閑話
本日2話投稿です。
ーセリがゴウゼルと共に部屋を去ってからーアレクセイ視点
「何なんだ、たかが男爵令嬢の分際で!」
「不敬だ、我がウェステリアの第1王子に対しての不敬罪で処罰せねば」
「呼び戻せ」
ウェステリア国の留学生たちが口々に騒ぐ。
ギルバートは口を開けたまま呆然としている。
「セリ・・・我慢できなかったみたいだな」
クロードが苦笑している。
とりあえずは静かにさせようか。
「口を閉じろ」
俺がそういうと、生徒会室の中は静かになった。
だが、ウェステリア国の奴らは不満なようで、顔に出ている。
側近のくせに、顔芸もできんのか。
無能だな。
「セリの言い分は当然だと思うが」
「何ですと!「我々を馬鹿にしてるのか「ギルバート殿下に不敬を働いたのを見てたでしょ?」」」「自分の侍女だからと言って甘やかすなんて、もしかして、それ以上の関係なんですかぁ?ひっ!」
そんな嫌味を言ってきたやつをぎろりと睨む。
「その口を閉じて置け、お前こそ誰に口をきいている」
「ひぃい、申し訳ありません」
本当に無能だな。
ギルバートは側近がこんな奴らでいいのか?
「アレクセイ殿、今の言い分が当然というは、どういう意味だろうか」
「ギルバート殿、ここ最近ミーナリア嬢にあった事は?」
少し記憶探るように首をひねっている。
「そういえば、書類のサインの為に来てもらってからはあってない、かも?」
「それについて何か報告は?」
「いや、特に何も」
ため息が出る。
あきれたな、一国の王子と側近がこんなに無能だとは・・・。
「クロード」
「はい、ミーナリア嬢は始めこそ授業についていけず、食事マナーも最低でした」
「知ってるよ、困った子なんだ、どうしようもない・・」
「現在は10歳程度の学習に追いつき、食事のマナーも、昼食時は学園の令嬢たちに、朝晩は侍女に習っておられます」
「は?それがなんだと」
「ははっ、10歳程度とは、笑えるな」
側近共はそう言ってミーナリア嬢をあざ笑う。
「ギルバート殿も同じ意見ですか?」
「いや、私は・・・」
「確かに始めは驚くほど無作法な令嬢でしたね。
だが、この数カ月は見違えるように歩き方もかわりましたよ?
顔を見ても絡みついたりしてきませんし、学院の令嬢との仲もよいみたいですよ」
ギルバートは驚いた顔をしている。
「何故そのような情報を?」
「当たり前でしょう、他国からの留学生ですよ。
ギルバート殿下から国の事情など伺っていますが、それとは別で、関わる事のほとんどについて
きちんと情報を掴んでおくのは側近として当たり前の事です。
それを主であるアレクセイ殿下にお伝えする。
それが我々の仕事ですから」
クロードが説明をすると、ウェステリア国の無能共は下を向いてしまった。
一応恥は知ってると見える。
「それに、婚約者殿の義妹を事情があって連れてきたのであれば、ギルバート殿も他国に迷惑をかけていないか、現状を把握しておくのが普通なのでは?」
「それは・・・」
気持ちはわかる。
話しの通じない野生の動物を相手にしていたようなものだ。
しかもベタベタと・・・
だからと言って他国で放置とは・・・
「しかも、置いて行ってもよいなどと、初めから我が国に厄介払いをしていこうとしていたのですか?
馬鹿にされたもんですね」
ウェステリアの全員の顔色が青くなっている。
「それで?セリをどうされますか?」
ここまで言って不敬だのなんだの言い始めたら、次の作戦に移すか・・・などと考えていると
「セリーヌ嬢に謝罪をさせてほしい」
へえ、意外とちゃんとわかってるんだな。
「手紙について、父上にも話を通す必要があるので、3日後にお願いできるだろうか」
フム、落としどころだろうな。
3日後に直接男爵家に行くことにした。
学院や王宮では周囲の目もある。
暴言を吐いたセリの事が洩れるかもしれないからな。
「クロード、ゴウゼルにセリが早退した理由と、もしやすんだら、その場合の言い訳を考えとくように伝えてくれ」
後日ゴウゼルが考えたのは
《食べ過ぎて腹痛になった》
全員で笑ってしまったのは無理もない。
セリがまた楽しく来れれば良しとしよう。




