第2話・ありえねぇ
(はァ・・・ハァ・・・・)
彼はいつも集会をやってる場所の方へと向かった・・・・
(何も・・・・何もありませんよ〜に!!!;)
さっきまで“刺激がほしい”といっていたのが嘘の様に神頼みをしている。
なんとも都合のいいやつだ。
「って・・・・えぇ〜〜〜〜〜〜;;;」
・・・そんな神頼みも天に及ばなかったらしい。彼の視線1キロ先には、集会の場。・・・・・どうやら彼の目に入った集い場の光景。それは違うグループの連中と自分のグループでの乱闘だったらしい・・・・・。
(やっべぇ・・・戻るか・・・)
・・・・・・またもや都合よく逃げようとしている。
(で・・・でも・・・やっぱそれはセコイよな・・・・やばいこと起こるって知ってたくせにそこにきて逃げんのは・・・・・)
・・・一言で言うなら優柔不断。決断力がないみっともないやつなのだろう・・・。
(・・・うゥっせぇ・・・・・何なんだ・・・・この音量・・・)
彼の左耳の音はだんだんとサイレン並に大きくなり、彼の二日酔いの脳に響く。
・・・・自業自得かもしれない。
(ったく・・・・まるで俺んちの親だな・・・ったく・・・。)
彼の足はふらついてきた・・・二日酔いで立っているのもやっとらしい。
走ってきたので余計に・・・。
(っしゃあねぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・行くか・・・・)
再びあの場所へ向かう。
(お"ぇ"・・・・・吐く吐く吐く吐くゥ・・・・)
焦っている。かなり。もう彼はバトルロワイヤルのような気持ちになっていた。命がけのようだ
(ど〜する俺ぇ!?だってだってだってよ、乱闘ごときでチームつぶれたら・・・もう居場所ないっしょ・・・それに・・・それこそマジで毎日がマンネリ化ァ〜?・・・まずい・・・・)
・・・だんだんと近づいていく・・・確実に近づいている・・・・彼には段々と不安・恐怖も芽生えだしていた。
「っはァ・・・ハァ・・・」
しかし・・・・
「・・・はっ・・・・・っはァ・・・ハァ・・・」
焦ると・・・
「っく・・・は・・・ァ・・・」
ろくなことがない。
「はァ・・・ハァ・・・ハ・・・・あ”っ!! ・・・・グッ!!っァ”ァ”あ”!!!」
ザッ・・・・ビシャアァン!!・・・・
「ア"っ・・・ハァ・・ハァ・・・」
(や・・・・やっべぇ・・・・)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・落ちたらしい。土手に頭っから。それもこれも道端に放置されていた鯖缶が原因のようだ・・・・。
(俺って・・・・・)
馬鹿だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・―
「・・・ん・・・・・・・・・へ?ありゃ?」
「!!」
「おい・・・死んでねーぞ!!」
・・・そこには人だかりが。まるでアリの大群のようだ。
(え・・・?何??)
「あ!!まじだ!!」
・・・どうやら彼は気絶していたらしい。おそらく一般人に土手から引き上げられ一命をとりとめたようだ。
パシャっ
(な・・・何?写めあり??)
「お!おい!だいじょぶか!?」
「ああ・・・・・・・・・おかげさんで。」
(何・・・・・俺ってちょっとした有名〜?)
辺りを不思議そうに観客を見回しながら
起き上がった。・・・・あいかわらずノー天気だ。
「・・・・・あ!ってかこんなことやってるばあいじゃねぇ〜!!!」
ってか馬鹿だ。
(やっぱ・・・・耳鳴りやんでねーな・・・)
・・・ふらつく足でまたもや向かいだす・・・もうすぐそばだ・・・
「っはァ・・・・!!!」
その場に着いた彼は悲惨な光景を目撃する・・・果たして生き残っているのはどちらのグループなのだろうか・・・―第2話・ありえねぇ 完。 第3話に続く・・・(サブタイトル未定)




