独占欲
【ジン班】
さて、西から進入したは良いが…
「もう割と歩いたはずだけど思ったより収穫出来ないなぁ、毎年こんなイチゴ少ないのか?」
「いや、ここまでは少なくないと思ったんだけど…」
もうちょっと上の方行ってみるか
「そういえばリリは何の魔法が得意なんだ?」
「私ですか?私は…雷ですかね…」
「ふーん、雷かぁ見てみたいな」
「いえ……そんな…大したものじゃないので……」
リリってなんか消極的だな。自信が無いのか?
まあ今はリリよりイチゴ狩りか。
「おい」
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【ニーナ班】
「おい」
「!!?魔物っ!?」
「何でこんなとこにいますのっ!?」
「ここのイチゴはエネルギーを供給してくれるみたいなんでな、つい食べちまったよ。まぁ来たのは他にも理由はあるが。」
魔物はチラッとエイカの方を見たが、エイカは無視していた。
「………。」
「……まぁいい、イチゴも食い飽きた頃だ。テメェらぶっ殺して食後の運動でもするさ」
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「ったく!何なんだ最近!魔物多いな!!」
しかし、コイツ…前に出現した二体の魔物より随分と弱い…。どういう事だ?
「焼き尽くせ」
「グアアアアアア」
サラの炎魔法は相変わらず強力だな。あのダメージ量からしてあと一撃ってところか。よしじゃあ俺の魔法でとどめを…うん?リリ?
リリは雷の魔法陣を描き放った
「……落ちろ」
不規則な雷の流れが魔物を貫いた。なかなかの使い手だな…
「倒した、みたいだな」
「リリ、やるじゃない!」
「いえ…全然大したことないです…」
顔が赤いな、照れてるのかリリは。
でも何だったんだ?あの魔物は…
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「グアアアアアア」
「はぁ、はぁ、やりました、わね」
「ふう、ふう、勝てて良かったですう。ミヨ死ぬかと思いましたぁ。」
「…あっちも片付いたみたいね…なら…ニーナさん!魔物がさっき言ってましたが、あちらにたくさんのイチゴがあるようですよ。」
「エイカさん、本当!?行きましょう!ミヨ!」
「はい!」
「背中がガラ空きですよ?2人とも……」
「っ!!!!?」
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それにしてもイチゴ全然ねえなっ!!
どうなってんだよ魔物が食べたのか?
ゾクッ
「「「っ!!!」」」
なんだ……!?この悪寒は……!誰か……いる!!!
「ジン・ベルセですね?」
なんだ!?コイツ笑ってやがる…。なのに!とんでもない殺気だ…!!
「誰だ!?お前!!」
「私は、エイカ。エイカ・メデューサ」