いつもどうりの見上げ空
「つまらない」
1人の少女が呟いた。
朝、学校の屋上に1人の少女が立っていた。
少女はゆっくりと顔を上げ、空を見上げ、
「いつもどうり」
ただ、それだけを呟いた。
私は、朝、学校の屋上で特に何もせずに屋上に座っていた。
私は、学校が、人間が嫌いだ。人が多い場所が嫌いだ。昔からそれだけは変わらなかった。
何故だろう、と疑問が浮かぶばかりだ。
キーーン………カーーン……ン
チャイムの音が学校に鳴り響いた。
「あぁ、予鈴か……。そろそろ行かないと」
屋上から出ると、私以外の何人もの声と走る音が聞こえた。
私は、また同じような1日が始まるのだと思いながら私の教室へ向かう。
教室に着くと、扉のすぐ傍に私の席がある。
「あ、おはよう‼︎」
教室に入ってすぐいつも一緒にいる女の子、高木は私に、元気よく挨拶をした。
「おはよー」
私はいつものように、やる気のない声で挨拶をした。
キーーンコーーンカーーーンコーーーン……
ガラガラと音を立てながら担任が入ってきた。
そして、皆んなが席に着いた。
「朝の挨拶をしましょう‼︎」
学代、学校には1クラスごとに学級代表と言う係が男女で1人ずついる。
毎時間の授業の始めと終わりに挨拶をするぐらいだ。
「きりーつ、礼」
やる気のない声が響いた。そして特に知らせる事も無かったのかではと元気な声で言い、教室を出て行った。
暇になった私は、後ろの席の高木に話しかけた。
「人って何で生きてると思う?」
私が大抵頭で考えている、つまらない事だ。
いつもポジティブな高木だが、こいつは意外とストレスが溜まりやすい体質だと思う。
だから、私が予想している返事が来るのだと思う。
「う〜ん、死ぬために生きてるんじゃないかって私は、思うよ」
少し私の予想と違った。私は高木の事だから微笑しながら「意味なんて無いと思うよ」と言われるのだろうと思っていたけれど、死について聞いた時、彼女は泣きそうな顔をしながら、私に言った。
「いやー、これは驚いたねー」
私は、微笑しながら言った。
すると高木は
「空は、どうしていつも死にたいと思っているの?」
私に問いかけた。
「生きていても、毎日同じような日々を送って、最後につまらないと思いながら死ぬからだよ」
私は即答した。
だって本当に、それが最善な未来なのだと私は思う。
だからこそつまらないのだ。
だから、いつも、私は、死に方を探している。
「そうだね。確かにわかる」
高木は、首を縦に振り、頷きながら言った。
私は暫くなんとも言えない表情で高木を見ていたら、でもっと言葉を続けた。
「私は、自分で死ぬのは嫌だから、誰かが、私を殺してくれたら感謝する」
そこには、なんの感情も持たない表情の高木が居た。
私は、言葉を返すことができなかった。
キーーンコーーンカーーーン
チャイムが鳴った。
授業が始まる。最後にもう一度だけ高木を見る。
そこにはいつものニコニコとした笑顔を浮かべた高木が居た。