表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大文字相談事務所  作者: 主
1/21

プロローグ

三日更新で出していきます。

感想もらえると嬉しいです。

ビルが立ち並ぶ繁華街。道行く人々は、己の目的のみを見据えて歩く。


携帯電話でメールを打ち込む女性、電話越しに謝罪を繰り返す男性、息子に服を買っている奥様など。

それぞれが全く違う目的を持つ人々に共通する点が一つだけある。


それは何事にも無関心である事。


選挙カーの呼び掛けに耳を貸す者など一人も居ない。

誰かが突然泣き出したとしても、気にも止めずに進み続ける。


誰かが交差点で倒れたとしても「自分とは無関係だから」と言い訳をつけて、見て見ぬ振りをするだろう。

遠目に見ればさながら蟻の行進に近い。


しかし、人々の行進は一人の男の出現により止められた。


歓楽街の中心にある一番大きな陸橋の真ん中。男は大きく息を吸い込みこう叫んだ。



「悩みを抱えている者達よ!今のままで満足か?」



男の周辺にいた人々が一斉に振り返った。

そして言葉はこう続く。


「不安があるなら俺が解決してやる!俺に相談して来い!」


その声量は遥か遠くまで響き渡るほど大きかった。いつもなら、街の人々は異常者が出ただけだと意にも返さない。


だが、この時だけは違った。メールを打ち込んでいた女性も、頭を下げていた男性も、セールに躍起になっていた奥様も、この場にいた全ての人が一人のを凝視したのだ。


男は言葉を発し終わると、まるで何事も無かったかのように近くの古いビルへと歩き出した。


興味を惹かれた人々は男性の後を目で追った。彼の入っていった古いビルのテナントは一つしか入っおらず、そこにはこう書かれていた。


[大文字相談事務所]


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ