彼はどこへ消えた?
はじめまして、美久那 亜希と言います!
初投稿なので、至らないところはたくさんとあると思いますが、よろしくお願いします!
ひと月前まで、付き合っていた松木 蓮が亡くなった。
不運な事故だったらしい。
私は、彼とは幼馴染だった。
彼から告白されて付き合って、些細な事で喧嘩して、別れてしまった。そのあとすぐに蓮は亡くなった。知り合いということもあり蓮の葬式には、参加した。
最後に彼の顔を見たいと思っていたが、事故の損傷がひどく見ることはできなかった。蓮の両親は泣いていなかった。たぶん、彼が死んだことをうまく受け入れることができなかったのだろうと考えて、葬式も終わったので、帰ろうとすると蓮の妹の虹華から声を掛けられる。
「舞さん、待ってください!」
「どうしたの、虹華ちゃん?蓮の近くに居なくていいの?」
「いえ、近くに居たいいですけど、生前、兄から舞さんに渡してほしいものがあると言われています。」
虹華ちゃんがそう言ってきたのでいろいろ考えるが、思い当たる節がない。
「蓮が?私に?何を渡してほしいと言われての?」
虹華ちゃんは、おもむろに鞄を開けて、中から小さいものを目の前に出してきた。
「このUSBメモリーです。兄がこれを舞さん渡してほしいと言っていました。」
「USBメモリー?蓮に貸していたやつかな?何かわからないけどもらうわ」
「お願いします。兄さん、私にこれを預けてから、姿を消して次に会ったときは、事故の後でした。」
「そっか、ありがとうね、いろいろと、迷惑もたくさん掛けちゃったしね、蓮には、悪いことしたまま逝かせちゃったな」
私が冗談半分でそう言っていると、虹華ちゃんが不安そうな顔になっていた。
「虹華ちゃんどうしたの?体調でも悪い?」
「いえ、少し気になることがありまして」と少しためらうような感じで言ってきた。
「どんなこと?何でも聞くよ!」
「実は、兄は事故ではなく、誰かに殺されたのではないかと思っています。」と言われて、私は「殺された」と言われて一瞬固まってしまった。
「どうして誰かに殺されたと思うの?」と私は、苦し紛れに口から出た。
「兄さん事故に合う前、私に何通かメッセージが来ていて、誰かに追われているとか、このままだと消されるとか」
虹華ちゃんはそう言ってスマホメッセージの記録を見せてくれた。
確かにいろいろと書いていて、私も他殺を疑ってしまうような内容だった。
「確かに、誰かに殺されたかもしれないと思う文章だけど、あいつ結構妄想癖あったし、たぶんそれだと思うよ。」と言い、蓮は他殺ではないと言い切った。
「そう何ですかね?」と怪訝そうな顔で虹華ちゃんが見てくる。
「たぶんそうだよ、あんまり気にしない方がいいよ、それじゃあ、私帰るから」
私は虹華ちゃんを背にして帰った。
私はその後家に到着して少し休んでから、先ほどのUSBメモリーが気になり、中身を確認することにした。
パソコンにUSBを読み込ませると、ファイルが二つあった。
片方は動画で、もう片方は何かのソフトだった。動画の方が気になり、クリックして動画を始めると、そこには、生前の彼の姿があった。
一か月前と変わりがない姿を見ると、涙がこみあがってくる。生きていた彼の記録を見ることができて本当にうれしい。だけど彼はもうこの世にはいないということが私にさらに現実に戻してしまう。
彼の動画の再生を始める。
「初めまして、久保田蓮と言います。これを舞が見ていることを僕は望みます。このUSBメモリー中身を確認しているということは、虹華が舞にしっかりと渡してくれたんだな。生きて戻れたら、お礼言わないと!」と私に宛てた動画だということが分かる。なぜ彼が私にこのような動画を残したのが疑問に残るが、動画の続きを再生する。
「舞、すまない、この前、突然別れを告げた理由は、実は俺の性なんだ。あの時は理由が言えなくてごめん。」と突然の謝罪にびっくりしてしまった。
「実は、俺は今脳科学の研究所で働いていて、そこで人間と同じようなAIを作ったんだ。」と私はそれを聞いて、彼がそのようなものを開発したことを初めて知った。
「それで、ある組織が、その研究に興味を沸かして、俺に脅しをかけてきた。「大切な人を傷つけたくなければ、私たちに従え」と言われた俺は、まずお前と別れて、家族とも音信不通となり、研究所もやめて、組織から逃げてる。」と言われて彼が仕事を当然やめてしまったことも知っていたので、理由が分かった。
「たぶん俺は、死んだことになっているが、俺は生きている。」と彼が言う。
私は「彼が生きている?」と思っていたが当然葬式もやっているから、彼の親が間違えるはずないと考えた。
「親もたぶんもう組織に洗脳されていると思う。でも、虹華は一人暮らしで、親もあんまりあいつことを話そうとしないから、組織の手が回らなかったと思う。だがら、舞にUSBが渡ったんだと思う」と蓮に言われて、私は納得をしてしまった。
あのお葬式で、虹華ちゃんは、一人で行動していたが、親御さんたちが私に挨拶をすることなかったからだ。
「まぁ、前置きはさておき、単刀直入に言う、このUSBには、人間と同じようなAIのソフトが入っている。それをお前に守ってほしいのと、そのAIと仲良くなってほしい。」と突拍子のないことを言われた。
「俺はこのAIの成長にお前が必要だと思って、舞にこれを渡すように頼んだんだ。後のことは頼んだ。」と言われて、私は内心「こいつなに言っているんだろ?」と思った。
「後、この動画再生したら消えるから、それじゃあよろしく!」と再生が終わると、動画は消えてしまった。
彼がそう言っていたこともあり、ソフトを開くことにした。ソフトが起動して画面が写りだす。
「たぶん始めました。AIの松木 蓮と言います。」とAIが言ってきて私は再度、頭がフリーズした。
作品を作るのが初めてなので、文章が変なことが多かったと思います。
もっと読みやすいようにします!