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0日目
「はぁ、私死なないかなぁ……」
バイトの帰り道、夜も更ける街中を歩きつつぼんやりと口から出てきた言葉に自分で自分に終わってるなぁ…と考えながら夜空を見上げれば、普段は探さないと見つからない星が流れるように輝いていた。
(うわぁ、久しぶりに感動したかも……)
その日、100年に一度のすい星群の到来が世界中で騒がれていたことも知らず、馬鹿みたいに夜空を見上げて喜んでいた私はその日あっけなく死んだ。
100年に一度のすい星群の到来で地球にやってきたのは星だけではなく、地球外生命体も一緒に運んできた。クラゲのようなブヨブヨした外見に触手を沢山付けた3メートル程の生物は、地球にいる動物を片っ端から捕まえて体内に取り込み吸収した。
アジアを中心に飛来した地球外生命体はその後、ヨーロッパ、アフリカ大陸へと侵攻し人類との攻防を繰り広げ、アメリカ大陸が人類の唯一の生存圏となって行くのだが、そんな中、地球生命体に侵略され世界に忘れ去られた日本はどうなかったのだろうか……。