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転生者なんか送ってくるな! ~看板娘(自称)の異世界事件簿~  作者: 榊 謳歌
Case4 『駄女神転生』 2幕 『祭りの始末』

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112 『知れば誰もが望むだろうね、ワタシたちのようになりたいと』

「これまでにも、ワタシはたくさんの『奇跡』を目の当たりにしてきた」


 この異世界に来てから、それこそ数え切れないほど。

 それは、『魔法』だったり『スキル』だったり『妖精』だったり『呪い』だったり『洗脳』だったり『悪魔』だったり『魔女』だったりと、色とりどりの千差万別だった。

 けれど、それらの中でも一番の奇跡といえば、やはり『転生』だっただろうか。

 元の世界で命を落としたワタシたちが、この異世界ソプラノで新しい命をもらったことが、最大の奇跡だった。何しろ、人生の『おかわり』がもらえるという破格の奇跡だ。本来なら禁じ手以外のナニモノでもない。

 知れば誰もが望むだろうね、ワタシたちのようになりたいと。


「でも…その『奇跡』のランキングが、ここで更新されちゃったよ」


 今、ワタシの目の前では最大限にして空前の奇跡が起こっていた。

 身動きの取れないベイト神父に振り下ろされた凶刃。

 その凶刃が神父を袈裟斬りにしようとした瞬間、邪魔が入った。

 見覚えのある、まっ『黒』な塊がベイト神父たちの間に割って入り、その刃を防いだ。

 それこそ、絶対に起こりえないはずの『奇跡』だった。

 …なぜ、『黒いヒトビト』がここにいる?


「なんだ…これは!?」


 芸のない驚きの声を上げていたのは、ベイト神父に『聖剣』という名の凶刃を振り下ろした煤けた覆面の男だ。

 まあ、無理もないだろうけれど。

 まさか、あの『黒いヒトビト』が、人間を救うとは思わなかった。

 …だって、あのヒトビトはこの異世界を滅ぼすための存在だ。

 非業の死を遂げ、抱えきれない未練に縛られた虚空の囚人が、あの『黒いヒトビト』だ。

 この世界に対し、底なしの怨嗟(えんさ)しか持っていない。


「それがどうして、ベイト神父の命を救ったんだろうね…」


 ありえないという意味では、これまでにワタシが見た『奇跡』を凌駕していた。

 …ただ、ワタシには、その『奇跡』の経緯が朧気にだが、見えていた。

 あの『黒いヒト』は、対象がベイト神父だからこそ助けたんだ。

 だから、ワタシは問いかける。

 黒いからこそ不明瞭で、だからこそ透明なその『黒』色に。


「あなたは…ヘテカさんですね」

「…なんだ、と?」


 ワタシの声に反応したのは、『黒いヒト』ではなくベイト神父だった。

 右腕を『黒』に侵食され、その苦痛に俯いていたが、ベイト神父はそこで顔を上げる。覆面の狂信者に命を絶たれそうになっていても、ほぼ無反応だったというのに。


「ベイトさんだって、分かってるんじゃないですか。あなたを助けてくれるような『黒いヒトビト』が、妹さん以外にいるはずはない、と」

「それは…そうだが」


 ベイト神父は、そこで『黒』い塊から瞳を逸らした。

 そう、それは『黒』い塊でしかなかった。便宜上はヒトビトと呼んだけれど、その『黒』はヒトの形を成していない。

 どこにも、妹の面影など、存在していない。

 無理もないけれど、それを妹だと認めることができないんだ。

 それでも、ベイト神父は逸らした瞳を戻した。

 しっかりと、焦点をその『黒』い塊に合わせる。

 この人は今、ゲンジツと向き合った。

 それは、並大抵の覚悟でできることではない。


「ヘテカ…なのか?」


 ベイト神父の声は、震えていた。

 この人は大体いつも鉄面皮(てつめんぴ)で、感情のブレ幅というものが存在しない。

 でも、それは大切な妹を亡くしたからだ。

 ヘテカさんという太陽を亡くすと同時に、この人の感情は干乾(ひから)びた。

 …その感情が、僅かに戻ってきた。

 最愛の妹との再会と共に。

 ここで生じた揺り戻しは、生半(なまなか)ではないはずだ。


『…………』


 しかし、『黒』い塊は無反応だった。

 それは、ただの黒い塊でうんともすんとも言わない。

 ただの物体としてそこにあるだけで、意思や感情があるようにも思えない。

 …本当に、この人を助けるために現れたのだろうか。

 抱いてはいけないその疑問が、ワタシの脳裏に過る。


「なんだこれは…『聖剣』が、抜けない!」


 場違いに大声を上げていたのは、煤けた覆面の男だ。黒い塊にめり込んだ聖剣を抜こうとしていたが、それができなかった。


「くそ、ふざけやがって…訳の分からないものが、崇高な使命の邪魔をするな!」


 覆面の狂信者が、黒い塊を足蹴にする。

 何度も何度も、執拗に。

 その『黒』い塊には何の尊厳も認めていないから、そこまでの無作法にも躊躇がない。


「気安く触れるなぁ!」


 ベイト神父が激昂し、煤けた覆面に体をぶつける。なりふり構わない不意打ちだった。けれど、覆面だけでなく、不意を打ったベイト神父も地面を転がる。シックな色の修道服に、乾いた砂が付着していた。


「そいつに…近づくな」


 上体を起こしながら、ベイト神父は睨みつける。これまでの厭世的な態度はどこかに消え、剝き出しの感情を吐き出していた。


「こんな固形物が、そんなに大切か?」


 早々に立ち上がった覆面の狂信者が、ベイト神父と『黒』い塊を交互に見下ろしていた。


「…お前には、関係ない」


 ベイト神父も立ち上がろうとするが、未だに苦痛が尾を引いているようで立ち上がれない。


「そうだな…俺には関係がない」


 再び、煤けた覆面は足を上げて『黒』い塊に振り下ろそうとしたが…足は、そのまま下した。

 そして、『黒』い塊に突き刺さったままだった『聖剣』を抜き取った。簡単ではなかったようだが、今度は成功していた。

 だが、動きはそこで止まった。

 取り戻した刃で再びベイト神父に切りかかることも、『黒』い塊に振り下ろすことも、しなかった。

 ただただ、そこで棒立ちだった。

 そんな彼らの合間を、小さな土埃を上げながら風が素通りしていく。

 何の感情も感慨もない時間が、無為に過ぎた。


「…この塊が、貴様の妹だというのか?」


 しばしの沈黙が流れた後、煤けた覆面がそう問いかけた。


「知らん…」


 素っ気なく、ベイト神父は答えた。

 けれど、感情は抑えていても微かに零れていた。ベイト神父の、心情の断片のようなものが。


「本当に死んだ妹だとすれば、貴様はコレを愛せるのか?」


 煤けた覆面の狂信者は、再び問いかける。酷な質問にもかかわらず、淡々と。


「姿形が、関係あるのか?」

 

 質問に質問を返す形ではあったが、ワタシにはベイト神父の返答はこう聞こえていた。『愚問でしかない』と。

 ワタシに、この人と同じ啖呵が切れるだろうか。

 先刻から、考えていた。

 もう会えないはずの家族に会えたとしたら、どうだろうか。

 もう会えないはずのお母さんやお父さん、そして、おばあちゃんに会えたとしたら…。

 当然、その望外の僥倖(ぎょうこう)に感謝をする。

 しかし、それが、面影すらない形だったら?

 面影どころか、人の姿すらしていなかったとしたら?

 …ワタシは、抱きしめることが、できるだろうか。

 

「…迷っている時点で、失格なんだろうね」


 姿にどれだけの変化があろうと、家族は家族のはずだ。

 だって、その人と一緒に過ごした過去まで、変化してしまうわけではないから。

 楽しかったことや苦しかったことや一緒に泣いたことまで、失くなってしまうわけではないから。

 だからきっと、家族というのは不変なんだ。

 …それでも、この『変化』を、ワタシは受容できるだろうか。

 しかし、ワタシの目の前にいるこの神父は、変わらなかった。

 変わってしまった『妹』を前にしても、その想いは風化していなかった。

 それが、どれほどの苦悩の果てに抱いた想いなのか。


「そう、か…」


 煤けた覆面は、小さく呟いただけだった。携えていた聖剣という凶刃を、下していた。

 戸惑ってい…いや、迷っているのか?

 ここで、刃を振り下ろすべきかどうか。

 それは、『神さま』の忠実な使徒としての分岐点だったというのに。


「…これが、奇跡というものか」

 

 煤けた覆面は深く息を吐き、沈黙した。

 死に別れたはずの妹が、意思どころか原型すら失ったはずの家族が、ベイト神父の命を救った。

 平たく言えば、『ありえない』の上塗りだ。

 …なら、これを『奇跡』と呼ばずして何と呼ぶのだろうか。

 そして、それは、覆面の狂信者たちが喉から手が出るほどに欲していたモノでもあった。

 その奇跡の温床を、煤けた覆面は直視した。

 この人の中の『神さま』が死んだとしても、無理はない。


「この任務が(まが)い物だという覚悟はあったが…それでも、この使命は崇高なもののはずだった。長い年月と人員を要したことは間違いないのだから」


 煤けた覆面の肩から、完全に力が抜けた。もう、『聖剣』を構えなおすこともできない。

 覆面に覆われた素顔は見えないはずなのに、その表情から憑き物が落ちていたことはワタシにも分かった。


「なあ、ベイト。俺の父親も、空にいるんだろうか…『黒いヒトビト』などと呼ばれて一緒くたにされたあのモノたちの中に」

「お前の父親も、命を落としていたのか…」

「ああ、それはもう、凄惨な犬死にだった。何のために生まれたのか、分からなくなるほどに…だからきっと、あそこにいるはずなんだ」


 それは、煤けた覆面が漏らした初めての弱い言葉だった。

 けど、その弱さは人にとっては不可欠なものだ。

 そして、ベイト神父はその弱さを否定しなかった。

 だから、二人の弱さが、そこで結合した。

 でも、それは決して悲観すべきことでも恥じることでもない。

 …人の弱さは、他のダレカとつながるためにあるのだから。


「目を凝らしても、親父の姿は見えないな…」


 煤けた覆面は、まだ空を見上げていた。

 そこには無数の『黒いヒトビト』が(うごめ)いている。人の姿を保っているヒトもいるけれど、ヒトの姿を失っているヒトたちもいる。

 …けど、そうだよね。

 人の姿を保てなくなったとしても、あのヒトビトが家族であるという事実は変わらない。

 ベイト神父だけでなく、この覆面の狂信者も根っこは同じだった。

 勿論『神さま』を(ないがし)ろにしていいはずはない。『神さま』という存在は、ワタシたちの生きる指針となる。『神さま』がいてくれることで、ワタシたちは人生の航路で迷わなくても済むんだ。

 でも、やっぱり最初と最後に(すが)りたいのは、家族なんだ。

 使命に凝り固まった覆面の狂信者でさえ、それはきっと、変わらない。


「…おい!」


 不意に、ベイト神父が叫ぶ。

 それは、警告以外のナニモノでもなかった。


「ぐぅ…!?」


 何が起こったのか、ワタシのような日和見(ひよりみ)の傍観者には分からなかった。

 覆面の狂信者とベイト神父の和解、()しくは融和が果たされた瞬間だった。

 後は、『黒いヒトビト』の件を解決するだけだった。

 ベイト神父やこの覆面の狂信者と協力をするという激アツの選択肢もあった…はずだった。

 …それなのに、煤けた覆面の狂信者の肩口あたりに、刃が突き立てられていた。


「何を…してやがる」


 ベイト神父は、煤けた覆面の背後にいた焦げ茶色の覆面を睥睨(へいげい)する。

 その焦げ茶色の覆面が、煤けた覆面に短剣を突き立てていた。


「裏切り者には…死だ!」


 ベイト神父から睨まれていた覆面は、裏返る声で叫ぶ。

 短剣を握るその手も、小刻みに震えていた。

 確かに、煤けた覆面の狂信者は、使命を手放そうとしていた。『聖剣』を振り下ろすことができなかった。

 それを、別の覆面が裏切りと見做(みな)した。

 …でも、どうして、だよ。

 どうして、そんな思いをしてまで、使命とやらに固執できるんだ?

 どれだけ崇高な使命があったとしても、人を傷つければ自分だって苦しいだろ?

 それなのに、焦げ茶色の覆面は半狂乱になりながらも同志であるはずの煤けた覆面に制裁という鉄槌を下した。

 

「ワタシには、その使命というのが呪いにしか見えないよ…」


 それがどれだけ崇高だろうと、喪失(そうしつ)するものが多すぎるんじゃないのか。

 失ったものを補填できる保証なんて、ないはずだ。

 …そんなことを、『神さま』が望んでいるのか?

 

「大丈夫…ですか?」


 ワタシは、恐る恐る煤けた覆面に近づく。怖い。怖い。怖い。足は、(すく)む。

 まだ、すぐそこに凶器を突き立てた咎人がいる。

 恐怖と狂気の狭間で忘我のまま、棒立ちではあったけれど。

 …それでも、ワタシは次の一歩を踏み出す。

 煤けた覆面の肩口は、溢れる血で赤黒く染まっていた。それは、命の漏洩だ。


「無関係な者は、近づくな…」


 傍に寄ったワタシを確認した煤けた覆面は、呻くように警告する。その唇は、凍えるように震えていた。


「でも、放っておけない…ですよ」

「安い同情など…俺には必要ない」

「けど…」


 この場において、ワタシにできることなど高が知れている。だからといって、ただ見過ごすことも、できなかった。

 だって、この煤けた覆面の人も、二度と家族と会えなくなったんだ。

 それは、ワタシと同じ痛みを知っているということだ。

 なら、同情だってするに決まってるだろ。


「う…動くなと言ったはずだ!」


 焦げた茶色の覆面は、拳を振り上げた。ワタシとの距離はまだあるため、それは威嚇の域を出ない。それでも、その血塗られた矛先をワタシに向けないという保証はない。

 それでも、ワタシはさらに近づく。煤けた覆面の、狂信者に。

 そんなワタシに、煤けた覆面は言った。


「おかしな少女だな…いや、頭のおかしい少女か」

「…覆面の狂信者には言われたくないですよ」


 さすがに、頭がおかしいとまで言われる筋合いはない。というか、これでも自重しているんだ。慎吾からは、「オレが戻るまで無理はするな」って何度も念押しされたんだよ。

 しかし、そこで、煤けた覆面はワタシなんかよりもよっぽど頭のおかしい行動に出た。


「何をしてるんですか…!?」


 ワタシが悲鳴に近い声を上げたのは、煤けた覆面が、肩口に刺さっていた短剣を引き抜いたからだ。

 当然、その傷口から鮮血が噴き出る。ちょっとした噴水のように、盛大に。


「あ、ああ…あああぁ」


 ワタシは、狼狽しかできなかった。

 …だって、このままなら失血死だ。


「これでも、一応は聖職者なんでな…」


 煤けた覆面は、傷口を片手で押さえた…最初はそれでも血が噴き出ていたが、すぐに収束する。

 その光景に、半泣きになったワタシが驚く。


「一体、なに…が?」

「言っただろう、聖職者だと…ちょっとした回復の魔法なら扱えるんだよ。それでも、止血程度のことしかできないが」

「ワタシの知ってる聖職者は、治癒魔法なんて扱えないんですが…」


 ゲームや漫画の中だけなんだよ、そんなのは…。

 しかし、本来なら致命傷の深手を負ったはずなのに、煤けた覆面は辛うじてだが立ち上がることはできた。

 …とはいえ。


「あの…ワタシたち、取り囲まれてるみたいなんですけれど」


 いつの間にか、他の覆面たちに包囲されていた。

 それぞれが、それぞれの得物を手に握っている。

 …これまで凍結されていた時間が、そこで解凍されていた。


「だから、少女にはさっさと離れておけと言ったはずだが」

「でも、あの覆面の人たち…あなたのお仲間なんですよね?」


 にもかかわらず、全員が殺気立っていた。先刻はベイト神父が振るった『黒』に怯えていたり、突如として現れた『黒(ヘテカさん?)』に尻込みをしていたが、その衝撃が薄れ始めている。

 そんな覆面たちを眺め、煤けた覆面は口にした。


「さっきので俺は裏切り者の烙印を押されたようだし…このまま始末されるんだろうな」

「そういえば、『裏側』って裏切り者は許さないんでしたね…」


 そうやって、『裏側』はこれまでその存在を秘匿し続けてきた。

 …というか、このままではワタシまで巻き添えを喰らいかねない。

 覆面越しにも分かった。全員の瞳が、血走っていたことに。


「先ずは、裏切り者に鉄槌を下す…その後で、悪魔の討伐だあぁ!」


 焦げた茶色の覆面が、声を裏返らせながら叫ぶ。リーダーシップは微塵も感じられなかったが、その声を契機に覆面たちが動き出す。


「…ちょっと、待ってくださいよ」


 ワタシの声は、搔き消された。覆面たちの殺意に押し流されて。

 そして、その殺意は波濤のように押し寄せてくる。

 これ、本当にヤバいかも…。

 あの覆面たちの瞳に、ワタシは映っていない。

 それでも、ワタシなどはその殺意の余波だけで命を落とすと、確信できた。

 それほどまでに、狂信者たちは(すべか)らく狂っていた。

 何が、そこまでカレらを狂わせていたのだろうか。

 …狂うって、そんなに気持ちいいのか?


『ああああぁ!!!』


 声が、した。

 それは地面から立ち上る落雷で、空さえ切り裂いた。

 それほどの、声だった…雷鳴と聞き間違える、ほどの。


「リリス…ちゃん?」


 最初は、その声が誰のものか分からなかった。

 だって、リリスちゃんは今まで一度も、そんな声を上げなかった。

 けれど、その声の震源地にいたのは、間違いなくリリスちゃんだった。

 さっきまでは、一歩たりとも動いていなかったというのに。


「リリスちゃ…」


 こまではお行儀よく順番を待っていたリリスちゃんの周囲に、赤錆めいた靄が溢れていた。

 先刻まで、それは少しずつ『祠』に吸収されていたはずだったのに…。

 今は、あの『祠』が吸い込み切れないほどの、赤錆の靄を溢れさせていた。

 そして、今のリリスちゃんは、その瞳が狂っていた。

 …狂信者たちよりも、それはよほど、狂っていた。

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