餓狼
餓狼
wake up early
世界は終わる
get up second
間も無く
信じたものが牙を剥いて
恐怖よりも絶望を突き付ける時
貴女の目には何が映るのだろう
恋は儚く
愛は脆く
優しさは偽り
そんな日々にも
絶え間無く降り注ぐ
黒い雨
穢れの中に
育った命を盾に
全ての聖母は
この星と隔離され
唯一産まれた
聖者は貼り付けられ
それでもメシアを
待望するエゴイズム
人類は皆
狂気の使者
異を唱えるは
ただ一つの可能性
希望を宿した瞳に
愛の花束を
どんなに絶望を並べ立てても
決して折れない牙がある
餓狼として産まれ
誰よりも飢えの苦しみを識る者
息の根を止めるは
数知れずされど
瞳は濡れたまま
命の味を知る
叩き殺された牛の
無念を識るは
人に非ず
餓狼の王
想像せよ
思考と心を総動員させ
餓狼の心と痛みを知れ
刮目せよ
研ぎ澄まされた爪が
何を切り裂くのか
考え抜け
餓狼の敵は何かを
己の中に獣を飼う人類よ
古より
人を人足らしめるものは何か
叡智と智慧
誰より与えられたるものか
慈しみも
労りも
餓狼は気高く持ち続けながら
遠吠えを上げるは
天空の彼方
何処を目掛け
何に訴え
誰に求められるか
その答えを識る時
人は獣を超える
史上初めて
獣を超える