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異次元  作者: 阿修羅
3/6

第3話・眼

彼がそこにたどり着くと・・・・・


(・・・・え・・・マジ・・・・?)


そこは戦場と化していた・・・


(これって・・・あれ?何で・・・・・)


それに・・・・結果は悲惨なものだった・・・・1人も生き残っていない。辺りは血の海だった。・・・血生臭さが嗅覚を凄まじく刺激する・・・まるでヤイバが尽き刺さるかののように・・・


「な・・・何なんだ・・・・」


彼の眼からは大粒の雫があふれ出てきた・・・まるで池のようなものが決壊したかのように・・・。・・・彼はなすすべもなかった。あの中には朝の訪問者もいる・・・。

彼は寄ろう・・・寄ろうとしても寄れない。今の彼には立ちすくむぐらいのことしかできない。


「・・・・・ひとりになっちまった・・・でも・・・・俺・・・俺が助けなきゃ・・・・いかなきゃ・・・・」


彼は震えていた・・・動かない。いや・・・動けない・・・彼はこの紅い海を・・・もう息絶えているかのような人々を前に・・・何もできない。助けたい・・・その気持ちより恐怖のほうが圧倒的に大きい・・・。彼は今にも見えない何かに押し潰されそうな気持ちだった・・・。


「だ・・・誰かァ・・・誰か!!誰か来いよ!!!!ハァ・・・ハァ・・・誰か・・・

だれでもいいから・・・ハァ・・・・俺は・・・・・俺はどーすりゃいいんだよ・・・・・

誰かこいよォーーーーーーーーー!!!!!」


彼は叫んだ・・・・・ひたすら叫んだ・・・・・


「誰かァ・・・・だれでもいいからァ・・・・ハァ・・・・・」


泣きながら叫び続けた・・・・・しかし・・・・人目につきやすいハズだが・・・・一向に人の来る気配がない・・・


「ハァ・・・ッハァ・・・・んだよ・・・なんだよ!!何なんだァよ!!!

シカトかよ!!・・・・ショぉ・・・・・チクショーーーー!!!!!!!!!」


彼にはもう平常心という心はない・・・彼はなすすべもない自分に怒りを覚えた・・・他にも仲間がいなくなったという悲しみ・・・恐怖・・・やなものばかりこみあげてくる・・・

すると・・・・


プツン・・・・


「・・・・あァ?・・・・え・・・・ない・・・・聞こえない・・・・耳鳴りが・・・・」


すると・・・次第に彼の意識が薄れていった・・・・・・・・・・・・

・・・彼は遠のく意識の中で、またあの3年前の記憶が一部よぎった・・・・






























第3話・嘆 完 第4話・眼 に続く


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