ギルド登録
ハチミツスクランブルエッグとあんこソーセージを食べた俺とパミは支度をした後すぐにギルドに向かった。
パミの家を出て5分くらいしたあたりで一軒の店に入った。
店の前には「ぱすてる」と書かれた看板がある。
居酒屋のような外装である。
「ここがギルドなのか?」
中に入ってみるとやはりただの居酒屋だ。
「ここって居酒屋……だよな?」
「居酒屋よ?」
「………。」
居酒屋になんのようなんだ?
「きてきて!」
言われるがままについて行くとパミは店内の右端の壁の前で止まった。
「何してんの?」
パミが壁に手を触れるとカラクリのように壁が倒れて行き地下への階段が現れた。
「えっどういうこと?」
「こういうこと♪」
薄暗い階段を降りていくと次第に明るいバーのような場所が見えてきた
階段が終わりそこに広がったのは俺の夢見た可愛い女の子のいっぱいいるハーレムギルド!……ではなくいかにも初心者という格好をした冒険者たちの姿だった。
まあそれが当たり前なのだが。
早速俺はパミとカウンターに向かう。
「なるほどここで登録をするわけか」
「受付嬢!また新しい異界人見つかったよ!」
奥からメガネをかけた頭の良さそうなお姉さんが出てきた。
「登録ですね。了解しました。あとミッちゃんはやめてください」
「わかったわよ〜隼人くん登録するよー」
お姉さんから学生手帳ほどのサイズのカードを渡された。
「この冒険者カードにあなたの指紋を登録してください それで登録完了です」
指紋だけで登録ができるらしい、すごいなこのシステム。
指紋を登録するとカードに色々な情報が浮かんできた。
LV1
攻撃力43
守備力33
生命力537
回復力23
俊敏さ34
知力879
運の良さ17
命中率79%
魔力1
など色々な情報が出てきた。これってどうなんだ?
「普通ですね」
「普通ね」
「普通なんだ……じゃねーよ!異界人って魔力すごいんじゃないの?何これ1だよ1これってどうなんだ?」
「ごめん 異界人はみんなすごいんじゃないみたい 今分かった」
それってつまり俺は勇者になれないってことかよ。
「で、でも大丈夫よ ねっ?強くなれば良いだけよ」
結局俺みたいなザ普通星人は経験値を稼ぐしかないんですね。
「つまり俺は特別な力なんて持ってないと?」
「うん!」
うんって なんかパミさんだんだん無責任になってきたぞ?まあいいかこれでも冒険者になれたんだ それだけでもいいじゃないか。
「あのー職業を決めていただきたいのですが」
そうだこれで魔法使いになれば夢見た魔法を使えるじゃないか!
「はい!職業ってなにがありますか?」
「こちらに載っています」
カタログのようなものを見せてくれた。
職業は全部で5つ
1つ目は近距離で剣術にて敵を倒すソードマスター
2つ目は魔法を使った高火力中距離攻撃をするウィッチ
3つ目は銃を使っててきを翻弄しながら中距離攻撃を行うシューター
4つ目は弓を使って遠距離攻撃を与えるアーチャー
5つ目は近距離での殴り合いを得意とするファイター
だ。
やはり魔法を使うにはウィッチだろう。
「ウィッチでお願いします!」
「すみません 魔力が足りないのでウィッチは厳しいです」
なに!?いきなり魔法使い人生は幕を閉じたぞ?おいおいどうすりゃ良いんだよ。
もうなんでもいいや格好いいからシューターになろう。
「あっじゃあシューターでお願いします」
「すみません シューターも厳しいですね」
あぁー!もーいいや!
「アーチャーでお……」
「厳しいです」
言うの早くないか?
「ファイタ……」
「厳しいです!」
ソードマスターしか残ってねーじゃんか
「ソード……」
「厳し……くないです!」
厳しいですって今言おうとしたよな?絶対したよな?この人真面目そうに見えて俺で遊んでんじゃ?
てかソードマスターか……なんか基本職みたいで普通だな。
まあ普通星人にはぴったりか。
という流れで強制的にソードマスターになった。
ちなみに職業の変更は不可である。
また冒険者にはLV50でクラスアップというシステムがあるそうだ。
ソードマスターの場合はクロスセイバーとなり二刀流になるみたいだ。
ならばそこを目指すしかない。
「なに?ソードマスターになったの?」
「ちなみにパミは職業なんなの?」
「私は限定職のプリーストよ 限定職っていうのは特定の初期ステータスが高い場合にのみなれる職業よ
プリーストは回復力が高い場合の限定職よ」
うぅぅ俺はなぜ基本的な職業に……。
「まぁまぁソードマスターだってかっこいいじゃない。何かとどめを刺す的な?」
「ああ 俺は努力で勇者になるんだ!才能なんていらないぞ!」
まんまとパミの口車に乗せられた気もするがまあいいだろう。
「ところでパーティはどうしますか?」
カウンターのお姉さんが聞いてきた。
パーティ?チームみたいなやつか?これは組むしかないな。
でも知ってる人なんてパミしか……。
「じゃあ私と組む?」
「えっ!?まだ組んでなかったの?」
「いや 一応組んではいるんだけど一人しかいないしパーティは二人〜五人だから大丈夫!」
「ぜひ入りたいけどそのもう一人は大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫!」
めちゃめちゃグダッてしまいました。
次回はもっと上手くまとめられるように頑張ります。