あなたと向きあうとき私は
きっと、届かない恋や想いって存在するんです。そして、それこそが美しいことなんです。
(ここは、小魚たちが気持ちよく歌うような川のそこ。
比較的浅瀬のその川の水は冷たく、水中にはまるみを帯びた石が無数転がっている。
ゆらゆらと揺れるのは水草や小魚たちだけではない。)
水面の下に石がころがっている。
水中からみなもを
見上げてごらん。
石が揺い(たゆたい)
私のまねをして笑ったり、
ひやかしたりしている。
手も、声も、体も届かないところに存在するあなた。
ただ、背骨では知っている。
あなたが、私から去ることはないってことを。
最後まで付き合ってくださってありがとうございます。