5.理実の料理
家に帰り理実は聞いてきた。
「料理ってできる?」
「いや...いつも母さんが作ってたからやったことない...」
「そっかぁ。とりあえずもう7時だし晩飯作っていい?」
「うん。ありがとう」
そう返事をすると理実はキッチンのスイッチを入れ、フライパンを乗せ冷蔵庫を開け、入っている食材で料理をした。
その間、快佐はボーッとしていた。
「快佐...快佐、起きて」
気づくと寝ていて起こされた。
テーブルを見るとおいしそうなご飯が並んでいた。
「冷めないうちに食べて」
「ありがとう...」
「いいよ。私もおなかすいたし」
「「いただきます」」
同時にいただきますをし、晩御飯を食べ始めた。
料理を一口食べると
「ん。これうまい」
正直な感想が出た
「ほんと?よかった」
その箸はもう止まらなかった。
しばらくしてすべての料理を食べ終わった。
「ご馳走様」
「おいしかった?」
「うん。全部おいしかった」
「ありがとう」
気づくともう涙は止まり、元気になった。
「じゃあもう帰るけど大丈夫?」
「あぁ、うん。今日はありがとうね」
「うん。じゃあね」
そういうと玄関の扉を開けて、帰えていった。
理実の帰りを見送ると、感謝の気持ちとともに違う感情が出てきた。
顔が赤くなり、笑顔になった。