能力付与能力
勝手に色々と改稿したりしてます。
僕の特殊スキルについて、説明しておこうと思う。
僕の特殊スキル、能力付与はその名の通り、能力を付与することの出来るスキル。
そして、この能力の対象は装備品に限られる。
まぁ、人間に能力を付与することが出来たら、ほとんどチートなんだけどね。
そして、この能力付与のスキルで、付与出来る能力というのは、僕のレベルが上がることによって種類が増えていくらしい。
ちなみに、現在の僕のレベルは1だ。
当然、レベルが1ということは一つしか能力の種類がない。
そして、その付与できるという能力はこれだ。
『重量変化』
そのまんま、重さを自在に変えられるという能力。
スゴく使える能力だ。
実際どうなるのかは知らないけど。
でだ、少し気になることがある。
この能力付与スキル自体はどうやってレベルを上げるのか。
恐らく、能力付与を何度も行うことによって、レベルが上がるんじゃないかと、僕は睨んでいる。
ただ、レベルが上がったからといって何が変わるのかは、僕も知らないが。
さて、僕が何故、このスキルについて話しているのか。
理由は簡単。
特殊スキル以外に、頼れる攻撃手段がない。
これだ。
僕は魔法使いであるはずなのに、ストッパーのようなものがついていて魔法が使えないし、ステータスも低いので、圧倒的に火力が足りない。
そのため、このスキルについて詳しく調べてみているのだが。
思っていたより、使い勝手が良さそうだ。
なかなかに高性能だし、レベルが上がるごとに付与できる種類が増えるのもいい。
そして、このスキルで僕も戦うことも出来る。
何故、藤堂が戦わせないように説得してきたとき、僕が戦おうとするのを諦めなかったか。
なに、単純なことだ。
心配だったのだ。僕も。
というか、そうじゃないと神崎さんをおいてハーレム作るとか言わない。
あいつらは、『夏樹はステータスが低いからすぐやられるけど、自分のことはステータスが高いから大丈夫』だと思っている。
ま、実際その通りだといっていいだろう。
だが、あいつらは実践経験がない。
僕だってない。
でも、負けることなんて、ほとんどない。
頑強だって高いし、筋力も申し分ない。
でも、万が一ということがある。
例えば、自分達よりも強力な魔物が現れたりしたとき。
あいつらはどうするだろうか。
どうなって、しまうのだろうか。
油断したら終わりの異世界。
だから、僕も強くなる。
僕は弱い。
それこそ、藤堂に殴られたら一撃死できるレベルだ。
でも、いないよりは、いいと思う。
だが、足手まといということもある。
だからこそ、僕はこのスキルに賭ける。
足手まといにならないために。
できるだけ、あいつらをサポートして。
そしてみんなで、幸せに暮らす。
帰られなくたっていい。
だから一人も欠けないように、みんなで強くなろう。
そう心に決め、僕は医務室からでる。
ベットから降りるとき、スプリングが嫌に軋んだ。
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「それでは早速、私を相手に戦闘を経験してみましょうか」
彼は護衛風の騎士の人。
名をビル・レオナルドという。
あの、何をしても絵になる端正な顔立ちの男性だ。
僕が気絶したあと、僕のクラスメイトに色々なことを教えていたらしい。
初級の簡単な魔法を教えたり、武器の扱い方などだ。
また、特殊スキルなどのことは彼も知らないことだらけらしく、逆に教えられていたらしい。
何か僕だけハブられている気がする。
考えすぎかな?
でも、僕ってこういうこと多いよね。
まぁ、どうでもいいか。
で、今。
僕以外のクラスメイトは大体の武器の扱いは覚えたので、実践してみよう、ということになっていた。
「まず、誰からいきましょうか?」
「はい」
ビルさんが僕らの顔を見回しながらそう言うと、即座に手を上げる人がいた。
「ん、貴方は……トウドウくんですか。分かりました、では貴方からいきましょう」
すたすたと、闘技場の中心に行く、藤堂とビルさん。
この闘技場はドラゴン○ールに出てくる、天下一○闘会のリングに似ている。
それを大きくした感じ。
目測で大体100×100メートルぐらいだ。
結構広い。
藤堂の方は少し緊張しているのか、額に汗が滲んでいる。
対し、ビルさんの方は緊張の『き』の字も見られないくらい、リラックスしていた。
鼻歌を歌っているぐらいの余裕っぷり。
大丈夫かな?
トウドウの方は素人とはいえ、かなりのステータスを持っている。
一応勇者なので、間違って直撃とかしてしまったらかなりの傷を負ってしまう。
出来れば少しくらいは気をつけてほしい。
ちなみに僕ら他のクラスメイトは、外野の方で見学。
闘技場に観客席みたいなものが会ったので、そこから応援だ。
「まず、今回の戦闘にはこの木刀を使います。流石に真剣は少し危ないので」
「はい」
「それでは……」
と、いうと同時に、ビルさんは手を広げ、
「どっからでもかかってきなさい」