第54話『お姫様の聞き込み』
「えっシャル君マジで超絶美人では…!?
これは出番無くても良いっすわ〜!」
などとほざいているエクスは放っておいて、またまた評価して下さった方!ありがとうございます!!
もうすぐ10000PV突破っす!本当にありがとうございます!まだまだ走っていきますので応援宜しくお願い致します!
「あ、僕からもお、お願い致しますでふ!!」
大事なところで噛むなよ…。
前回のあらすじ
えっと今回もオレで良いのですね。分かりました。
前回はミカウさんの所で変装道具をレンタルさせて頂きました。
まさか女装させられるとは思いませんでしたけど…。
涙を飲んで調査開始です!うぅ…。
…
「はぁ…。」
「溜息吐くと幸せが逃げると言うね!
ほら、笑顔だ!」
笑顔…。男として生きると決めたのに家に居た時と似た格好する事になるとは…。
そう思うとつい出てしまう。
溜息の理由はそれだけでなく、グサグサと刺さる視線もあった。
「あの…やはり目立ちますし、少し離れませんか?」
「何故だ?危ないだろう??」
目立つってオレ言いましたよね?
オレは口を噤んで壁際に寄った。
「むっ!?」
ショックを受けるローランド君には申し訳ありませんがこれも調査の為です…!
離れた途端、誰かに腕を掴まれた。
「きゃっ」
小さな悲鳴をあげてしまい口を手で押えつつ振り向くと制服姿の男子生徒3人が口を綻ばせながら立っていた。
…紋章はアルファクラス。
情報を持ってるかもしれない。いいカモさんです。
「シャル!!」
オレはローランド君に目配せし、3人と向き合う。
少し力には自信があり、掴まれていた腕を払う。
「何か御用でしょうか。」
冷たい視線を向けても笑顔を絶やさない。
少し困った人達かもしれません。
3人の内の1人が口を開く。
「君、シャルって言うの?」
「…貴方達にはそう呼ばれたくありません。
シャルロッテとお呼びください。」
女性の所作は嫌という程頭と身体に叩き込まれてます。女性の振りなど容易です。このまま、話を聞きましょう。あの時のゼウス様のように。
「私はこの方達にお話を聞きます。
後は任せました。」
と視線を向けずにローランド君へ伝えたつもりですが…他の人が少なからず居ます。
その中でも分かって頂けましたかね。
…ローランド君が心配で彼らの話は頭に入ってきません。
ん?彼らの後ろにローランド君が…。
[分かったよ。気をつけたまえ!]
そう口を動かしたように見えた。
良かった。
「ねぇシャルロッテちゃん。聞いてる?」
ゼウス様のように、確実に聞き出せ!シャーロット!
オレは正面の彼のネクタイを引っ張り、彼の耳元に口を寄せ
「ねぇ、アビスって男知ってる…?」
と恥ずかしいけれど昨日のゼウス様の真似事を始めた。
「し、知ってるよ!」
「彼、黒い噂が立ってるみたいね。
貴方達、何か知らない?知ってたら教えて欲しいの。」
「う、うん!知ってる!だ、だから俺らと」
「まずは、あのガーデンテラスでお話しましょ?」
「え」
何処も下衆な輩ばかりです…。
家に居る時と変わりない。しかし今はそのような事を言っている場合じゃない。
「嫌なら結構ですが。」
「い、嫌じゃない!なっ」
残りの2人も頷き、ガーデンテラスの椅子に座った。
所属クラスの事はバレても大丈夫。ですが名前はバレるなシャーロット。自分のミスで皆さんに迷惑を掛けるなよ…!
「な、何でアビスの事を追ってるの?」
「気になってるの。
貴方達、何を知ってるの?教えて欲しいなぁ…。」
数少ない女の子の友達に、その気にさせてから一気に突き落とすと下衆な男は寄ってこない!と、少しの所作を学んだことを思い出しながら実行する。
まずは、上目遣いで手を乗せる…!
「ひぇっ!
あ、あまり大きな声で言えないんですけどっ!」
「じゃあ小声で教えて?」
「は、はいっ!ではお耳を…」
「その場で、小声で。」
容易に近づかせてはならない。
自分から触れるのは良いが触れさせてはならないとも言ってましたね。気を付けないと。
「…はいっ!あのですね、まずアビス……」
すると3人の様子がおかしいことに気づいた。
「…?」
「あれ…?
アビスって誰だっけ?」
「な…っ!?」
どういう事ですか!?アルファクラスなのに誰ってまるで記憶喪失じゃ!!…記憶喪失?
ダメです!重要な話をしなければ!!
「誰って貴方達のクラスメイトよ!
覚えていないはずないわ!」
と肩を揺さぶるが一向に思い出す兆しがない。
仕方ない、あまり言いたくはありませんが…
「じゃあ、黒いカプセル持ってる…?」
「わ、分かんない…」
「探してください!!」
まずいまずい…このままだと!!
「ぁ…あったよ…。」
と1人が手にした。確かにあの時ゼウス様が奪った…
いえ、頂戴していた黒いカプセルだ!
「これを誰に貰いました!?」
「えっと…えっと…あぁ…思い出せない…!
何で!?何で!?あぁああぁあっ!!!」
錯乱!?いけない、皆さんがおかしく……っ仕方ありません!
「来てくださいアルテミス!!【summon】!」
召喚獣でオレという事がバレますがそんなこと言ってられません!
『はーい!呼ばれて降臨アルテミスでーっす!』
「アルテミ」
『やーん!!!マスター何その格好!!
超絶可愛いんですけどーーーっ!!』
「うぎゅぅっ」
アルテミスに抱擁されている暇ないのですがーっ!!
ペシペシと叩くとアルテミスは離してくれた。
『あ、ごめんなさいマスター。どうしたの?』
「こ、この方達がとある記憶を思い出せないと錯乱し始めてしまって!何とか出来ませんか!?」
『出来るわ。だから落ち着いてマスター?』
肩に手を置かれ、余計な力が抜けた。
「す、すみません…。」
『ちょっと待ってね。【月の祈り】!』
アルテミスが手を組み祈るような体勢になると明るくても輝く光が3人を包み込む。
アルテミスの月の祈りは…状態異常回復と魔導書に書いてある。これなら…
「アルテミス、今どんな状態ですか!」
『忘却魔法がかけられてるわぁ〜…随分と高度ねぇ…
ん?何かしらこれ。埋めとこ。』
「貴方!神クラスですね!!」
「えっ」
凛とした女性の声…誰です?振り返るとユリの花が咲いているような、見覚えのある方が息を切らし、
その横に困った顔の王子様のような人が浮いていた。
「貴女は…」
「アルファクラス代表、リリアン=ナイトイヴです。
こちらは召喚獣のアーサー。」
「そ、そんな貴女がオレに何か御用ですか?」
「オレ…貴方男性ですか?いえ、そのような事はどうでも良いです。クラスメイトの皆さんが何か、何かおかしいんです!どうかお力添えを!」
「えぇ!?」
『マスター、この子達は安静にしてれば大丈夫よ。
眠らせたから!よいせっ』
アルテミスが倒れた3人を浮かせベンチに座らせた。
『行けるわマスター!』
「はい!ナイトイヴさん、連れて行ってください!」
「えぇ、こちらです!」
オレはロングスカートの彼女の後を追いかけた。
♢ミカウの手記♢
☆ラブラビ(本名不明)
好きな物:ウサギ♡
嫌いな物:不明
♢ミカウさんメモ
本名は敢えて隠してるみたい。小生以外に本名を知る人はあとワンコ君くらいだね。
あんな頭ぱっぱらぱーに見える彼女だけど立派なお医者さんなんだよ。
大怪我したらまず彼女の所に行こうね!
勿論、ウチでは医療グッズも揃えているよん!




