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1.姫は騎士と廻り会う


代わり映えのしないある日の事だった。

私が前世の記憶を思い出したのは。

■■■と呼ばれ、迫害され、殺される……そんな映像が、頭の中で何度も反芻する。

そう……私は■■■の生まれ変わり……


「……って、そんな訳あるかーーーっ!」


バッと飛び起き時計を見ると時刻は遅刻ギリギリを指していた。

しかも今日は一限目からテストだったはず


「やばやばやば!アラームは!?ミルもなんで今日に限って起こしてくれなかったの!?」


部屋を見渡し、普段は日が昇る前から私を起こしてくる愛猫を探したが今朝は珍しく来ていなかったようだ。


私は迅速にパジャマから制服へ着替え一階のリビングへ向かう


「角宮さーん!……?あ、今日休みか」


いつも来てくれる家政婦の角宮さんを探したがそういえば今日はお休みの日だった。


普段は角宮さんが作り置いてくれた朝食を食べるがそんな時間は無く、仕方なくそのままの食パンとジャムの瓶を鞄に入れ、ミルのご飯を置いて玄関から飛び出した。


この時間はバスが丁度無く、次のに乗るよりは自分で走ったほうが早い最悪のタイミングだ。私は住宅街を全力で走り抜けた。

時刻は8時23分 1階の教室に30分までに着いていれば遅刻にはならない、このままペースを落とさなければ間に合う……!

コースギリギリを攻め曲がり角を曲がると、ドン!と何かにぶつかった


「わっ!?」


頭からぶつかり思わず後ろによろけると、背中に誰かの手が回された

頭を抑えて目を開けてみると、男の人の顔があり目が合った。

あまりにも硬かったので電柱にぶつかったかと思ったが人に衝突したようだ。私はハッとして傾いた体を起こした。


「ご、ごめんなさい!ああでも私…すみません!これで勘弁して下さい!失礼します!」


男の人に怪我らしい怪我が無いのを確認してホッとする。私は持ってきた食パンとジャムを彼に押し付け再び学校へ走り出した。


「えっあっちょっ……待って下さい!貴女は……!」


後ろから呼び止める声がしたが私は止まれなかった。なんと言っても今日のテストの担当は学年で恐れられている厳しい先生なのだ。遅刻なんてしたら説教だけではなく反省文やら罰掃除やらを科してくる鬼教師なのだ。


やっと見えた校門を通りぬける。流石に時間ギリギリなので誰も生徒がいなかった。下駄箱に靴をしまって上履きを持ったまま教室へ走り込む。


私は教室の扉を開けようとした___が、その瞬間にチャイムの音が響き渡った。私は扉を開けなかった。何故なら、背後に人の気配を感じたのだ。

おそるおそる振り返るとそこにはテスト用紙の束を持って真顔で見下ろす先生がいた。


「えっ……とぉ、せ、セーフ……?」


先生は残念そうに首を横に振った。


「放課後生徒指導室に来なさい。」


「はい……。」




「ハァ〜疲れたぁ」


テストは上手く行ったが、放課後になってからが最悪だった。

説教と反省文だけで済んだのは良かったけれど、今日はせっかく午前のみの授業だったのに私が今帰っているのは夕方だ。

とぼとぼと帰っていると、今朝の曲がり角が見えた。


……今朝の人、大丈夫だったかなぁ。


真っ赤な髪をした青い目の男の人だった…気がする。朝に会ったということは近所に住んでいる人だろうか。


「また会えるかなぁ」


そんな事を考えながら曲がり角を曲がると、死角に人がいた。


「うわぁっ!」


そこには今朝ぶつかった彼がいた。まさか今日中に会えるなんて。


「あ、すごい偶然ですね!……じゃなくて、今朝はごめんなさい!」


私が頭を下げると彼はしゃがみ込んだ。

しゃがむというより、まるで王子様みたいに片膝を立てている。


「貴女が頭を下げる必要なんてありません。寧ろ、僕の不注意で貴女に怪我をさせてしまいました。こちらこそ、申し訳ありませんでした。」


「えっいや…ぶつかったのは私ですし……」


赤い髪を揺らして頭を下げられ、私も思わずその場にしゃがみ込む。しかし彼は頭を上げない。


「私結構頑丈なんで…!ほら、ぶつかったとこも、つるっつるですよ!」


私が前髪を上げおでこを見せるとようやく彼も頭を上げてくれた。


「寛大なお言葉、ありがとうございます」


ふわっと笑ったその顔はまるでとても綺麗で、思わず息を呑んでしまった。


「……はっ!えっと私、姫廻(ひめぐり) 雪って言います」


「素敵なお名前ですね。僕は岸 葵依(あおい)と言います。」


岸さんはスッと立ち上がると手を差し伸べてきた。


「もう暗いですし僕がお家までお送りします。」


エスコートする姿がまるで童話の王子様みたいにきらきらしていてなんだかむず痒くなる。

隣で歩き始めて気づいたが、彼はとても背が高い。


「姫廻さん。つかぬことをお伺いしますが……」


「はい、なんですか?」


「前世、というものを信じていますか?」


会話の最初の話題がそんなスピリチュアルな話だと思わなくて思考が止まる。


「前世……っていうと、今生きてるより前に生きてた時の事、みたいな…?」


「はい。」


とても真剣な顔で頷かれてしまった。とはいえ私は幽霊や宇宙人などはいてもいなくてもどっちでもいい派なので答えが難しい。


「う〜ん、人によるんじゃないですかね?」


「そうですか……では、最近夢見が悪かったり、体調が優れなかったりしませんでしたか?」


今日初めて合った人に聞く内容ではない気がするけど…。


「はっ!す、すみません。知らない男に急にこんな事言われても気持ち悪いですよね。申し訳ありません。」


「あ…いや、まぁ……。うーん、体調は大丈夫ですけど、今朝変な夢を見たんですよ。そのせいで寝坊して慌てて学校向かってたら岸さんにぶつかっちゃって……結局遅刻になっちゃいましたし、夢見が悪いって事ですかね?」


「変な夢……ですか」


「はい、昔あった事みたいな……その夢の中では死んじゃったんですけどね。すごくリアルだったんですよ、本当にあったみたいに。でもよく覚えてないんですが……もしかしたら、それこそ前世の記憶だったりして?」


ふふっと冗談めかして笑ったが、岸さんの表情は石像みたいに固まっていた。


「?岸さん?期待外れでしたかね?」


「……いや、まさか……本当に………」


岸さんが1人でブツブツ言い始めた。なんだか心配になってきた。


「えぇと……送ってくれたのはありがたいんですがもう家も近いのでここまでで……」


「姫廻様!」


なんだか不安になってきて離れようとしたら、急に彼がその場で跪いた。


「様!?え?岸さん?どうし…」


「僕は、いや、私は……貴方を護る盾であり剣であり、貴女の為の食料です。今生こそ、命に変えても貴女を護り抜いてみせると誓います。どうか、今一度お仕えさせて頂く許可を……」


「え、は?」


急に跪いたと思えばよくわからない事を言われた。盾?剣?食料……?仕える……?


「ご……ごめんなさい!」


「えっ!姫廻様!?」


私の脳が彼にはあまり近寄らないほうがいいと判断した。彼を背に家に走り出すと後ろから追いかけてくるような足音が聴こえる。


「お待ち下さい!姫廻様!私にもう一度機会を下さい!」


「いやーっ!わけ分からないですよ!」



しばらく追いかけっこのような状態は続き、やっと彼の姿が見えなくなって安心する。


「はあ……はあ…………ああいうふつーそうなヤバい人が1番怖いわ…」


テストで頭を使った上に走り回ったせいだろうか、やけに疲労感が強い。

そういえばお昼ご飯もろくに食べていなかった。ふらふらしながらなんとか家路につく。

門を抜け庭を通る。なんだか急に体調が悪くなってきた。いつも窓辺にいるミラの姿はない。もしかしたらお昼分のご飯が無かったから拗ねているかもしれないな、と思っていると足の力が抜けガクンと石畳に座り込んだ。


「へ……?」


先程まで走っていたのが嘘みたいに力が入らず、もう少しで玄関なのに足が動こうとしない。

なんだかまぶたも重くなってきた。

鈍い頭痛のような感覚がして、頭と視界がぐらぐら揺れる


「姫廻様!」


後ろから岸さんの声が聞こえたのを最後に、私はその場で意識を手放してしまった。



「う……?」


目が覚めると自分のベッドに寝ていた。ミラの姿は無い。頭を抑えて起き上がると横に岸さんが座っていた。


「きゃ……!?き、岸さ……ゴホッゲホッ」


「落ち着いて、まずは深呼吸して下さい。吸って……吐いて……そう…ゆっくりと……」


喉がひどく渇いていて痛い、言われるまま深呼吸をした。


「お上手です……。……勝手に上がってしまい申し訳ありません。玄関先で意識を失われてしまったので、お部屋まで運ばせて頂きました。体調は大丈夫ですか?」


さっきは変な事を言っていたが岸さんの表情はとても心配してくれた事が伝わってきた。悪い人ではなさそうだが、ちょっと、いやかなり変わっていると思う。


「あ、ありがとうござます……体調は……あんまり良くないかも…」


なんだかぐらぐらするし頭も喉も痛い、貧血だろうか。


「今日……ご飯食べてなかったし、あと貧血かも……あの、猫を見ませんでしたか?ミラっていう家で飼ってる白猫なんですけど……」


「いえ…見ておりません、お役に立てず申し訳……」


「敬語、いらないですよ……ゴホッ……私高校生ですし……岸さん大学生くらいですよね…?」


岸さんは幼めな顔立ちだけれど私よりしっかりしているし年上に見える


……ミラは賢い子だから部屋の鍵くらいなら自分で開けられるし色んな部屋に入れる。知らない人が家にいるし、どこかに隠れてしまったのかもしれない。


「勝手に冷蔵庫を使うわけにはいかなかったので、良ければこれを召し上がって下さい」


そう言われて出されたのは今朝押し付けた食パンとジャムだった。


「あっ朝の……ごめんなさい、ありがたく貰います……」


「元は貴女のものですしお気になさらず。」


ジャムをしっかり塗った食パンにかぶりつく。1日ぶりの食事に胃がびっくりしそうだ。


「慌てずに、ゆっくり噛んで下さい。食パンはどこにも逃げませんよ」




「……ごちそうさまでした。」


おかしい。


「体調は如何ですか?」


……食パンは3枚も食べた。なのに、空腹感が収まらない。お腹は一杯なのに、ひどくお腹が空いて、喉が渇いて……。


「喉が渇いてますよね、これ、下にあったコップをお借りしました。どうぞ」


差し出されたコップを見ると赤っぽいお茶が入っていた。喉が渇きすぎて何のお茶かはどうでも良かった。


「ありがとうございます」


ゴクゴクと喉を鳴らしながら一気に飲んだ。なのに、まだ喉が渇いている。


「……?」


さっきまでと変わりなんだか頭がふわふわしてきた体の奥が熱くて、なんだか変な感覚がする。

すると岸さんが顔を覗き込んできた。


「姫廻様?大丈夫で……」


私は彼の言葉を遮り無理に立ち上がろうとしたが、ふかふかのマットレスでバランスを崩し岸さんの方へ倒れ込んでしまった。


「はぁ……はぁ……ん、ぇ……?なに、これぇ……」


視界がぐるぐるして、何か、何かを無性に飲みたい

喉が、脳が、乾いて乾いて堪らない


「……姫廻様、我慢なさらず…」


「へ………?」


岸さんは自身の着ていたシャツのボタンを外し首元を開けさせた


「私の"ここ"は、貴女様だけのものですから……」


岸さんの首元には薔薇の模様があった

その模様も見ていると、なんだか気持ちが昂ってきて……


「はぁ……はぁ……きっ…きし、さん……?」


「満たされるまで、私を飲んで下さい」


岸さんにぐっと頭を首に押しつけられ、薔薇の模様に唇が触れた。


次の瞬間、私はそこへ歯を立て齧りついた。

口の中いっぱいに血の味が広がり……それは私の喉へと流れていく


「…っああ、この感覚……嬉しいです、お嬢様……」


「っん……っん……」


美味しい!美味しい!


血を飲み込む度喉の渇きが潤っていくのが分かった。

こんな状況おかしいのに、意識がふわふわして何も考えられない。


「ふふ……お嬢様……」


岸さんは私にされるがまま血を吸われ続けた





「っぷはぁ……はぁ……あ、れ……?」


私…何をしていたんだっけ……?


頭がぼーっとする……ええと、喉が乾いて、お茶を飲んで………………なんか変な感じになって…?


前を見ると、私に乗っかれた状態の岸さんが真っ赤に染まって倒れていた


「え……?」


首からまだ血が流れている、耳の回りがぴくぴくして、口からは荒い息が漏れていた


……私が、岸さんに噛み付いた……?


「……き、岸、さん……岸さん!」


「…………」


「岸さん!!」


「はいっ!何でございますか!?」


「きゃああああっ!?い、生きて……!?」


「申し訳ありません、これ体では初めての…そしてあまりに久しぶりの吸血でしたのに、とても情熱的で……恍惚としてしまいました」


「は…………?」


何を言ってるんだこの人は

私に喉を食いちぎるような勢いで噛まれて、そんなに血が出てるのになんで普通にしてるの…?


「……い、いや、それよりも早く救急車を……はっ私、自首もしなきゃ!?け、警察に……」


「お待ちを、お嬢…姫廻様、もしやまだお目覚めになられていないのですか?」


「は…?」


私はようやく岸さんから降りて周りのシーツを見たが…あらゆる所に血の染みができている


「では、ご説明しましょう」


岸さんは起き上がり私の正面に正座した


「姫廻様は…偉大なる吸血姫の生まれ変わりです」


岸さんは自身の首にある薔薇の模様をトントンと指さした。


「私は貴女様に忠誠を誓った騎士であり、貴女様だけの食糧……この世界でも貴女への忠誠を全うすべく貴女の前に現れました。怪我が治ったのは、貴女の契約印がこうして残っているからです」


岸さんは私の足にそっと触れると足の甲に顔を近づけ……


「今世でも、この命果てるまで、貴女様に忠誠を誓っても宜しいでしょうか?」


「ちょ、ちょちょちょまったぁ!」


私足をすぐ引っ込めた

何?吸血鬼?騎士?この人ずっと何言ってんの!?


「……この世界での人生がある分、すぐに信用しろというのも難しい話ですかね…ですが」


岸さんは姿勢を直しこちらに向きなおる


「貴女は既に記憶の一部を取り戻しています…夢を見た話をされていましたよね?現に、先ほど私が欲しくて堪らなかったでしょう」


「た、堪らないって……」


朝見た変な夢が、本当に私に合った事ってこと……?


「わ、私……これからも人を襲っちゃうの…?」


「いいえ、私がさせません。昔から貴女は私以外の血を好んでいませんでした。あんなに…あんなに求めていただけるのは私だけ、ですよ」


岸さんが顔を赤らめながら言う

この人…ドMなの…?


「姫廻様は姫廻様の人生を送って頂ければ良いのです、私はその日々を送るお手伝いをさせて頂ければこの上ない幸せです」


「お手伝いとは…?」


「定期的に私の血を吸って頂ければそれで」


「は!?む、むりむり!無理です!」


「……そ、そんな……!?な、何故……血の味は同じはずですが……」


「いや、普通に誰に対しても無理ですよ!あんな……」


あんな……肉の食感と、血がいっぱい広がって……

どうして、あんなことをしてしまったのだろう

やめようと思ってもやめられなかった、身体が勝手に動いて……


「ですが、一度目覚めた吸血鬼の本能は消えません。私の血を飲まなければ、姫廻様は……」


「わ、私は…?」


「死にます」


「し、死!?」


「はい。もちろんそんな事私がさせませんが」


そんな……


「……私はどうしたら……」


「実は私、この世界での趣味は資格取得でして」


「は?」


「家事全般から護衛、たとえサバイバルな環境に置かれても適応することができます」


「は、はぁ……」


「ですので、良ければ姫廻様のお家で家政夫として住まわせて頂けませんか?」


「ハァ!?!?!?なんでそうなるんですか!?」


「貴女の発作はいつ起きるか分かりません、いつでもその場に私がいなければ姫廻様は酷い吸血欲求に苛まれることになります

。なので、私を側に置いてほしいのです」


「いや…でも…」


「安心してください、ちゃんと正規のルートで雇用して頂きますので。住み込みの許可だけ頂ければ明日にでも姫廻家の家政夫として……」


「……つ、つ……」


「?」


「疲れたので!今日はもう帰ってくださいっ!色々ご迷惑おかけしました!」


私はベッドから岸さんを押しのけ部屋の外へ追い出し鍵を閉める


「そんな!せめていつでも吸って貰えるように同じ部屋に……」


ドア越しに岸さんの声が聞こえるが、聞こえないふりだ

今はもう何も考えなくない


私はベッドに倒れ込んだ


「………う、血の匂い…」


かろうじて血のついてない部分の毛布にくるまる


「なんか……疲れたな…」


本当に疲れた………今日あったことが理解しきれない。前世だとかはともかく、人をあんな風に襲って…なのに、怪我が治ったどころか襲われた人は忠誠誓おうとしてくるし………


「はぁ……明日、また、考えよう……」


布団の周りをゴソゴソと漁るがミルの感触は無かった


「ミルも……どこ行っちゃったんだろう」


ミルがいない夜なんていつぶりだろう、1人の布団がこんなに寒いなんて知らなかった



……足元の血溜まりはまだすこし生ぬるくて、

それでも、何故か少しだけ安心した

 


続き更新未定

菓子店の合間に書きたい…

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