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イチからヒャクまで  作者: 春は散って去る
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雨音

閉じ切った部屋の中で

イヤフォンを耳に差し込む

こんな日々があと

何十年と続くのだろう

耳の奥で歌うシンガーは

雨ですらHAPPYにする

たかが傘の模様だと

馬鹿にする僕に

そんな日が来ないことも

僕が一番知ってるんだ


窓を叩くざあざあという雨

この激しい雨はきっと

僕のいる世界と外の世界を

わけ隔てるもう一つのカーテン


ああいつの日かいつの日か

こんな僕にも好きな人ができて

雨という日を好き

になるなんてことあるのかな

そんな日が待っているのなら

この退屈な日々にも

それなりの意味があるって

そういうことなんだろ

もしかしたらなんて

期待だけが膨らんでゆく


窓の外のしとしと降る雨

この穏やかな雨はきっと

僕のいる世界と外の世界に

カーテンがないと教えてくれてるんだ


うす暗い部屋の中で

うずくまり座っていれば

こんなに傷つくことも

なかったはずなのに

どうして僕は淡い期待

なんてしちゃったのかな

前に進むことは勇気

でも前に進めば傷つく

傷を恐れるのはダサいか

僕は僕であればそれでよかったんだ


雨戸を叩くざんざんという雨

激しさを増す雨は

まるで僕の取り返しのつかない

失敗を責め立てるよう

綺麗な雨の詩が作りたい

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