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地球のために 人類のために

作者: 山羊ノ宮

 仮定の話になるのだけれど、もし地球を一つの生物とするならば、それは何をもって生物と定義するだろうか? その一つの定義として内包する熱量を考えられないだろうか?

 すべての熱を失い地球の核がただの鉄の塊になったとき、その時が地球という生物の死と言えるのではなかろうか?

 生物には生きようとする本能がある。地球にとって本能とは熱を外へ逃がさないようにするものだといえる。近年騒がれている地球温暖化も人類にとっては害悪なのかもしれないが、地球にとっては必然の未来であったのかもしれない。地球を取り巻く大気をより熱を逃がしにくいものにするために、人類をはじめ様々な生物が地球の表面にその生を許諾されているのかもしれない。


 妻はそんな持論をまくしたてながら、車のカタログをバンバンと叩いていた。

 そこに写るのはディーゼル車。当初購入予定だったハイブリット車に比べるとだいぶ安い。

「それで浮いたお金で旅行にでも行くの?」

「ガチャを回します」

 妻は薄っぺらい胸を誇らしげに張った。

 どうやら俺は人類の未来のために戦わなければならないようだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして。 短い文字数の中でタイトルにあることを詰め込んで書かれていて、楽しませてもらいました。 人類の不安と、地球が抱いている概念に違いがあるのは確かですよね。 思わず納得させられる作…
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