リーガ村
「クエストかぁ…めちゃくちゃあるんだな。どれ選べば良いんだ?サラ」
「まぁ初めてやるんだしそこそこ簡単そうなのが良いんじゃ無い?んー例えば…コレとか?」
【森の中の魔物を倒してください】
「なになに?森の中に魔物が最近現れてそれを退治して欲しいのか、村自体には結界がはってあるけど念の為って感じか。依頼者は村長のモルツさんね。」
「このリーガ村ってとこは昔からの伝承を崇める伝統ある村だからもしかしたら手がかりがあるかもされないわ。」
「ふーん。じゃあコレにしてみるか。そういえば授業とかって受けなくて良いのか?」
「学生は授業より実戦の方が重要だから何も言われないわ。赤点さえとらなきゃね。」
なるほどね…
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ザッザッ
「ココがリーガ村…なかなか趣があるな」
「ジンこちらに村長さんがいらっしゃるわ」
「ようこそいらっしゃいました。私が村長のモルツでごさいます。」
「ああ、宜しく。俺がジン、こっちがサラだ。」
「ではさっそくですがあちらが問題の森になります。」
アレか…確かに異様な雰囲気を感じるような感じないような…
「わかった。じゃあすぐにでも行こう。ところで爺さん。紅玉、もしくはルドルフって聞いた事無いか?」
「はて、ルドルフとやらも紅玉とやらも存じませんが
【緑玉】なら聞いた事ありますな。」
「本当か爺さん!ありがたい。」
「しかし、村の倉庫などに資料がございますのでそれを見てみなければ…」
「わかった。じゃあ森に行ってる間に探しといてくれ。」
「わかり申した。では頼みましたぞ。」
ダッダッダッ
ジンたちが消えた後現れた1つの影
「頼みましたぞ、ジン殿サラ殿。……うん?アンタは何ですかの?」
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「なかなか森ってのは暗いな。この中にいる魔物をどう探すか…?」
「私が感知土魔法を使うわ。大した制度じゃ無いけどまぁやってみる。」
感知魔法か、確かに良いかもしれない。
サラは地面に直接陣を描き掌をその上に置き集中し始めた…
「小動物より大きなエネルギーを持った生き物を円のようにして探ってみるけれど、上手くいくかしら…。」
「………!!!?」
「どうしたサラ!!?」
「なにコレ…なんでこんな大きなエネルギーを持った魔物が??政府の感知魔法をくぐれる魔物は弱い魔物だけのはず!!こんな強い魔物がなぜ見つかっていない!?討伐隊を組んで倒すレベルよ??」
「政府の感知魔法をくぐる魔物か…どうも嫌な感じだな…学園の魔物とも関係がありそうだ…。」
「どうするの?ジン?」
「もちろんいくさ、まぁ俺とお前ならなんとかなると思うからな。」
「そう、ならあっちよ。行きましょ」
ダッダッダッ
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森の奥
「ねぇなぁ緑玉…やっぱり面倒だけど村襲ってから情報得るべきだったか…てか本当にあるのかも怪しいぜえ、ルドルフの奴嘘ついたんじゃあねぇだろうなあ?ここまで来てあったのがこの女1匹とかシャレにならねえよ。さっさと目を覚まして情報吐かねえかな。」
全身が黒い毛で覆われ角が2本生えたその顔はまさに魔物であった。魔物の横で横たわっている少女は黒い髪で腰まである髪を三つ編みで2つにわけている。その髪が少し揺れたのを魔物は気づいていない…
(どうしよう…目を覚ましてるってバレたら殺されちゃう……!!)