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三人の尚書・報告・過去

ブックマーク登録、有難う御座います。


それに評価まで付けて貰えて嬉しいです。

誤字脱字報告も有難う御座います。 何度も確認してはいたのですが<(_ _)>


これからも頑張りますのでヨロシク御願いします。

 

 帝城



 国務尚書室



 初めて来るな、国務尚書の部屋か少佐って入れたんだな。


 国務尚書室の前にいる騎士団員も中々に精悍な顔付きで、オーラを纏っているが揺らぎが無い。


 階級章は大尉が一名に少尉一名に軍曹以下三名か、経験豊富な兵士か。


すると、大尉が俺に話し掛けてきた。


「失礼します。 ベルグ少佐でしょうか? 私は帝城護衛官のキッブス大尉であります」



「はい。 軍務省兵站統括本部所属で騎士団本部総務部出向中のベルグ少佐です。

 国務尚書並びに司法尚書からの出頭命令で出頭しました」



「お疲れ様です。

 話は聞いておりますのでそのまま中にお入り下さい」


 デカい声で中に聞こえるように応対する。

 時間短縮の為だ。


「中に入れ」


「失礼します」


 そのまま中に入れば!


 正面に国務尚書、左に司法尚書、右に軍務尚書と騎士団総長がソファーに座り書類を確認していた。


「ベルグ少佐だね、時間が勿体ないので座ってくれ」 


 司法尚書の隣を指で示しているので直ぐに座ることにした。

 軍務尚書が目線で急げと言っていたのだから


「それでだ、オスカー・ファン・ラーディス、ラーディス公爵家の嫡男の件だがね」


「はい、本日の午前中にオスカー・ファン・ラーディス准尉から話は聞いております」


「話が早いな、で?」


 余計な話は言うなか………


「本日、新人教育課程が終わり今朝、自宅である、ラーディス公爵家本宅に帰宅しました。

 その時点では将来は団長を目指すと言っておりましたが」


 司法尚書から


「では、屋敷にて問題が有ったのかな」


「はい、自宅でオスカー准尉が帝都の名工に自分専用の剣を造らせ、本日 帰宅した時に手に入る予定でした」


「続けてくれ」


「その剣が今回の最大の問題であり、公爵家と最終的に縁を切る事になった彼の我慢(がまん)の限界と言う事です」


「剣1本でか?」


「む~」


「ふむ」


「自分のための剣か…」


 四人が四人とも納得してない顔で


「我々に解るように頼む」


「報告書であらかたの件は知っていると理解して、

 本日の件だけ言いますと、彼がこの三年間の間に必死に貯めた1800万ジールを使い、造った剣を屋敷に届けさせました。

 そして、卒業し一月後に正式に騎士団所属の報告を両親にと行きましたがそこで今回の問題です」


 そこで言ったん会話中に用意されていたコーヒーを一口飲み続けた。


お偉いさんが四人も居るのに、普通にコーヒーを飲むくらい度胸は据わっている。


「オスカー准尉がリビングルームに入った時に、楽しみにしていた自分専用の剣を弟が振り回していたそうです。

 剣が自分の手に馴染むと自分にくれと言われと、最近造らせた僕の剣を代わりに上げますからね。 と言われ父親からは弟に譲れと言われたそうです。

 そして過去に七歳の誕生日に送られる帝国伝統である、剣を弟に譲れと取られたと聞いてます。 

 その後ですが、弟の両手にその剣を刺し回復魔法と錬金術で一体化させて、ラーディス公爵家との縁切りを宣言し、今のこの会議となっております」


 すると、騎士団総長が難しい顔で


「・・・それは…… その七歳から今日までにも色々と有ったのだから、詳しく聞けば仕方が無いな、俺も聞いていたから良く殺さなかったな、俺なら殺していたぞ」


「総長! 何を言っているのだ」


 焦る司法尚書


「儂も聞いていたからな、そこまで酷いことを良くもまぁ、素直に育ったな」


 擁護する、軍務尚書


「ラーディス公爵家の跡取りは次男のカスカスと聞いているのだからな」


 それをまた擁護する、国務尚書


「スカスカの弟の件は如何しますか」


 何とかしようと司法尚書は


「訴えるなら、今までの事をだして潰せば良い。

 とても公爵家の嫡男の待遇では無いからな。

 ベルグ少佐時間はある、知っていることを成るべく時系列で話してくれ」


「では………」


 そのまま話し始め



「・・・ですので、小遣いは無く、魔石を充填し軍で買い取っていましたが、屋敷で他に売れば今以上に高くなると知り何処かの商会に売却する筈です」


「で! 軍務中に最前線で一門の者がオスカー准尉を殺そうとしていたと?」


 司法尚書は驚き


「其れについては、一門の者は近づけないようにして団や砦から追い出すことで調整している」


 と騎士団総長が


「他も追い出すか、戦死しているまだまだ増えるだろうさ」


 と、当たり前のように軍務尚書が


「聞くとラーディス公爵家よりも、オスカー准尉の将来性の方が重要だな。

 ベルグ少佐はこれからも相談にのり、優遇するように報告もこの四人に出すように、レポートに纏めて軍務尚書に提出し四人で共有する、陛下にも報告するが細かく調査してからだな」


「オスカー准尉は今何処に居るんだ」


「恐らくは孤児院だと思われます。 教会はあり得ませんので…… 逆に面倒が増えますから」


「総長、オスカー准尉の護衛を出してくれ。 ラーディス公爵家の動向が気になるのでな」


「ならば、憲兵隊も出しましょう。 何かあれば直ぐに拘束したほうが良いでしょう」


「分かった。 憲兵隊も直ぐに手配しよう腕利きをな」


 軍務尚書もラーディス公爵家を切り捨てた。


憲兵隊であれば、各尚書と騎士団総長以外には命令が無くとも逮捕権があるのだ。

例え貴族でも例外ではない。


 オスカーは話がとてつもなく大きくなっているとは思いもしてなかった。


 孤児院で孤児達と肉入り多めのスープを作ったり、お風呂に入れたりと大忙しだったが心地よい空間で自然と笑っていたのである。



 序でに、深夜を越えた頃には騎士団総長の直属騎士や憲兵隊が孤児院を隙間無く囲み、厳重警戒区域指定されているとは知らずに………





 次話に続く

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― 新着の感想 ―
[一言] バサッと過去を自ら断ち切って、痛快です。
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