表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地球外生命体活動  作者: 岩本凮
3/5

1日目(2)

 とりあえずバケモノの自分を受け入れてみました。ブヨブヨ動く触手も高い視線も違和感があるが、その内慣れるでしょう。


 何と無く感覚で触手を動かして移動することにした。もう今は日中で明るくいい天気だが、人通りも車の音もしない荒涼とした街は見たことのない風景だった。

 街中の道路の真ん中にいたって大丈夫だった。ただ車が所々止まっていたり、転がっていたり、建物にぶつかっていたりしているが人気はない。

 私はあてもなくうにょうにょと移動していると同じ姿をしているバケモノと出会った。どうやらバケモノは私だけじゃないようだ。

 どうしたものか、避けた方がよいか接触した方がよいか迷ったが、今は私もバケモノだから大丈夫なんじゃないかなと近づいてみた。

 私が近づいてもバケモノは襲ってこなかった。でもじっと見られている感覚をバケモノから感じた。恐る恐る近づいて行くとバケモノは私の方に一本だけ触手を伸ばしてきた。私もまた一本だけ触手を伸ばしてバケモノの触手に触れてみた。

 ぶわっとした感覚でプヨプヨの身体が震えた。バケモノには意識があった。それは希薄だったが、確かに私に伝えようとする感覚があった。うれしさ、喜びそんな感情を彼は伝えてきた。

 私は彼に伝えてみた、どこから来て、何ものなの?かと。


 彼は触手で上を差し、よく分からないと伝えてきた。どうやらこのブヨブヨのぷよ彦は空から来てどこから来たのか自分たちでも分からないようだった。あと何で人間を襲うのか尋ねると、ぷよ彦はよく分からないようだった。人間を襲っている自覚がないのか?

 その他色々聞いたが彼に伝わないようで、よく分からないとしか伝わってこなかった。

 私は落胆してぷよ彦から離れた。その後、街を練り歩いたが人間どころかカラスや猫などの生物を見かけず、たまに見かけたと思ったらぷよ彦に吸収されている所を見かけた。

 ぷよ彦達は所々の街中に佇み、うろうろ徘徊し、私を見かけると襲う訳でもなく視線を感じるだけだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ