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【創作】ネット小説と文章力

創作の参考にしようとネット小説をたまに物色するが、読めるものがなくて困る。

異世界がどうの転生がこうのはタイトルが目に入っただけで麻疹が出るので、よしあし以前の話。(まあ120%の確率で読めたしろものでないのは読まずともわかっているため、確実に〝あし〟なのだが)

それは置いておくとして、ここがまずネット上で探すうえで障壁となる。


読む金太郎飴(読めるとは言っていない)をふるいわけするとあら不思議。数百にひとつあれば大当たりなぐらいに激減。そのなかからようやく本文に進むのだが、第2の障壁が立ちはだかる。


文章力。

しょっぱい文体。中高生が書いたのならまあまあ力作だねと、お世辞混じりにうなずければこれまた大当たり。そのレベルにすら達しないのがお定まりだ。


どうも無駄に文章へ求めてしまうきらいがある。

本来は小説を評価する要素のひとつでしかなく、ストーリー・キャラクター・構成とさまざまな観点があるだろう。文体はいまいちでも補ってありあまる魅力がほかにあるかもしれない。が、私の場合、そこまでの境地にいたらない。隙のあるものを読むと、勇者どうたら貴族がこうたらと同様、しょっからくて体が受けつけない。ここはこうだろう、この描写はどうにもこなれていない、それは誤用だ、と添削モードになってしまう。

画力の低い漫画を読んでいるようで、だめだ。『デスノート』の原作者が、物語は作れても自分には画力がないため、シリアスな作品もギャグになってしまうのが悔しい、と言っていた。

漫画も、画力が低いものはあまり受けつけないほうだが、小説に比べればまだ受け入れマージンに多少の余裕がある。文章はだめだ。少しでもツッコミどころが出てくるともう麻疹がひとつふたつ粟立ちはじめ、障子の桟に指がいく。この違いが、自身に絵心がないことと文章力に全振り気味になっていることによるのかはわからないが。


もとより、誰のチェックも受けることなく個人が気ままに書いたものに、商品として叩きあげられたうえで出版される水準を要求するのがまちがっている、そこは重々承知している。多くの読み手は、パック寿司を「お寿司おいしいね」と味わっているのだろう。それをはために、ほほう、ここは板前がいい仕事しているな、とかなんとか通ぶる感覚で、スーパーの値引きシールが貼られたものにケチをつける、そのていどには見当違いだと。(ちなみに私は、パック寿司をおいしいおいしいと猫におすそわけしながら食べる馬鹿舌だ)

たしかに私も、誰のチェックも受けることなく個人で気ままに書いている。が、基本、書籍化を前提とした水準で徹底的に推敲している。惣菜売り場で1パック何百円の寿司へ、最低でもギリまわらない寿司屋レベルのものを握っているつもりだ。この特異な立ち位置からすると、ぼやかずには、なおいられない。少しは読めるものを書いたらどうなのだろう、と。書けないし書く気もないのか。読む金太郎飴で書き手も読み手も大満足。そんな場でなにをひとりからまわりしているのやらと。ちょっと寂しい気分になる。


ただ、ごくまれに、本当に万にひとつレベルで、読めるものもなきにしもあらず。その混淆の玉石をよりわけるのはあまりにくたびれる。すなおに書籍を手にとればいいだけのことだが、そちらのほうがよりエネルギーを要する。結果、比較的、安易な惣菜売り場をあさってては、読めたものじゃないなあとお門違いの愚痴をこぼすと。我ながらめんどくさい奴だな。ああ、そうそう、この文には少しばかり毒がふくまれているので、読む際はご注意願いたい。

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