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君が傍にいるはずなのに  作者: ラティオ
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異世界転生の意味と解釈

「ねぇ、聞いてもいい?」


ハイテク過ぎる電化製品に囲まれたリビングで説明を受けている最中、七尾にはまた新たに一つの疑問が浮かんだ。

それは、何故異世界転生が行われたかという純粋な問いかけ。

何年前から行われているのか、人物は特定できているのか、やるべきことはあるのか。


「二人のお陰で、この世界についてはなんとなく分かってきたつもりだけど、肝心の目的が掴めないのよ」

「……俺達もどの生き方が正解なのかは分からないけどね」


雄介はPCに目を向けて黙って話を聞くスタンスだった為か、詩竜さんが憶測の一つである今実践している生き方を説明してくれた。

状況として、現在この異世界転生している転生者は二人の把握している中では六名。

転生してきた順番は、詩竜、雄介、琴音、薫、琥珀、奏斗、そして七尾。


「え! 琥珀ってアンドロイドの?」

「そう、彼女は元々普通の人間だったんだよ。それが偶然アンドロイドに転生しちゃって、自我を持ったんだ」

「そういうパターンもあるのね」

「続けるね」



それぞれの能力については、詳細は個人に聞いてほしいということだが、能力が被ったことはないが、何故か身内が固まるケースが多かったという観点から、元の世界での関係者が原因ではないかと推測している様だ。

その関係者の名前や事情については、現在調査中とのこと。


「今の所、生活する上で実害はほぼないんだ。モンスター的なやつに襲われることもないし、生活も元の世界より快適」


必要以上に誰かを傷つける必要もなければ、食糧難でもない。

山の中であれば自給自足も可能だという。

時折下町へ出かけることはあるが、極まれなことだという。


「ただ、七尾さんは分からないけど、俺達は兄弟でゆっくりと時間を取れた試しがないからさ。何の目的で集められたのかわからないけど、この時間を、また会えた奇跡を堪能したいと思っているよ」

「そういう解釈、素敵だと思うわ」


詩竜の解釈は、この家にいる者は全て家族だという事だ。

七尾も、過去の世界ではずっと一人だった。

兄が一人いたけれど、殆ど会う事は無かったし、いつのまにか死別していた。

だから、兄弟で仲良く平和に暮らせる日々には憧れもあったし、そういう空間にいることに幸福を感じる自分が存在することは知っていたからこそ、家族という表現は心に響くものがあった。


「受け入れてくれてありがとう。もう少しで起きてくると思うから、後で俺の兄弟や他の家族を紹介するね」

「えぇ、楽しみにしているわね」


戦う以外の解釈もあるんだなと、初めて学んだ七尾だった。


今日は朝から書いてしまいました。

……が、原則、夜の配信を予定しております。

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