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君が傍にいるはずなのに  作者: ラティオ
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どうしてこうなったのか意味不明すぎるー前編―

いつも心のどこかで、自分だけは大丈夫だと思っている節があったのだろうか。

過信していた訳ではないようだが、そう思えるほどに、彼女の死に様の表情は驚きに溢れていた。


焦点の合わない目を見開き、口はぽかりと開けて、まるで何が起こったのか把握できていない様子。

彼女は、相手を殺す直前に腹部や足にいくつもの銃弾を受け、誰がどう見ても無事とは言えなかった。

傷口からだらだらと温かい血液を流して倒れ込む。


取り壊し中の人気(ひとけ)のないビルの中。

ヒビの入りまくったコンクリートの製の天井が彼女の瞳に映り込む。

身じろぎできず、出血で熱く火照る身体に(ようや)く理解が追い付いたのか、彼女は数度瞬きをしてから一言だけ呟いた。


「あぁ……これが、死ぬという事なのね」


彼女は痛がる仕草は元より、恐怖で顔を歪めることもなく、倒壊寸前とも言えるビルの中で、一生を終えることをいとも簡単に受け入れた。


前言撤回。

自分だけは大丈夫だと、そんな甘い考えを持っていたたわけではなかった。

彼女は最初から、万が一死んでもいいように覚悟を持って行動していただけ。

ただ、その覚悟していたはずの最後があまりにも突然で、偶然にも今日だったということに驚いただけのようだ。

だからだろう、死ぬことが避けられないと理解できた途端、満足そうに天井を見つめて、それからゆっくりと目を閉じ、息を引き取った。


彼女の名前は七尾(ナナオ)

本来であれば女子高校生を謳歌できるはずの若干17歳という年齢で、その短い生涯に終止符を打った。


とりあえず、プロローグだけだと理解できないと思うので、もう少し配信しておきます。

続き、楽しみにしていて下さいね。

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