第57話『聖女ジャンヌ=ダルク』
バトル書ける気がしないんだけど…
「えぇ!?でも…語彙力無いって言ってましたよね…。見栄を張るから…」
…つい。
前回のあらすじ
突如現れた堕天使用者であろう生徒と、レンとヨシュアといた時に出会った化け物。
僕は早くアルファクラスを助けないとなのに!
…と思ったらシオン先生1人とシャル君、ローランド君の2人が僕を進ませるために背を向けた。無事でいなきゃ許さないんだからね。
…
シオン先生、シャル君、ローランド君…!
彼等の為にも早く皆を助けないと…!
「!」
アルファクラスの教室の扉の前に化け物が…4体…!!
「4体か、俺がやる!!皆は教室に!!外から誰も入れないから!いくよプロメテウス!」
『おうよマスタァッ!!』
とヨシュアがプロメテウスを呼び、杖を銃に変えて撃ちまくり化け物を牽制する。
僕達はその間にヨシュアを背にして扉と向き合う。
「え…扉が閉まってる…!私達は閉めた覚えがありません!」
『マスター、急に開けると爆発などが引き起こる可能性がある。まずは落ち着いて。』
アーサーに宥められリリアンさんはドアノブから手を離した。
「す、すみません…。」
「なら私が!アテナ!」
『はっ!【水神アイギス】!!』
アテナの結界で護られた僕達は扉を開ける。
そこで見たものは教室めいっぱいの大きさの8つの頭を持つ禍々しい龍…。
『ほう…ヤマタノオロチと言う奴だな。随分と力を溜めておるではないか。』
ヤマタノオロチ…!?
「おい!お前ら大丈夫か!!」
スピルカ先生は近くの倒れている生徒に駆け寄った。よく見ると床に生徒が沢山倒れている。
『おい、アーサー王と言ったな。お主、回復魔法は?』
ゼウスが横目で見ながら聞くとアーサーは首を横に振った。
『申し訳ありません。回復は召喚士のリリアンの方が使えます。』
『ふむ、ではマスター。ココはアイツにヤマタノオロチを任せようではないか。』
『私に…?』
「え!?いや、良いけど…」
てっきりゼウスがやるもんだと…
『その代わり、私達は生徒の回復を。この倒れている生徒達は召喚獣をヤマタノオロチに吸われ、自身の魔力も吸われているようだからな。
ジワジワと生命力まで吸われている。』
「しょっ…召喚獣を吸う!??
分かった!リリアンさん、メルトちゃん、先生。頼みます!!」
「ぁぅう…」
!!ヤマタノオロチの方から声が…
「り、りあ…ちゃ…助け…っ」
女の子の声が聞こえ、ヤマタノオロチの腹から人の手が出てきた。
「カムイさんっ!!」
リリアンさんが駆け寄ろうとした時、必死に伸ばされたその手はオロチの腹の中に戻されてしまった。
そして次の瞬間、ヤマタノオロチが咆哮し教室に罅が入る。
「うっ…うるさっ!!」
耳を塞いでも全身に響く…っ!!
倒れてる皆を回復させないと!!
「【フロアグランダキュア】!!」
耳を塞ぎながら叫ぶと持つ杖が緑色に光る。
そして床1面に輝く草花が生い茂った。よっし成功!途端に咆哮は止んだ。
『っ…アーサー王のマスターよ。先程の人間は召喚士だな。』
ゼウスの問に頷くリリアンさん。
「え、えぇ。ですが彼女…テト=カムイさんの召喚獣はオロチという大蛇です!!普段は人型でした!優しいあの子の相棒はこんな禍々しい蛇じゃありません…!」
『堕天で苦しんでおるのだ!クラス代表であり友のお主が救え!』
「…はいっ!!やりますよアーサー!」
『主の仰せのままに!』
リリアンさんは白銀の杖をアーサー王と似た剣に変えた。
「カムイさん…いえ、テトさん。貴女は口下手な私に優しく話しかけてくださった。嬉しかったのです。その恩をこれから返させて下さい!」
ヤマタノオロチとアーサー王って凄いな。
僕は急いで回復魔法を倒れている全員に重ねて掛けていく。ゼウスは転移魔法で生徒をどこかへ…多分保健室に連れて行っている。
スピルカ先生とメルトちゃんは僕とリリアンさんを結界でヤマタノオロチからの攻撃から護ってくれていた。おかげで専念できる。
回復させている最中にリリアンさんを見ると、やはりヤマタノオロチの狙いは召喚士で7つの頭から集中狙いされていた。
アーサー王は自身を狙う1つの頭を斬り、リリアンさんを狙う頭を次々と斬り落としていくが直ぐに再生し薙ぎ払われてしまい教室の壁を突き破ってしまった。
『ぐぁっ…!!』
「アーサー!!」
彼女の一瞬の隙を狙い、首を勢いよく反らし、そのままリリアンさんを黒板まで弾き飛ばした。
「リリアンさん!!」
彼女を護ろうと足に力を込めた時、ゼウスに止められた。
『マスター!!回復以外まだ動くな!!』
「でも!!」
『たった今アビス=アポクリファの気配を察知した!!私達はそちらへ向かう!!』
「な…っ!」
「行けエクス!リリアンの支援は俺達に任せろ!」
「だから、アビス君を頼んだよ!」
スピルカ先生、メルトちゃんに言われ、頷きも出来ないままゼウスに手をとられその場を後にした。
それは一瞬の出来事。ゼウスは瞬間移動したようだ。薄暗くて、コツンとならした足音の反響的にとても広い部屋。何処、ここ。地下?
「あはァ♪もう気付いちゃったの〜?さっすが最高神!その気になれば全部アンタ1人で出来ちゃうのになぁんで人任せにしたのぉ?
みーんなアンタより弱いんだから時間かけて死んじゃうよォ〜?」
陽気で不気味な声が近付いてくる。
『貴様が居ると分かっていたからな。それに、マスターの友や教師の罵倒はやめて頂こう。私は彼らを認めている。そんな彼らを罵倒した罪を償うにはとても短いが一瞬で終わらせてやる。
…一瞬の苦しみは最高神の慈悲だと知れ。』
静かに怒るゼウスは手を前に突き出した。
その手には雷が纏っており、突き出す反動で雷の龍が飛び出した。
「あァ、そういえばぁ…僕の召喚獣紹介してなかったよねぇ?」
姿は見えないけど呑気な声。
雷の龍が照らすその場所に、白い旗。
龍はその白い旗1振りに掻き消された。
『!』
「嘘…ゼウスの攻撃が…効かない…?」
帯電し輝きながら靡く旗の後ろから見えた男性、更にその後ろには微笑むアビスが見えた。
「これ、僕の召喚獣ぅ♪美人でしょ?
召喚獣の名前はね、ジャンヌ=ダルクだよォ♪」
ジャンヌ=ダルク…!?
聖女が何でアイツの召喚獣になってるんだ!?
それに見た目が男…!?ジャンヌって女性じゃなかったっけ…!
『取り乱すなマスター、ジャンヌ=ダルクは男装しているのだ。ふん…異端と思われた理由の1つであるその姿になるとは。どうだ?神の啓示は聞こえたか?』
『…』
ゼウスは挑発的に微笑むが彼女は無反応。
『無視か。お主の信じた神の中でも一番偉い神なのだがなぁ…。其奴は他の命を踏み躙る者だ。そんな奴に従うお前は過ちそのものとなるぞ。それで良いのか。』
『…それで良い…。』
凄く苦しい気持ちがこもった声だ。もしかしてジャンヌは苦しんでる…?
「ね〜ェ?ウチのジャンヌ虐めるのやめてくんない?僕はまだ戦うつもりは無いんだよォ?それにぃ、ほら見てよ!大変だよォ!」
アビスが指を鳴らすと目の前に映像が映し出された。
その映像は頭から血を流し倒れているシオン先生の姿が映っていた。
♢ミカウの手記♢
☆レン=フォーダン
召喚獣:ルシファー
好きな物:面白いこと
嫌いな物:退屈
♢ミカウさんメモ
天使クラス代表で文武両道のパーフェクト人間って他生徒から思われてるんだね。
いつも口角を上げて笑っているようにしてるみたいだけど…本心はぜんっぜん笑っていない。
このミカウお兄さんですらちょっと掴めない子。
何かを探ってるエクス君が気になるみたい。
彼はあの子にとって敵なのかな、味方なのかな。
あーゆう子って商売トーク効かないから困るんだよねぇ。




