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新たな職業

「ステータスオープン」


本名 ジーク 

種族 人間 男性

年齢 15歳

職業 村人Lv4 死霊系使い(ネクロマンサー)Lv3魔法使いLv1


体力 20

MP 42

力 17

身の守り 14

素早さ 18

賢さ 36


ギフト

死霊系最強化(一日に回数制限)

死者の怨恨(一日に回数制限)

死霊系スキル共有

闇属性一体化


まず職業の点から注目すると、以前に比べて全体的にレベルが上昇している。

村人に至っては、Lvが2も上昇していた。


そして新職業が追加されている。


それは魔法を使いだ。

現時点では闇属性しか使わないが、この職業がある事で、以前より強力に魔法を使用することができるだろう。


これで俺も本格的な魔法使いの仲間入りだ。


続いてステータス。

やはり、基本的に能力の向上が見込まれている。


魔法使いが追加された影響なのか、MPと賢さの伸びが著しい。身の回りだけは相変わらず低いままだが、ゾンビに護衛させる立ち回りで動けば、カバーできるだろう。


この世界の職業はいくつ習得できるのか分からないが、もし数に制限があるとするならば、今後はもっと慎重に習得していきたいところ。


余計な勉強をしたら変な職業が身について、大事な職業の枠を減しかねないので、気をつけた方が良いかもしれない。


最後にギフトだが、1つ謎に追加されていた。


闇属性一体化という、ギフトだ。

いったいいつ覚えたのだろうか。


というか、努力すればギフトは身につけられるものなのだろうか。

生まれた時に決定し、増やすことも減らすこともできない能力がギフト(才能)ではないのだろうか。


ただ現時点では、こういうことはさっぱりなのでいずれ確認しなければならないだろう。


そういえば、ドレイスという者と戦った時に実は死霊系スキル共有化、というスキルを使用していた。



つかってみたが、この能力は端的に言うとチートだった。


味方のアンデッドの職業スキル、スキル()を一体につき、1つコピーしたりされたりできるのだ。


とあるアンデッドから、身体能力共有化をコピーして、自分に付けた。

そしてそのコピーしたスキルを、他のアンデッドと共有する。


端的に言えば、今まで召喚してきた約40体のアンデッド分、ステータスが増加したのだ。


だかららあの神の攻撃など痛くも痒くもなかった。


他の二つのギフトも強いのだが、はっきり言って、このギフトだけはチートを通り越して、異次元の領域に到達している。


これは使い方次第で、強すぎるので今後戦う際には、できるだけ封印したほうが良いかもしれない。



――――



そこから2人を自分なりに指導した。


炎魔法や光魔法などは自分も使ったことが無くて、さっぱり分からなかったが、彼女たちはセンスがあったようで、すぐに上達していった。



「……しかし凄いな。

初日でこれだけできるんだったら、俺の出番はいらないな」


エイラは指先に出した炎を自由自在に動かせるし、リザも強力な光だったり、回復を扱えていた。


ここに戦いという実践も取り入れたら、彼女たちはさらに成長するかもしれない。


そうだ、アンデッドを作ってこの2人と戦わせよう。

そうすれば、技術の習得も経験値も貯まるし一石二鳥では無いか。


「十分強くなったので、お前たちにアンデッドを倒してもらう」


「えぇ?アンデッド?

ジークが出すような化け物は流石に倒せないわよ」


エイラは焦ったように手を振る。


「いや俺が召喚するのは、ゾンビとかスケルトンだから、今の2人だったら十分倒せると思う」


「本当に?」


「うん。もしやばくなったら俺が止めるから。

じゃあ召喚するぞ。死霊系召喚(サモンアンデッド)ゾンビ、スケルトン」


大地にヒビが入り4体のアンデッドが出てくる。


2体がゾンビ、もう2体がスケルトンだ。


「準備はいいか?」


2人はこくりと頭を下げる。


「よし…化け物たちよ、2人を襲え」


アンデッドたちは2人を目掛けて走り出す。


「は、速いわね!?

ゾンビたちって走るの!?」 


エイラは不意をつかれた。


だいぶ動揺しているみたいだが大丈夫だろう。

裏の組織のNO.2が、こんな初歩的な敵に負けてはいけない。


「これでも喰らいなさい!」


エイラは手のひらよりも大きい火の玉を創り出す。

先程学んだばかりの魔法だ。


そして4体にぶつける。



グギャア…!



え…?

嘘でしょ?


ゾンビ2体が速攻で倒された。

あまりにも呆気なく、炎纏って崩れ去っていった。


流石に弱く設定しすぎたか…?


残るはスケルトン2体。

ゾンビに対して、こちらは火球の攻撃が効いたようには全く見えない。


それもそう。

相手はスケルトン。

すでに肉が無くなっている相手に炎など効かない。


「これは私に任せて!

フラッシュ(閃光)!」


巨大な光が、リザの目の前に一瞬だけ現れる。

そして瞬く間にスケルトンたちは倒された。



……え?



決着だ。

自分が生み出したアンデッドは瞬殺されて、2人の勝利だ。



……あれ?

この2人強くない…?


今日は魔法を教えて何日目?


1日目だよね??

ゾンビとスケルトンってこんなに弱かったっけ?

それとも2人の成長が異常なのかな?


少し混乱してきた。


これほど簡単に倒されるとは思ってなかった。

相手があの2人だからって、どうやら手を抜きすぎたらしい。


「い、いや…お見事だよ」


2人はジークの下に近寄ってくる。


「ふん。まぁ大した事ないわね」


エイラは、楽勝よという顔をしている。


「お兄ちゃんが、私たちに優しくしてくれたんだよ」


リザは純粋な子だと信じている。

だけど今回は、お前が作ったアンデッドは弱い。


…という煽りにも聞こえてきた。


「ま、まぁそうだね」


「あの程度なら全然問題ないわよ」


エイラは自慢げにそういった。


つまり俺が作り出したアンデッド程度なら、平気という事なのかもしれない。


……む、ムカつくな。

そうだ…ちょっと強い奴作ってやろ。


悪戯な笑みを浮かべる。


死霊系召喚(サモンアンデッド)、アンデッドベアー」


ジークの目の前に巨大なアンデッドの熊が現れる。

これは以前作り出した事のあるアンデッド。


確かエイラにも見せた事があるはずだ。


「う、うそ…。こんなのを相手するの?」


「そうだよ。

でもエイラとリザなら大丈夫だ」


自分はにっこりと微笑む。

エイラは怖気付いたようだ。


決していじめているわけではない。


これはあくまで2人のため。

それ以外に他意はないのである。


「――それじゃあ行くよ?

アンデッドベアー、2人を攻撃しろ!」


その言葉を聞いて、死んだ熊が2人目掛けて猛突進する。


流石熊というべきか、その速さはゾンビやスケルトンとは次元が違う。


「これを喰らいなさい!ファイヤーボール!」


エイラが先程と同じ火球を作り出し、熊にぶつける。


ウォォォ!!


効いた様子は無かった。


フラッシュ(閃光)!」


次にリザが強烈な光魔法を唱える。


……。


しかし、全く効かない。

アンデッドは光に弱いはずなのだが、全く効いた様子はない。熊は平気な様子で突進を続ける。


うん…?

流石にちょっとこれは強すぎたかな…?


しかし、彼女たちなら大丈夫なはずだ。

次かその次の魔法で倒せるのではないだろうか。


アンデッドベアーはリザに接近する。


「こっちよ!熊さん!」


しかしこれはエイラが許さなかった。

自分が囮になるために、火球を作り出して熊にぶつける。


だがやはり効かない。


「う、うそ…」


やはりアンデッドベアーに火球が効いた様子は無かった。それどころか徐々に凶暴化している。


エイラはまだ諦めない。


「ファイヤーボール!!」


何度も何度も諦めずに彼女は火球を作り続ける。

しかし何度やっても結果は同じだった。


アンデッドベアーに全く効いていないのだ。


「い、いやぁ!?」


ついに彼女と熊の距離は縮まり、そのまま突進してくる。そして彼女にアンデッドベアーが直撃するはず(・・・・)だった。





「えっ…!?」


しかし熊は直前で静止する。


「流石にこれは強すぎたかな…?」


ジークが熊の突進を片手で受け止めていた。


巨大の熊の化物の突進を一瞬で止めたのだ。

その顔は、焦りや苦しさではない。


浮かべているのは余裕だ。


「う、うそ!?」


「……そーらよ!!」


ジークは熊を蹴り飛ばす。


蹴られた熊は、はるか先まで吹っ飛んでいく。

そしてやっと地面に衝突し消滅した。


エイラやリザの攻撃では、いくらやっても効いた様子は無かった。


しかしジークは一撃。


「じ、ジーク…あなたは一体何者なの?」


「何者だって…?

ジーク・スティンという村の少年だよ。

それ以外の何者でもないさ」


「……とにかくた、助けてくれてありがとう」


転んだエイラの手を引っ張って起こす。

そこにリザがゆっくりやってきた。


「リザは大丈夫だった?」


「うん!

倒せないとは思ったけど、お兄ちゃんが助けてくれるから平気だった!!」


「良い子だね〜」


リザの頭を撫でる。


な、なんなの…?

いったいリザはあの山でどんな戦いを見たの?


自分は見ることはできなかったが、山頂で戦っていた時のジークはどれほどの強さだったのだろうか。


少し気になったエイラであった。


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