日記 20 ☼
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ᵕ̣̣̣̣̣̣ 日記 20 ☼
朝日が昇り、私たちの海辺の村を温かな黄金の光で包むころ、私はひとり家に残っていた。チョウは用事で出かけ、夕餉の食材を集める役目が私に残されたのだ。今日は海からすべてを調達し、食卓を満たそうと心に決めていた。
潜水の装備を整え、一つひとつの留め具を確かめる。胸の鼓動が高鳴り、私は海へと足を踏み入れた。冷たい水が全身を包み込み、感覚を目覚めさせていく。
水面の下には、鮮やかな色と生命であふれる世界が広がっていた。私は目を凝らし、晩餐を飾る宝物を探しながら泳ぎ進める。海はいつも寛大で、豊かな恵みを差し出してくれる。
まず目に入ったのは、海底に寄り添うように並ぶ肉厚の帆立貝だった。白や珊瑚色に輝く殻をそっと外し、その虹色の美しさに思わず見とれる。
さらに進むと、さまざまな海藻が揺れていた。柔らかな甘みを持つワカメ༶、寿司に欠かせない旨味の濃い海苔。それぞれに異なる個性があり、私は丁寧に籠へと収めていった。
岩場に張りつくように群れる牡蠣も見つけた。手慣れた動きで殻を外し、その塩気を孕んだ豊かな実りを大切に集める。
海扇が優雅に揺れる光景に目を奪われ、さらに奥へと進むと、色とりどりのウニの群れが隠れるように身を寄せていた。棘の内に秘められた濃厚な身を慎重に取り出し、今日のご馳走に加える。
群れ泳ぐ鰯や鯖のきらめきも見逃さない。陽光を映す銀色の体をした肥えた鯖を数匹捕らえ、そのしっかりとした身が焼き物に最適だと確信する。
籠がいっぱいになり、私は水面へと浮上した。胸には海の恵みへの感謝が満ちていた。岸に戻ると、村の香りが迎えてくれる。潮の匂いに、森の大地の香りが重なって。
家に戻り、収穫を木の卓に並べる。ここからは、日本の食卓を整える時だ。
海藻は真水で優しく洗い、その自然な風味を引き出す。刺身用の魚は薄く繊細に切り分け、氷の上に牡蠣を並べ、口に運ばれる時を待つ。
ご飯は飯台に移し、酢を合わせて丁寧に混ぜ合わせる。ひと粒ひと粒に味を染み込ませる作業は、根気と正確さを要した。
帆立はさっと焼き、黄金色の表面ととろけるような甘みを引き出す。磁器の皿に盛ると、その光沢が料理に華やかさを添える。
ウニは橙色の身を小鉢に移し、濃厚でとろけるような風味を約束してくれる。
香り豊かな海のご馳走が広がるなか、私はチョウの喜ぶ顔を想像した。海の恵みを讃える宴は、自然の豊かさを祝うものになるだろう。
卓を整え、料理を彩りよく並べる。鮮やかな色と漂う香りに、海と共に生きる私たちの暮らしが映し出されていた。
陽が傾き、家を柔らかな光が包むころ、私はチョウの帰りを待ちながら胸を躍らせた。手作りのご馳走を分かち合う喜びほど、素朴で確かな幸せはない。
その瞬間、海の恵みと家族の絆に抱かれ、私は深い感謝を覚えた。自然の寛大さ、命を養う営み、そして食卓を囲む絆こそが、すべての食事をかけがえのない祝宴にしてくれるのだ。
【とじ✿】♡




