風を感じて
ほどいても
ほどいても
辿れない風を掴み損ねてる
そんなもんだろう、
河川敷の花は揺れて
水面を三回跳ねた石ころが
思わぬ境地に驚く間もなく
沈んでいく
色を脱ぎ変えた空の下
君はどんな感情も
持て余しては苛立ってる
はまらない色を添えれば
それでもいいさ、
流れていく雲は笑って
その形を忘れたって
お互い様だと肩を竦め
明日へ送りつづけていく
沈んだ石ころが
川底からひっそりと
空を見上げる
角を削ぎながら
いつかは
星と目が合うんだろう
君だって本当は
見つめつづけている
激情も後悔も
ふとした喜びも
配点ばかり気にする世界なら
乱暴だと笑い飛ばして
テレビの天気予報図から逃げ出した風
明け方に静かに目をつむり
始まりの喧騒の中で夢を見れば
膨らんだカーテンを
受け入れてる
君だって誰にも掴めやしないから
感じたいんだろう