Cheapskates
学校から帰宅したです。
俺は制服を着替えるために最初に部屋へ行きます。
でも菜絵姉さんはそのままリビングへ向かいました。
多分、今日のお昼にあった出来事。クロエの事をお母さんに報告するためだと思うです。
「ちょっと聞いてよ!」
2階の俺の部屋まで聞こえます…。
「あぁ…。美穂先輩のことも言っています」
美穂先輩は優しい人です。
美穂先輩じゃ、クロエのお目付役は無理です。
その日の夜…。
父さんが帰宅し、4人で夕飯を食べている時でした。
「ビノシュって家はノエくんを引き取りたいの?」
「なんだ? 藪から棒に」
はうー。藪から棒が出てきたら怖いですねー。
「交換留学生がクロエだったのよ」
「クロエって、瞬の従姉弟のか?」
菜絵姉さんはモグモグとしながらうなづいた。
菜絵姉さん可愛いです。
「向こうの家も緑嵐だから、別にこういう事もあるんじゃないか?」
「私もそう言ったんだけどね、そのクロエって子が瞬にちょっかいを出してきたんだって」
「そうなのよ!」
「ちょっかいって?」
「私のオ・ト・ウ・ト! って威嚇しながらよ!? ありえないんだけど!」
あ、それは多分だけど、菜絵姉さんからの、売り言葉と買い言葉だと思いますです。
「クロエちゃんは一度会ったけど…。確かに気は強そうな子だったけど、社交性はありそうに見えたけど? どうなんだ瞬?」
大嫌いな人ですって言えませんよね…。
「大人に対しては素晴らしいです。でもお父さんの悪口を毎日のように言ってました。なので俺はあまり好きじゃないです」
「ほら! 最低な人じゃん!」
「違います。外国人が好きじゃないんです。日本人も一部の人ですが、そういう人がいます。問題は肌の色なのです」
「それは…。そういう人もいるかも…」
「菜絵姉さん、別に責めていません。クロエも小さい頃はとても優しいお姉さんでした。クロエは俺の母さんのことが大好きでした。母さんがいなくなった事で父さんを嫌いになったのです。多分、ビノシュのロイに…。お爺さんに色々と聞かされたのだと思います。ロイはお父さんを嫌っていたです」
俺の話にみなさん黙ってしまいました…。
「でも、俺は今は毎日が幸せです! お父さん、お母さん、菜絵姉さん、ありがとうです!」
「もう、ノエくん…」
菜絵姉さんはそう言って俺を抱きしめてきた。
菜絵姉さん、恥ずかしいです…。




