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Grapefruit moon  グレープフルーツムーン  作者: 青紙 椿
第2章 チェロキーサンセットの葉
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 Time you straighten right out



 今日は庭でバーベキューでーす。

 お隣の松下さんの家族と一緒でーす。

 遅くなりましたが、俺と彩葉いろはさんの高校入学のお祝いをしてくれるそうです。

 とても嬉しいです。


 しかしです。松下さんはいまだに俺とは目を合わせてくれません。

 姉さんと話す時は楽しそうなのに…。

 でも、今日は仲良くなるチャンスです。

 頑張るですよ。


 まずは買い出しですね。

 父さんの運転で近所のマーケットに向かうです。

 俺はアジの開きを食べたいでーす。



 マーケットに到着したです。

 このマーケットは、この辺のママさん達の御用達で、その名は サスケストアー でーす。

 サスケはシノビの名です。日本のワビサビですね。


 祝日の午前中はとても混み合ってます。

 順番に車を停めて行きます。

 すると、なんという事でしょう!

 俺たちの前の車から美穂先輩が降りてきたじゃないですか!


「ハーイ! 美穂みほ先輩!」


 突然の大声に父さんはビックリしたようです。

 ごめんなさいね。


「あれ? 風見かざみさんとこじゃないか? しゅんも知り合いになったのか?」

「はい。大好きな美穂先輩です。」

「またお前は…。女性に向かって大好きって言うのは危険だぞ?」

「何を言うですか父さん! 女性は誉められて美しくなります! 母さんにも素敵ですや、愛してるは毎日言うべきです」

「わ…わかりましたでーす…」


 今更、言えるか?

 ↑俊朗としろう、心の声。


 美穂先輩のお母さんでしょうか?

 あちらも俺たちに気がついたようです。


「あれ? 上篠かみしのさんじゃないですか。お久しぶりですね。そちらのお嬢さんは?」


 わお!?

 俺は男ですよ?


「初めまして、美穂先輩のお母さん。上篠 瞬です。今後とも宜しくでーす」

「私の兄の息子でね。フランス在住だったんだけど、兄が他界したので、うちの子になってもらったんですよ。優しいいい子ですよ」


「そ、そうでしたか…。ハーフなの? 女の子みたいな顔立ちでイケメンね」

「ありがとうございます。美穂先輩もお母さんに似て、とても素敵な女性です。俺は美穂先輩が大好きでーす」


「ちょ!? ちょっと瞬君!?」

「え? え? え? 瞬君?」


 美穂先輩のお母さん? どうしましたか?


「すいません、瞬はまだ日本語がうまく話せなくて! 決して深い意味は無いですから」

「お父さん、違うです。美穂先輩はとても優しくて、素敵な女性ですよ? だから俺は大好きなんです!」

「やっぱり? お付き合いをしちゃえば? どうなの美穂はぁ?」

「そんなお付き合いなんて…」


「瞬…。またお前は真面目な顔をして言うから…。風見さん、瞬の言う大好きは私たち日本人の思っている大好きとはだいぶ違うので、心配するようなことでは無いと思いますよ」

「そ、そうなの? でも、瞬君はカワイケメンだし、私は賛成よ」


 うーん。美穂先輩のお母さん、ジロジロ見るのはやめてくださーい。

 美穂先輩のお母さんも、少しだけ危険が危ない人みたいです。


「ははは…。ところで、今日はお買い物ですか?」

「ええ。今日は主人がいないから、美穂と二人、庭でバーベキューしようかと思って」

「偶然ですね。ウチも松下さんと、彩葉ちゃんと瞬の入学祝いで、バーベキューをするんですよ。良かったらご一緒しませんか?」

「あらぁ。やったじゃな〜い美穂ぉ〜。嬉しいですわぁ。ぜひお伺いしますね」



 わお! 美穂先輩も来るですね?

 菜絵姉さんも喜びますね。素敵なパーティーになりそうでーす。



 





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