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白い翼の少女と創生する少年  作者: Rewrite
少女との出会い―meet a girl who has white wings―
11/19

11話:球体と目的

「リーダー! 何をしてるの!?」

園生美咲(そのえみさき)は叫んだ。

神島竜騎(かみしまりゅうき)には、その状況がどういう意味か分からなかった。

「簡単な話だよ。俺は君ら『ドロップ』でリーダーをしていても目標は達成できない。だから、『ダウン』と組んだ」

獅子鹿央(ししかおう)は冷酷に言い放った。

もう一人の男が立ち上がり、こちらを見た。

「まぁ、正確には『ダウン』リーダーの俺、陣野光秀(じんのみつひで)とだけだがな」

つまり、2つのグループのリーダー同士が組んだということだ。

それも、仲間をお互いに裏切って。

「ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!!!」

竜騎は左手にもつ最強の硬さをもつ拳銃で、鹿央の脳天めがけて撃った。

が、鋼鉄の玉は鹿央の肌に触れると、ふにゃりと丸くなって床に落ちた。

チーンという金属音がする。

「そんなもの、俺の『硬度強弱(ハードネスロード)』には通用しない」

「クソがァっ!!!」

バンバンと立て続けに2回。

しかし、2弾とも床に虚しく落ちた。

「落ち着きなよ、神島竜騎。どうだ、君も協力してくれないか? 美咲とともに」

美咲がピクリと反応した。

「リーダー!」

美咲が呼びかけても、鹿央に変化は見られない。

陣野は相変わらずパソコンと向き合っている。

「おぉォォォォォォォ!!!」

竜騎が思い切り空気砲をうち放つが、ダメージはない。

その時だ。

「けけけっ……。おもしろそうじゃねぇか。俺も混ぜろよ」

その部屋へと続く通路、そこにいたのは単崎将だ。

ドアは開けている。

そのドアから見て左に美咲、右に竜騎がいる。

その間を爆発的な速度で単崎が駆け抜ける。

「うおぉらっ!!!」

単崎が鹿央の顔を速度にのったまま殴る。

「ぐっ……」

びくともしなかった鹿央が後ろに吹き飛び、パソコンを乗せる机に背中を打ちつけた。

「ぐあっ!」

どうやら、ダメージがあったようだ。

「フェリーアはどこだ!?」

竜騎は目的の彼女を探す。

その部屋には見あたらない。

「さぁて、どこだろうかね」

陣野が笑う。

「はっ。なんかおもしれぇ連中が揃ってんじゃねぇかよ!」

単崎は声を張り上げる。

戦いと強者に喜んでいるようだ。

「まとめて潰すぜ」

以前竜騎と美咲が入った四次元の世界。

再び彼らが入った。

ただ、竜騎以外が。

「なんだ、これは……」

その空間は、外から見ると球体、宙に浮いている、虹色の球だった。

こんな小さいものに3人も入るのか。

竜騎の疑問は無意味である。

「ガキ、さっさと探し物を見つけてこい」

「どういう意味だ」

「てめぇは弱い。俺の相手ではない。殺したいのは、あいつら3人だ」

そう言うと、単崎も球体に入った。

吸い込まれていくかのように消えた。

「くそっ、味方……じゃねぇよな……」

竜騎はひとまず鹿央と陣野の相手を単崎に任せ、目的に向かう。

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