番外編 風見 美穂の消失w w
一昨日から、お父さんが出張で家にいない。
そのおかげか、お母さんは9時まで寝ている。
私も8時30分ごろまで寝てしまった。
お父さんがいると、休日でも7時に起こされるので、今日は気が楽だ。
お母さんはと言うと、昨夜は久しぶりに遅くまで起きて、深夜番組を見ていたようだ。
ちなみに私も昨夜は遅くまで起きていた。
実は昨日の夕飯の時にお母さんと話していたんだけど、今夜は二人で庭でバーベキューをしようかと提案をした。
もちろん、私はOKしましたよ。
だってお父さんがいると、色々と口出しをしてきてうるさいからね。
そんな訳で、私とお母さんは近所の大型マーケット。サスケストアーに向かっている訳ですよ。
うちの車はお父さんの趣味で、TOYOTA FJクルーザー。
私はこの車が嫌い。だって、短いスカートだと、乗り降りする時にスカートの中が…。
ちなみにお母さんも、『この車デカすぎ!』と運転をするたびに言っている。
「今日は祭日だからサスケってるのが多いねぇ。」
お母さんは昔から、ここに来る事をサスケると言う。
「休みだし、複合施設だからね。あー、早く肉食いたーい!」
「あはは! アンタそんなんじゃ、恋人ができないのも、うなづけるわね」
「別にいいもん」
「良くないわよ! 多少ならバカでもいいからイケメンを連れてきなさいよ!」
「ウザッ」
「キャー! 娘にうざいって言われちゃったわぁ」
お母さんって、軽い性格で助かるな。
しっかし、恋人かー。
いればいいんだけどねー。
瞬くんが彼氏だったらいいんだけどなぁ。
お母さんが瞬くんを見たら大変だろうな。
そんな話をしているうちに、私たちはサスケストアーに到着。
私は短いスカートで来てしまったので、細心の注意を払って車を降りる。
お母さんは「どっこいしょ。」と言いながら車を降りている。ジワる。
「ハーイ! 美穂先輩!」
突然、私を呼ぶ声が!?
いやーん。この声って瞬くんじゃない?
声のする方を見ると、ミニクーパーに乗った瞬くんが私に手を振っている。
本当に可愛いんだけど!
「あれ? 上篠さんじゃないですか。お久しぶりですね。そちらのお嬢さんは?」
母が話すと同時に瞬くんがお母さんに話しかけた。
「初めまして、美穂先輩のお母さん。上篠 瞬です。今後とも宜しくでーす」
「私の兄の息子でね。フランス在住だったんだけど、兄が他界したので、うちの子になってもらったんですよ。優しいいい子ですよ」
「そ、そうでしたか…。ハーフなの? 女の子みたいな顔立ちでイケメンね」
「ありがとうございます。美穂先輩もお母さんに似て、とても素敵な女性です。俺は美穂先輩が大好きでーす」
「ちょ!? ちょっと瞬君!?」
マヂか!?
本気にするぞ!?
「え? え? え? 瞬君?」
お母さん動揺しすぎだってばよ。
「すいません、瞬はまだ日本語がうまく話せなくて! 決して深い意味は無いですから」
「お父さん、違うです。美穂先輩はとても優しくて、素敵な女性ですよ? だから俺は大好きなんです!」
「やっぱり? お付き合いをしちゃえば? どうなの美穂はぁ?」
「そんなお付き合いなんて…」
したーい! お付き合いしたいんだってばよ!
「瞬…。またお前は真面目な顔をして言うから…。風見さん、瞬の言う大好きは私たち日本人の思っている大好きとはだいぶ違うので、心配するようなことでは無いと思いますよ」
おいオッサン! 余計な事を言うな!
もっと瞬くんとの会話を盛り上げてくださいよ!
「そ、そうなの? でも、瞬君はカワイケメンだし、私は賛成よ」
母よ、そうでしょうね?
声がいつもよりハイトーンですもんね?
てか、瞬くんを凝視しすぎだってばよ!
モジモジしちゃっているじゃん!
カッワイイんだけど!?
あーもー、抱きしめてあげたい!
「ははは…。ところで、今日はお買い物ですか?」
「ええ。今日は主人がいないから、美穂と二人、庭でバーベキューしようかと思って」
「偶然ですね。ウチも松下さんと、彩葉ちゃんと瞬の入学祝いで、バーベキューをするんですよ。良かったらご一緒しませんか?」
「あらぁ。やったじゃな〜い美穂ぉ〜。嬉しいですわぁ。ぜひお伺いしますね」
母よ。私よりも嬉しそうですな?
てか私って、瞬くんに会うたびに何かを失っていく気がするんですけど…。




