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この世は全て狂っている  作者: 九頭の華
3/5

驚愕と恐怖の境

◇あれからダイスケにコウキからのメッセージは来ませんでした。お気に入りにしているので、コウキの活動内容は分かるのですが<ゲームでしばらく活動できない>、<面倒だ>といった内容ばかり。また、コウキが新たな合同企画の募集を始めたのでてっきりダイスケは忘れ去られたのかと思いました。

そんな時、縁合ってある方(今後、Aとおきます)と描き合いすることになり、コウキにも頼んでいた自作小説のキャラを描いてもらえることになりました。

Aは自作小説の感想欄を見てダイスケに、既にコウキが描くと言っているのだが自分は描いて良いのだろうか。と聞いてきました。ダイスケはどうせ自分は忘れ去られたのだと思って、大丈夫だと答えました。

その後、すぐにAはイラストをあげてくれました。ダイスケは嬉しくて、自分も描いて、貰って、描いて、貰ってを繰り返していたある日。

コウキからメッセージがきました。◇


<これはどう言う事か?

送信者: コウキ 2014-08-27 11:55:23

▼本文

 どうも、コウキです。挨拶もそこそこに、問いたい事があります


いつかの時、自作小説の絵を描いて頂ければ…と言われ、僕も描かせて頂きたいと言って引き受けたワケですが、何故でしょう? 僕のお気に入りユーザーに『A』と言う方がいらっしゃるのですが、その人の描いている絵に例のダイスケの自作小説のキャラが描かれています。何故でしょうか?


これじゃあ僕が描く意味、無いですよね? 僕が描くのが遅いのが原因且つ絵が下手なのが原因なのかもしれません、それにイメージって事ですから、皆のイメージに委ねた自作小説のキャラが欲しいのかも知れませんが、依頼を受けた側としては同じ目的で違う人が既に描いてると言うのは滞りでしかありません。


普通、絵を誰か一人に頼んだら、出来上がるまで黙って待つのが礼儀です。僕は絵を頼む側も頼まれる側も経験したのでわかります。正直不愉快です、折角自分が描いていると言うのに自分の知らない誰かが既に描いていたと言う事実、腹立たしいものです。


申し訳ありませんが、この依頼は降りさせて頂きます。


以上です>


→確かに、ダイスケは何も言わずにAに大丈夫だと無責任に答えたのは悪かった。だが、コウキと知り合う結果となったあの人も色んな人にキャライラストを頼んでいる。

つまり、ダイスケとあの人は同じことをした。コウキはあの人のことを崇拝するかのような口振りだったことから、それを認めている。何故、ダイスケは認めない?

私は、このメッセージを読んだ瞬間、コウキの人格を疑った。



「遅いのが原因ではありません。勿論、画力も関係ないです。

宛先:コウキ  2014-08-27 19:10:08

▼本文

 久しくしてました。ダイスケです。


貴方がメールをわざわざくれるなんて、相当大変なことがあったのだろうと見たら驚きましたね。貴方が大変怒っていることが、伝わってきたので。


正直、僕には怒っている理由が分かりませんでした。遠回りに説明して、怒っているのかすらも定かではなく不思議に思っていたのですが、よく考えたら思考の相違ですね。

僕は、『募集していたのは一人の人ではなくて、描いてくださるという心意気がある方なら人数制限なく募集していた。色んな視点、考え方から二人を描いてほしい。読者によってキャラクターの見方は変わるから、イメージが固まるなど考えもしなかった』という認識で。

はたまた貴方は『自分が描く前に他人が描いて、イメージが固定されるのが不都合(滞り、という単語は僕の解釈なんで違うのでしたら訂正を)。だから、この話は降りる』と。

自分が一番じゃないと嫌だ、他人が作ったイメージに沿って絵を描いたと思われるのが嫌だ。まあ、つまり小学生の精神構造と多々似ているな、と思ってしまいました。


人の思考は違います。人の認識は違います。感じ方も。普通、として捉えていることも違うといって良いと思います。

勿論、僕にも非はあります。手当たり次第にイラスト募集してしまったこともそうです。けれど、貴方にとっての普通(僕も貴方同様、依頼したり依頼されたりを経験してますがそれでも理解できないですね)の礼儀が僕には普通ではないので、謝罪も申し訳ない気持ちもないです。僕は、僕が普通(1つの作品に重複してイラストを募集すること)だと思うことをしただけです。謝ることはしていません。


最後に、件名に触れますが。貴方のイラストがアナログだから(僕自身アナログなのに言えるはずないですが)、下手だから次の人を探した。なんてことはありません。遅さも(何回か僕の依頼を忘れているんだろう、消沈したことはありますが直接的には)関係ありません。前述した通り、僕は色んな人にイラストを描いて欲しかっただけですから。

そして、イラストはAさん自身で描かせてくださいという素敵なコメントがあったので、むしろこちらこそと頼んでいます。なので、Aさんが最低だなんて思わないで下さい。最低だとしたら、僕なのでしょう?

まあ、貴方に限ってそんなこと思いもしないと思いますが、一応程度に付け足しました。


依頼の件に関しては残念ですが、貴方の貴重な時間を僕なんかのために費やさないとのことで少々すっきりしております。コラボを行っているということで、是非空いた時間をそれにお使い下さい。

貴方も、すっきりしていると良いなと願いながらここらで終わらせようかと思います。



返信は要らないです。読んでくださるだけで、ちらりと記憶に残るだけで良いです。僕のメッセージを読んで引っ掛かる所、僕の過失等があるのでしたら返信していただいて構いませんが。」


→あの短文に対してのこのコメントの量。内容。友人ですが、本当にイラッとさせられます。

まず、小学生の精神構造?バカにしてるの?と、思いましたが、ダイスケいわく褒めているのだそう。なんか、ダイスケは少しずれています。



<なるほど、わかりました

送信者: コウキ  2014-08-27 21:19:25

▼本文

 わざわざの返信ですみませんが、『小学生の精神構造』と言われたのは実に心外ですね。一番でなければ嫌だ? 他人のイメージに沿って描いたと思われるのが嫌だ? とんでもない、勘違いは止して頂きたい。確かに何かをやるなら一番になりたいと思った事は多分にあります。特に絵に関しては強く言えますが、有る程度妥協していますからそんな事は先ず無いです。イメージに関しては寧ろ良き参考物になります、そこまで変なプライドの所持者ではありません


説明をマトモに読みもしない僕が悪いのでしょう。それを聞いてホッとしましたよ、「なんだそうだったのか」とね。ちなみにAさんが悪いとは思ってません、御心配無く


確かに思考や認識は違うでしょう、当然。あなたは僕の思想理解しなくて良い、僕は描いてくれると言った人を唯々信じて出来上がるのを待ちますからね、出来上がるまでは他の人から描いてもらうなんて事はしません。そこは先ほども申した理解の違いです。一致するとしたらそれはそれは仲良くなれる事でしょう、しかし人間は70億程存在するのですから、理解も70億通りです。


70億もの理解を受け入れるのは骨が折れるなんてモノじゃないでしょう、だから僕の理解を理解しようとしなくて結構です。70億の内のたった1人の理解と言うだけです、捨て置けば良い、そうでしょう?


まぁ、それはそれ。一安心して改めてダイスケの自作小説のキャラを描こうかと思いましたが、あのメッセージ以降どうした事か、怒りの余り破り捨ててしまったので既に無く、新たに描く気力も無いので、降りたままで。


また何か小説キャラのイラスト依頼がありました是非請け負いたい所存です>


→ですよね。小学生の精神構造のところつっかかりますよね。流石に、そんな表現の仕方はコウキに可哀想。また、小学生をバカにしている。だが、ダイスケは似ていると言っただけでバカにしている意味で使ったのではないのかもしれないから、巧みであると感じた。

ところで、破り捨てたのに請け負いたいと思っているコウキは、これこそどのような精神構造をしているのだか。

コウキの精神構造が一番の謎である。



「さすが、です

宛先:コウキ 2014-08-28 18:28:34

▼本文

 僕のメッセージに対する返信が異常に早いですね。ペンネーム通りの人なんですね。(→コウキのペンネームに暇が使われているので、それに対する皮肉。コウキはやっぱり暇なやつだと言っている。)


さてさて、本題に参りますか。

ある程度妥協?変なプライドではない?まさか、貴方の口からそんなお言葉が聞けるとは思わず笑ってしまいました。

貴方は覚えていますか?《僕としては、『描いて頂く』と言う姿勢より、『描かせて頂く』意志で絵を描いてます。僕みたいな下手な絵でも使ってもらえるならば本望です、腰が引けてても何も得られませんからね。その点で言うならば、僕は他の絵描きや絵師よりも腕は立つと自信を持ちます。勿論、あなたにも同じ考えです》と、言ったことを。初対面にも関わらずあんなことを言える貴方が、変なプライドではないと謙遜しなくて良いです。貴方は誇りを持って強欲で自意識過剰になるべきです。じゃないと、貴方らしくないです。


ホッとしたとのことで、僕も良かったです。そりゃそうですよね。陽さんは全く悪くないのですから。僕と貴方のスレ違いが生じただけですしね。


残念ですね。貴方とは仲良くなれそうな気がしたんですけど、こんな少しの相違だけで無理とは貴方も中々の性格ですね。まあ、それも70億の中の1つの個性ですから大事にしてあげてください。


破り捨てた、という文章を読んだ時先程以上に笑わせていただきました。貴方は真面目な文章の中にユーモア溢れたセンスで人を楽しい気持ちにさせる、天才です。今度自己紹介の時にでも使ってみたらどうでしょうか?

(→ダイスケなりの嫌み。真面目なことを言っている時に笑われる程屈辱那古とはないから、だそうです。最低だわ、ダイスケ。なんで、私はあいつと友達なのだろうか。)

気になったこと、笑わせていただいたこと等をあげさせていただくと……

①《あのメッセージ以降どうした事か、怒りの余り破り……》どうしたもこうしたも、原因分かってますよね。怒っているから破ったんですよね。

②《一安心して……》僕にあんな内容の文章を送りつけといて、一安心出来る精神が分かりません。自分の感情を一方的に伝えて安心したんですか?それとも僕へメッセージを送ったことで安心したんですか?どちらにしても、素晴らしいですね。

③《改めて……描こう……》え、何故描こうとしているんですか?一回降りさせていただきますと言った貴方が何を描こうとしているんです?それは余りにも変だと、自分でも思いませんか?別にもう描くなよとは言いませんが、降りると言った以上、僕に描かせて下さいと言うべきです。依頼されたり、している貴方なら簡単に分かることですよね?

④《新たに描く気力もないので……》いえ、むしろお願いします。描かないで下さい。そんな情緒不安定な方に描かれても困ります。だから、言ってますよね?貴方は一回降りたのです。そんな人間に二度も頼む人がどこにいるんですか?貴方の周りにはいるのかもしれませんが、僕は会ったことがありませんよ?

⑤《破り捨ててしまった》なんてことをしているんですか。紙を何だと思っているんですか。紙は貴方の苛立ちをぶつける対象ではありません。腹がたったら僕に当たれば良いじゃないですか。お前のメールを見て、イライラしてるんだよ!!ふざけんじゃねーよ!!と、罵れば良いじゃないですか。それをなんですか?怒りの余り、破り捨ててしまった?もう少し物の大事さを、理解してから行動して下さい。はやく大人になりましょうね。

⑥《怒り……》怒っても尚僕にメールを送るとは、貴方は僕のことを好きなんですか?べ、別にあんたのことなんか好きじゃないんだからと言いながらもずっと側にいる幼馴染みですか?僕は、ネットで知り合った方と交際したいとは思っていないので、僕のことが好きでしたら諦めてください。早く、貴方のお目当ての素敵なボーイに出会えると良いですね。

⑦《降りたままで》やっと、描くのを諦めましたか!そうです。貴方は一度降りた人間ですよ。自分の立場をよく考えて下さいね?まあ、その考えにようやく辿り着いた貴方に拍手です。

……と、まあまあ沢山あがってしまいました。ここまでギャグを散りばめられると探して突っ込んでくれと言っている様なものですよ、気をつけて下さい。


ここまで書けば僕の感性も、考えもほぼ分かりましたよね?僕は今後貴方に依頼をしません。それでいて自分から描いてくださるというのでしたら、どうぞお好きに描いて下さい。その時は、当然描かせて下さいとの連絡をお願いしますね。



返信は大丈夫です。要りません。この返信を打つのだって結構疲れたのですよ。(主に、腹筋が笑いすぎて疲れました)それをまた、返信の返信として返すのは辛いものがあります。もしも、どうしても僕に伝えたいことがあるのでしたら箇条書きにでもして答えやすいように連ねてくださると有り難いです。ただし、今回のメッセージの様にギャグセンスが光りすぎているのは遠慮してください。僕の腹筋が壊れます。


最後に、本音をぼそぼそと。

虚言とか皮肉とかごちゃ混ぜの文章でしたが、貴方のメッセージが面白いというのは本当です。正確には貴方との、ですが。

(→ここまで、ボロボロにしてやってからの飴。それで事が収まるのを望んだそうです。)

僕は今までにこんな喧嘩腰な内容の文章を送ったことがありませんでした。みてみんに限らず全てのネットという環境の中で。勿論、礼儀や人としての道徳があるからですが、どうも貴方との会話はこうなってしまいます。

不思議ですよね。僕も不思議です。

コウキさんはどんな顔をしてこのメールを読んでいるのだろう。コウキさんはどんな気持ちでメッセージを送ったのだろう。コウキさんは僕のことをどう思っているのだろう。もし、コウキさんとリアルで会ってしまった日にはどうなるのだろう。……色んなことを考えながら、軽くにやついてメッセージを書いてました。

つまり、長ったらしく書いた文章を要約すると『喧嘩腰の貴方との会話は嫌いじゃない』、です。大好きでも、好きでも、嫌いでもない。やはり、不思議ですよね。

それでいて、僕は二度と貴方に挿し絵を頼む気が起きないというのにまたメッセージを送ってみたいと思うのは僕が変なのでしょうか?ええ、きっとそうでしょうね。僕が変なんです。

僕の紹介文にも書いた通り、僕は変人でそれについてこれる方だけ絡んで欲しかったのだと思います。

ここで自己分析をしても、しょーもないことですが。


それでは、ここらで失礼します。」


→分かったことはダイスケの異常なる気持ち悪さ。あれ、私と絡む時はこんなストーカー気質なことを言わないのだけれど……いや、今は置いといて。



◇ダイスケはコウキからのメッセージを待ってました。どんな返信が返ってくるのか、ワクワクしながら待っていたのだそうです。しかし、返信は来ませんでした。それどころか、ダイスケのお気に入りユーザからコウキが消えたのです。

何故かとダイスケは動揺しました。勝手に消えるなんてシステムエラーが起きたのかと思いましたが、しばらくたって気づきました。自分がブロックされたのだと。

ダイスケはすぐにメッセージを送ろうとしました。しかし、相手の都合によりブロックされてるだので送れませんでした。感想欄にも同様に書けませんでした。

ダイスケは、諦めました。まあ、向こうから切られたら仕方がない。全て終わったのだ。と、思いAとの関係を深めていきました◇

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