表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/127

相談

 がっちりと牽引ビームに捉えられたまま、【呑竜】は着実に蜘蛛の糸に絡まれた虫けらのごとく、シルバーの宇宙戦艦【鉄槌】に引き寄せられていく。


 近づけば近づくほど向こうの巨大さが際立ってくる。まるで一つの都市が超空間ジェネレーターを備え、宇宙を航行しているといってよかった。引き寄せられている格納庫以外にも大小無数の格納庫が口を開け、そこからは【呑竜】と同じくらいの大きさの宇宙艇や、遙かに大きな駆逐艦クラス、巡洋艦クラスの宇宙船が何かの任務を帯びているのか、さかんに出入りを繰り返している。


 多分、格納庫には人間がいるのだろうが、距離が遠すぎて、姿を確認するには至っていない。


 パックはヘロヘロに話しかけた。


「ヘロヘロ、船倉のミリィって女の子、停滞フィールドから出してやれないのか?」

 ヘロヘロは、ぎくりとなった。

「ど、どうして?」

「どうも、シルバーって銀鍍金野郎、あのミリィって女の子の知り合いらしい。そうなんだろう?」

 問いかけると、渋々とヘロヘロは頷いた。

「今、この船は引き寄せられている最中だ。おれはさっぱり事情が判らねえまま、巻き込まれちまっている。せめて何がどうなってるのか、知りたいじゃないか。だから停滞フィールドから出してやれよ。事情を聞きたいしな。それに、あっちに行ってから停滞フィールドを切ったら、色々まずいんじゃないのか?」


 これには素直に頷いた。


「そうだね、こうなったら……」

 ヘロヘロは船倉へと足を向ける。パックはその後に続いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ