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天空のポスト  作者: ポッキー
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草部蒼虎。

「おいっ!草部!お前また授業に居眠りか!」

「そ、蒼虎っ、やばいよ起きてっ!服部先生がカンカンに起こってるよっ。」


「…っんが!」

やべぇ。いつの間にか寝てしまってた!怒るとめんどくさいんだよな“頑固メガネ"。

「お前はこれで何回目だ。全く。今日の昼休み必ず職員室に来るように。必ずだからな!」

分かってるのに、何回も同じこと言いやがって。


「頑固メガネが。」

小声でボヤいたつもりがみんなには聞こえていたようで。


「蒼虎、それは本人の前で入ってはダメだよ。」

「まぁ、そこら辺が蒼虎らしいけどな。」

「それもそうだな。」

そのあと、何故かいつも教室中が笑いに包まれる。

……なんでだ?


「おいこらお前ら!授業中だぞ!静かにしろ!ほかのクラスは授業をしているんだ。迷惑だろ。」

このとき僕は、“頑固メガネの怒号の方がみんなの迷惑だわ!"と言ってやりたかったがあとあと面倒なので止めておこうと口をつぐんだ。


何だかんだ言って、高校生でも生徒なわけで先生が怒ったりした後は一様静まり返る。


“子供は偉いなぁ。"とのんきなことを考えつつも、先生の見えないところでストレスを発散しているからどうにもこうにも文句は言ってはいけないんだろう。


ほら今だって、バレないよう紙を回している。それにどうやら頑固メガネの似顔絵を書いているようだ。人のことは言えないが結構下手だな。


てか、授業聞いてないの僕だけじゃないし。なんでいつも僕がよびだされるんだろ。


だってほら、僕の斜め前の席の佐藤だってあくびしながら聞いてるっていうのに。それに前もって塾で予習はしてあるから内容わかるし!…多分だけど。


「今日の授業はここまで。」

あっ、いつの間にか


「きりーつ。礼。」

「「ありがとうございました。」」


授業が終わっていた。

自分で言うのもなんだけど結構あるんだよね。

…こういうこと。


「蒼虎。次美術だぞ。支度しろよ。」

「…ああ。そうだなごめんごめん。」

ほらまた。知らぬ間に考え事をしている。でも別に変なことは考えてはいませんよ。ただちょっと、自分の夢をかなえたくてね。


「ってやば!あと三分じゃん!!」

僕はこの後、この教室からかなり離れた美術室に全力で走ったが間に合わず怒られてしまうのであった。

僕ってやっぱ不運な奴だな。トホホ…。

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