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わりとカオスな彼らの日常  作者: 東東
【2章】舞台より、観客席が熱かった
8/22

「・・・というわけだ! 分かっただろう?!」

「まぁ、この学園の危険性については分かったけど・・・」


 なんて声をかけるのか迷った挙句、部屋に入って早々に単刀直入にこれからやるべきことを宣言したのだが、部屋を出る前と真反対の宣言だった所為で、謂れのない疑いを持たれて渾身の拒否をされてしまった。

 コウの為を思っての宣言だったのに拒否される、しかも謂れのない疑いを持たれての拒否に、当然、俺は叫ぶ。しかし俺のその叫びを聞いて尚、コウは不信感いっぱいの表情を浮かべ、なんなら今から長谷に俺をどうやって懐柔したのか、卑怯な手は使うなと抗議してくるとまで言い出す始末で。

 本当に、時々吃驚するくらい友達甲斐のない言動を繰り広げる幼馴染なのだ、コウは。

 部屋から出て本当に長谷のところへ突進して行きそうな勢いのコウを抑え込み、とにかく落ち着いて話を聞くように促してから先ほど長谷に聞いた話の内容、俺の方針転換がそれによって起きたのだと渾々と説明すれば、ようやく長谷と俺への謂れなき疑いが晴れたようで、リビングのテーブルを挟んで向かい合った椅子に座っていたコウは、身体に入っていた力を多少、抜いたようだった。

 疑いは晴れたが、それでも俺の提案をすぐに飲むことができない、つまり何か思うことがあるようで、言葉をそこで切ったコウは数秒、黙って何かを考えていた様子だったが、それからゆっくりと口を開き、困ったように小首を傾げながら切った先の言葉を続ける。


「・・・でも、僕にそこまでの危険って、あるかな?」

「いや、俺も正直、まだそういう実感はないんだけど、でもさ、長谷は真面目に話していたんだから、結構危ないんじゃないのか? 物凄い集団で変な奴らに取り囲まれたら、流石に危険があるだろ」

「そう、かもしれないけど・・・」

「コウが言いたいことは分からないでもないけど、でも、何かあってからじゃ遅いからさ」

「スズ君・・・」


 コウの困惑、それは実は俺がまだ抱えている困惑と同じで、だから気持ちは物凄くよく分かった。でも、つい先ほど目の当たりにした長谷の真剣すぎるほど真剣な様に、自分が感じている困惑を捩じ伏せてでも長谷に協力するべきだと断じた為、瞳を揺らして困惑中のコウに強く主張する。

 そう、何かあってからじゃ遅い。少しでも危険がありそうなら、事前に手を打つべきなのだ。そう思ったからこそ、俺の趣味じゃない、なんなら全力で避けたい集団の設立を勧めているわけで。


 俺だって、幼馴染の身の危険より自分の趣味嗜好を優先するほど人でなしではないのだから。


 俺の真摯な気持ちは一応、通じたようで、コウは困惑を浮かべていた瞳を次第に潤ませ始める。感動という文字を映像にしたらこうなるだろうな、という表情を浮かべたコウは、一度目を強く瞑って潤んで零れそうになるそれを堪えると、同じく一度強く唇を噛み締めてから、ゆっくりとその唇を開き始める。

 たぶん、ともすれば声が震えそうになるのを堪える為の仕草だったのだろうが、しかし紡がれる声には僅かに震えが残っており、完全に堪えきれていないその感情が透けて見えるようだった。


「で、も・・・、スズ君が、き、らいな・・・、ガタイの、いい人ばかり・・・、いる、んだよ・・・? それで、本当に・・・、いいの・・・?」

「流石に本当にコウに危険があるなら、ちゃんと危険に対応してくれる人がいないと親衛隊の意味がないだろ。だからいいんだよ」

「スズ君・・・」

「俺のネタより、コウの安全が大事だから」

「スズ君・・・!」

「大丈夫、俺のネタのことなら気にするな! 最近、新たな可能性に目覚めたおかげで、もっと他にも広い見解を持つべきだって分かったんだ! だから俺はこれを機会に、新たな可能性を探す旅に出る!」

「スズ君っ!」


 どうして感動させたままでいてくれないの! ・・・という謎の絶叫がコウから迸っていたが、新たな可能性の追求に燃えている俺にはそんな意味不明な絶叫はあまり意味をなさなくて。

 とにかく明日は土曜日なんだし、長谷と親衛隊について話し合うように言い含めておいたのだった。


 そうして翌日、予定通り朝食を終えて少しゆったりしていた頃、まるで何かの宣告でも受けに来たのではないかというくらい緊張した面持ちで現れた長谷を室内に招き、あとはお二人で・・・、という、見合いの世話人のような一言をおいて、俺は部屋を出た。

「佐藤も、よかったら・・・」と、俺に気を使って同席を誘ってくれた長谷の人の良さ、生真面目さに改めて好感を覚えながらも、いくら幼馴染とはいえ、というか幼馴染だからこそ親衛隊に入る気のない俺がその設立に口を出すわけにもいかないので、その申し出は丁重にお断りした。

 コウが出て行く俺を不満気に、あるいは寂しげに見ているのには気がついていたが、いくら俺でもこの場に留まって小姑よろしく口出しするほど厚かましい神経はしていないので、その表情を見ないふりをして颯爽と部屋を後にしたのだ。

 廊下に出て、それから数歩当てもなく歩いてから立ち止まり、その場で考えること数秒。これから今日をどう過ごすべきかを考えていたのだが、自分が今、しなくてはいけないことは明確だったので、少し考えただけで取るべき行動はすぐに思いついた。


 しなくてはいけないことは、新たな萌えの確立だ。


 今まで目を向けていなかった方向にも目を向ける、つまり広く視野を持てるようにならなくてはいけないわけで、それにはまずは豊富なネタが転がっている場所で色々とネタを仕込むことが必要だろう。

 それがこの学園で一番確実に行える場所といえば、図書室だ。まだ行ったことはなかったが、この学園の蔵書数はかなりの数だと聞いている。本は好きだし、ネタも本の中になら豊富に転がっているだろうからネタに困ればまず本を探す、というのが俺のやり方だった。それに図書室にいるのは男だろうと大抵、読書好きの百合っぽい人間と相場が決まっているものだ。だったら本でネタを探しながらも、三次元でもネタを掴める可能性が高いだろう。

 そうと決まればすぐにでも捜索、と決意し、足取りも軽く図書室に向かう。行ったことはないがちゃんと場所はチェックしてあったので、迷うことなくさっくり到着。ただ、俺の中の図書室というのは引き戸でさっくり開く部屋なのに、いざ来てみるとこの学園の図書室のドアは重厚な細かな装飾を施された木の扉で・・・、一瞬、ここは本当に図書室か? と疑ってしまうほど、なんだか重々しい感じが漂っていた。

 これ、本当に一見さんが入っていい部屋? 等と疑いつつそっと近づいてみると、扉が突然、左右に開いていったので、あと少しで叫び声を上げそうになるほど驚いた。寸前で堪えた叫びに身体を震わせながら消えていったドアを追い求めて視線を左右に動かしているうちに、ようやく木の扉に見えていたそれが、そう見えるように装飾されていただけで、本当は自動ドアだったことに気づく。

 なんて紛らわしいことを、と驚かされた所為もあって多少腹立たしく思いながらその怒りに背を押されるようにして中に入ると、その途端に抱いていた怒りは霧散した。霧散、するしかなかった。それくらい、見えてしまった光景は圧倒的で。


 本、本、本・・・、そこは、図書室と呼ぶことが許されないほど圧倒的な本が並んだ空間だった。


 図書室に本が大量にあるなんて当たり前。でも、そんな当たり前では済まされないレベルの量の本がその場所には収められていて、俺の中の図書室のイメージとはかけ離れた空間だった。図書室、というより図書館、しかも図書館は図書館でも、普通の図書館ではなく、行ったことはないし見たこともないけれど国会図書館的な場所に近いんじゃないかと思うレベルの場所。

 入って目の前には閲覧スペースが並んでいるし、左手に貸し出しカウンターもあるが、それ以外は本に埋め尽くされ、今入ってきたドア以外は全ての壁に棚が設置され、みっちりと本が詰まっているし、右手には本を詰めた棚が整然と並んで高く聳え立ち、左手にはカウンターを侵食しようとしているのではないかと思うほどの数の棚が、右手の棚より低めではあるがこれまた整然と並んでいる。

 左手の低い棚はともかく、右手や壁際に並んでいる高すぎる棚の本はどうやって取るんだろうと思って視線を巡らせれば、至る所に装飾過多だとしか思えない踏み台が置いてあり、必要になればあの踏み台を好きに移動させて本を取るのだと分かった。・・・背の低い人間なら、踏み台を使っても一番上の棚に手が届かないような気がしないでもないが。

 本当にとんでもない蔵書数なんだな、と感嘆の溜息を内心だけで漏らしながら何度か深呼吸を繰り返し、ようやく目の前の光景を現実のものとして認識できるようになると、いつまでもドアの近くで呆然としていても意味がないんだと自分で自分を説得して足を動かし始めた。勿論、この蔵書の海の捜索をする為だ。

 閲覧スペースにいる生徒の様子も気になるが、まずは蔵書チェックをする為に右の高い本棚の林に飛び込んで行く。一度ざっと本棚全体のジャンル分けを確認しないと好みの本を探せないと思い、とにかくあちこち視線を向けながら本棚の間を歩き回って・・・、たぶん、あまりにもキョロキョロと視線を方々へ向けすぎていたのがよくなかったのだろう。棚の間から飛び出し、次の棚に飛び込んだその瞬間、そこにいた誰かに顔面を突っ込むようにしてぶつかってしまう。


「すっ、すみません! 余所見してて・・・!」

「・・・いや、こちらこそ、注意してなくてごめん」


 ぶつかった瞬間は何が起きたのか分からなかったが、しかし顔をぶつかった対象から引き剥がせばすぐに事態は把握できる。なんせ、顔を剥がした先にあったのは誰かの、この学園では当然のことながら真っ平らな胸で、そこに顔面を突っ込ませていたのだから、反射的に謝罪の言葉が出てきたのも当然だった。

 どう考えても、俺が前方不注意でやらかした事態。しかしぶつかってしまった相手、俺より背が高いその人が頭上からかけてきてくれた声はとても落ち着いていて、怒っている感じも焦っている感じもない。

 明らかに俺が悪いのに自分も悪かったかのように詫びてくれるその大人の対応と落ち着いた声に、変な人にぶつからないでよかったと心底安堵しながら顔を上げて・・・、そこにある見覚えのある整った顔に吃驚した。吃驚して、でも同時に見開いた目に期待が滲み、その人の周囲へ向けられていくのが自分でも分かった。勿論、何を探しているのかも分かっていて。


 しかし非常に残念なことに、目の前の生徒会会計の彼と共にお姉さま百合を完成させてくれるはずの副会長の姿はなかった。


 惜しい! ・・・と、せっかく最近俺に新たな道を授けてくれたカップルがいないことに無念を感じながらも、どうにか何度か頭を下げてその場を去る。勿論、去るとはいっても図書室を出て行くとかではなく、別の棚に移る、ということだが。

 あの二人がセットで図書室にいてくれたら、さぞかし素敵な百合状態で俺の脳内が花畑になっただろうに、なんで一人でいたんだろう、一人でいたんじゃただのイケメンじゃん、本当に惜しい、等と溜息を何度も漏らして別の棚の間で肩を落としていたのだが、しかしいつまでも咲かなかった百合を思っていても生産性はない。

 際限なく零れそうな溜息を今度は飲み込んで、改めて百合を探すべく視線を上げたところ、捨てる神あれば拾う神あり状態なのか、まさに目の前に俺の好みの本が並んでいた。


「これ・・・、ここにあるんだ・・・」


 それはミステリィのシリーズもので、ストーリーが面白いというのもあるが、主人公の探偵が女性で、助手も女性という、大人の百合を思わせるキャラクターが俺のお気に入りの小説だった。コウ曰く、百合に変換しているのは俺だけだという主張だったけど。

 とにかく好きな小説ではあったけれど、小遣いの関係もあって買ってはなくて、図書館で借りて読んでいた本だった。しかもまだシリーズは続いているけど、数年前から俺は他の小説とか漫画に夢中になっており、暫くこのシリーズのことは忘れていた状態で。

 すっかり細かなストーリーも忘れた状態にはなっていたけれど、実際にその本を目の当たりにすれば懐かしさつのるし、続きがどうなっているのかが気になってくる。勿論登場人物の二人の関係性がどうなっているのかも激しく気になるわけで。

 せっかくなら最初から読み直そうとシリーズ一巻から四巻くらいまで引き抜き、意気揚々と閲覧スペースへ移る。どこに座ろうかと、読書をしつつ百合を閲覧する気満々な俺は、辺りを見渡して閲覧するに相応しい百合な姿を探し求めていたのだが、目が対象を見つけるより先に、耳がその対象をキャッチした。


「やっぱり、花城先輩のお美しさ、可愛らしさは他の追随を許さないよ。ただ綺麗、可愛いだけの子はそれなりにいるけど、花城先輩くらいの方はいないし、あの気高さなんて他の誰にもない素晴らしさだもん」


 分かるぅー! ・・・という絶叫を寸前で飲み込んで、聞こえてきた声の主を探して首をホラーな人物並に振り回せば、俺の立っている場所のすぐ傍に小柄な二人組が横並びに座り、顔を寄せ合うようにして花城先輩の話をしている。

 どちらも可愛い系の顔をしている二人が寄り添っている様は、王道の百合スタイルだ。新しい百合を探している俺にとってみればプラスにはならないのかもしれないが、しかし咲いている百合を珍しくない品種だからといってスルーするなんて百合好きの取るべき行動じゃない。

 咲いている百合は、品種を問わずどんな花でも愛でるのが百合好きのあるべき姿だ。その百合好きの在り方を魂にまで刻みつけている俺は当然、その百合達の姿がよく見える、会話も全て聞き取れる斜め向かいの席に座り、手にしていた本のうちの一冊を広げて読むふりをしながら、完全に全ての意識を斜め向かいの百合に向けていた。

 そうして意識している先から聞こえてくるのは、花城先輩への賛美と、自分達に対してどれだけ花城先輩が優しいのかという、それぞれが花城先輩に纏わるエピソードを披露し合うそれだ。

 話を盗み聞いているうちに分かったのは、その二人が生徒会長の親衛隊の一員で、隊長である花城先輩を慕っているということだった。会長の親衛隊なので、会長には花城先輩が似合うなんて話題も聞こえてきているような気がするけれど、百合に関係ない話はスルー方向なので、その辺りの話題は黙殺してひたすら花城先輩讃美のみを至上の音楽を聴いているかのように聴き入る。


 高貴な百合に集う百合達って百合もいいよな・・・。


 ちょっと早口言葉っぽい感じになるけどー、なんて自分で自分に軽く突っ込みを入れてちょっと笑いかけながら、それでも俺はその時、ひたすら幸せのど真ん中に漂っていたのだった。



 *******



 ぶつかった時には、誰だか分からなかった。

 もっといえば、謝罪をお互いに言い合った瞬間すら分からなくて、気がついたのは彼が俺の周りに何かの期待に満ちた視線を向けた後、その期待に応えるものを見つけられずに失望にその瞳を染めてすぐに全ての興味を失っていく、そんな一連の瞳の動きを見た時にようやく目の前の彼があのちょっと不思議な反応をする彼・・・、佐藤鈴樹という、名前も平凡なのに平凡を重ねすぎて非凡になっているという、ちょっとややこしい彼だと気がついたのだ。


 食堂であの妙な反応を見て以来、多少気になったので彼が誰だは簡単にではあるが調べてあった。


 まずは会長が気にかけている外部生を確認して、その外部生と親しくしている彼を探っていこうと思ったのだが、生徒会権限で外部生、由梨光輝を見つけ出せば、その由梨と親しくしている彼のことは探すまでもなくすぐ見つかった。なんせ由梨と同じ外部生で、寮も同室、クラスも同じなのだから。

 写真を見て、一瞬、こんな顔だったっけ、と思ってしまったのは、浮かべていた表情や目つきの印象的が強すぎる所為で無表情の写真の顔とは印象が一致しない上に、元々の顔が印象がない、平凡すぎる容姿だったからだ。しかしよく見ればこういう顔だった、と認識できるレベルではあって、見つけた存在の名前をチェックした途端、なんとも言えない気持ちになったのは記憶に新しい。

 どうしてややこしい名前をつけてしまったのか、とその名前を知った人間が一度は首を傾げたくなるようなそれだったのだから。

 これは絶対に名前を間違って覚えられるだろうな、とややこしい名前をつけられてしまった彼に軽く同情を覚えながらもデータを流し見してみたのだが、とくに気になるような内容はなく、名前以外は容姿同様に何の引っかかりも覚えなかった。

 ただ、入学前から由梨と知り合いだった、という点だけは多少気にはなり、これは会長が由梨に絡む度に見かけることになるかもな、なんて頭の片隅で考えた程度だったのだが・・・、よほど縁でもあるのが、今度は図書室でばったり遭遇してしまったのだ。


 遭遇して、何故かがっかりされた後、一切の興味を失った目をされてしまったのだ。


 べつに他人の興味が自分に向いていないと癪に障る、常に人の輪の中心にいたい、という目立ちたがりな性格をしているわけではないので、興味を持たれないこと自体には不満はない。腹も立たない。

 ・・・ただ、不思議には思った。客観的に評価して、この学園で自分は他人に興味を持たれる人間、少なくとも、一瞬にして全ての興味が失われるような人間ではない。個人の好みはあるだろうし、誰からも好かれるとかではないけれど、それでもここまで簡単に興味を失われるような対象ではないはずなのだ。

 ましてや相手は何度かこちらに興味を持った視線を向けていたはずで。


 ・・・まぁ、単純に興味がある視線と断じていいのかどうかが微妙な視線ではあったけど。


 ちょっとよく分からない反応ではあったが、それでも無関心ではなかったはず。それなのに今度はここまで関心のない態度を取られるなんて、意外すぎて驚くし・・・、向こうに興味がなくても、こっちには興味が湧いてきてしまう。

 そもそも、前の二回の反応がまだ謎のままだし、さっきの何かを探すような視線がなんだったのかも謎なので、その辺りのことが気になって仕方がない。


 これは本格的に確認しないと駄目かもな。


 自分の興味が増していくのを感じながら、思わず口元に滲む笑みを誰にも気づかれないように軽く俯いて隠しながら、早速相手の様子を伺うべく、その姿を探しに行くのだった。


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