1日目(3)
彼らとはまだ意思疎通が出来ないが徐々に分かるようになっていた。まあ彼らの事は放っておいて街の探索を続けていると、路地裏で突然男性の声が聞こえてきた。
見上げるとビルの窓から男性が声を掛けてきている。どうやら避難所に行こうとしてぷよ彦達に遭遇してこのビルに避難しているようだった。
男性の他にも一緒に逃げて来た人が数人がいた。男性にビル内に率いられた私が見た者は怪我人、子供、食料不足で口論を続ける大人達だった。答えの出ない口論を続けているのには訳があった。すでに数人外に出て救助や食料を求めたがこのビルに帰って来たものはいなかったのだ。彼らは外に出る勇気がなかった。
私はそれを見てぷよ彦達を引き付けるので、その内に避難所へ向かうように助言した。どの道食料が尽きた彼らに選択肢はなかった。最初に声を掛けた20代程の男性は私に代役を申し出たが私は断った。どうせ伴侶も子供もいない独り身だ、死ぬことに未練はありませんと言って。
結局男性は怪我人の搬送をしなければならず囮役は私がすることになった。私がビルから飛び出しぷよ彦達を思念で呼ぶと彼らはわらわらと私を追いかけ男性達一同は避難所に駆け込むことが出来た。その後避難所に私が避難した形跡はなく死亡と見なされた。
男性のいる避難所を高いビルから見下げながら私は人間に未練がない事に気付いていた。もう私は人間ではないぷよ彦達と同じ地球外生命体だった。ぷよ彦達も自分の事を知っているものはいなかったが、それは探しながら見つけて行こうと思う。まあとりあえずはこの滅亡の一途を辿る人類を地球外生命体となった私はただの暇潰しに観察しようと思う。




