断片 1
供述書
第7部隊 元年 — 義勇兵
出来事の後に提出された個人報告書(播磨諸島地域・女子生徒、氏名不明)ᵕ̣̣̣̣̣̣
その夜、私はフェリーの船首に立ち、冷たい金属の手すりに寄りかかっていた。風が髪に絡まり、海の塩気が唇にまとわりついていた。この時期の船旅にしてはあまりにも穏やかだった。月は高く昇っていたが、雲がそれを覆い、まるでそこにいるべきか迷っているような雰囲気だった。薄暗く、かすんだ輝きが、生きているかのようにちらつき、空から離れようとし、呼吸しようとしているようだった。
下の海は静かすぎた。いつもなら月を映すのに、今夜は違った。説明しようとしたけど、どう表現していいか分からない。海は暗いガラスのシートのように広がり、細かな泡の波紋がところどころで表面をかすかに揺らしていた。そして星々。星々。見慣れたものではなかった。いつもなら目でたどれる星座が――その位置にいなかった。誰かに気づいたか聞くのは、恥ずかしすぎた。
後ろでは他の生徒たちのくぐもった声が聞こえ、いつもの旅行前の興奮で声が高まっていた。でも今夜は何か違った。空気が重く、胸を圧迫するようだった。もっと寒いはずだった――秋も終わり、冬が近かったのに。暑かった。暑すぎた。首の後ろに湿気がまとわり、熱があらゆる方向から押し寄せていた。
船は私の下で軽く揺れ、遠くでエンジンの安定した響きが私たちを前に進めていた。その音はいつも安心できるものだった。でも今夜は、エンジンさえ…遠く、虚ろで、弱々しかった。その頃、エンジンが完全に止まった。ゴボゴボと音を立てて静寂に飲み込まれ、海の静けさとその瞬間の重さだけが残った。
地平線を見ると、街の明かりがもう見えなかった。本土からの柔らかな輝き、遠くに点在する船のかすかな光もなかった。ただ星々。私の上の空。下の海。そして、静かに、警告なく何かが変わったという感覚。
中に、他のみんなのところに戻ろうと振り返った。彼らはまだ後ろで、笑い、話していた――気づかず、無関心だった。そして、ほんの一瞬、僕もそうだったらいいのにと思った。
不思議だよね?ここにいるなんて――誰もその後何が起こるか教えてくれなかった。こんなガラスのような海を見ているなんて、星の光がまるで私を見つめているように感じるなんて、誰も教えてくれなかった。これには何も馴染みがない。月を見上げても、何かおかしい。雲の動きかもしれない。秋――もうすぐ冬なのに、肌にまとわりつく奇妙な湿った暑さかもしれない。
ここがどこか分かる?分からないよね…ううん。大丈夫。ただ、動揺してるだけ…
どこにいるか分からない。変だよね、すべてを、誰かが何か悪いことが起こったときに言った言葉を全部覚えていると思うのに。今は――海と空しかない。あなたの船で引っ張ってくれる?家に帰れる?
知らない他の子たちは、もっとひどい状態だ。暗闇で静かなすすり泣き、つぶやく祈りが聞こえる。彼らも分からない。何が起こったか理解できてない。私もだ。一瞬前、私たちは姫路に向かっていた――ただの高校生のグループ、船が軽く揺れていた。それから…すべてが止まった。助けてくれるよね?お願い。
【録画】




