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《異世界の主人公共へ》  作者: 菜季滅入
《魔王軍の復活計画始動》
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《土の四天王の思惑》

ちょっと、内容が意味不明



新たな四天王カイネを加えた次の朝。

早速、二人目の四天王となれる人材を探すべく早く起きたのだがゾンさんしかいない。

なんでゾンさんは早めに起きてくれているのに魔王と四天王の一人が遅れてるんだ。


「カイネさんと魔王様は起きた時に、また喧嘩を始めてました」

「止めてこいよ」

「死ぬじゃないですか」

「元々死んでるだろ?」


ゾンさんの性格はすこし難しい。

忠実だけど、たまに俺を愚弄してくるところがある。ツンデレとはまた違うものだ。

まあ、そんな事はどうでもいいのだ。

俺たちは四天王探しと言う重大な任務を背負っている。

それだと言うのにあの二人はなにをやっていると言うんだ。

まあ、いつも俺とゾンさんだけで探していたわけですが......ニ年と言う年月は長すぎたわけで情報が少ないのです。

情報がないとなると世界事情皆無の俺らにとってキツすぎる。

だから俺たちよりも現在の世界の情報を持っている二人がいてくれたら助かったのにこの様である。


「街で情報収集してくれば?」

「そうなるよね」


パンドラとカイリは放っておいても大丈夫だな。

俺が止めに行ったら余計にややこしくなるし、放置プレイでいこう。

前回の街は見る限りいい人材が居なかったので、そう遠くはない距離にある少し大きい街に向かうことにした。

急いでいるわけじゃないから歩きながら、今後四天王が完成したらどうするかを考える。

いきなり世界制服を開始したとしても、パンドラに戦闘能力はまだちゃんとあるわけではない。

だからパンドラに戦闘を教えれて、かつ魔法のコントロールができる人が欲しい。

いわゆる側近ってやつかな?そうすれば魔王の面倒を付きっ切りで見なくて済む。

パンドラもまだ子供だしな。学ぶことはたくさんあるんだ。

今回はゆっくり世界を征服して行くか。

方針を決めたところで目的地である街に到着したのだが生き物の気配がほんの少ししか感じない。

とりあえず中に入ることにしよう。ゾンさんは一応のためお留守番。

街の中に入ると全然活気がない。

一体なにがあったんだ?勝手ながら近くの住宅に入ってみた。

ノックをしてから扉を開けるが誰もいない。

....ん?なんだこの紙......文字が書かれているが手紙と言うより書き置きっぽいな。

えーっと...なになに?


この街を訪れた人へ

この街の住人達は街を出て西へ真っ直ぐ進んだ廃墟の地下に避難しています。

この街に長居はしないでください。


何だこれ?ここに来いってことか?ほかの住宅も見てみたが同じような紙が置いてあった。

まあ...何人か野盗に会って事情を聴いてみるとこいつらも住人とあっていないそうだ。

ロープで縛って拘束をし、怪しい匂いしかしないがこの廃墟に行くことにする。



△▼△



街を出てゾンさんに町の現状を説明し、目的地の廃墟へと向かった。

進むこと一時間が経過しただろうか?

俺達は今、森の中に居ます。絶賛迷子中です。もうやだここ.........


「廃墟なんてねーじゃん!」

「いやだって......西じゃなくて今南西進んでるんだよ」

「先いえよ!」


大事なことを一切教えてくれないよねゾンさん。

行く途中ゾンさんに愚痴りながら、北西に進んだ。

廃墟を探すこと数分、目の前に目的の廃墟が広がった。


「本当にあった」

「さて、階段を探しますか」


目の前にでっかい下り階段があるけど、まさかこれじゃないよな?ちょっと周り散策するか。

周りをぐるっと見回したが、この階段以外ない。じゃあやっぱりこの階段で正解か。


「怪しい」

「大丈夫ですよ」


警戒せずにゾンさんが階段に一歩足を踏み入れた途端、階段が沈みスイッチの音がした。

階段のいたるところから槍が飛び出しゾンさんを串刺しにした。

断末魔の叫びが階段内に響き渡った。

やっぱり、罠あるんだ。

だから怪しいって言ったのにそれでも先に入る気は無かったけどね。

ゾンさんすまんな。あとで生き返らせてやる。記憶消してからな。

じゃないと罠が無いか調べる囮に使ったことで殺されそうだ。

どっちみち死なないからいいけど。

一応、ゾンさんがかかったトラップはよけ、降りて進んだ。

数段降りたところで、ピンッと紐が引っ張られ切れる音がし、目の前から矢が飛ばされた。

矢は俺の脳天に刺さり止まった。ちょっと痛い。

死ねないからどうでもいいがもうちょっと矢を増やしてもいいかな。

しかし、嬉しいことに階段をおりて行くごとに罠の危険度は増してゆき、半分くらい降りたところでは、なんと壁が勢い良く迫り俺を潰した。

正直、死ねた!と思ったんだけどなぁ...死なないもんだ。

体が壁を吸収して骨肉に変え再生しやがった。

呪いは俺を死なせてはくれないようだ。

土を吸収して復活するものかと思っていたが、体は再生できればどんなものでも吸収すると考えてもいいかもな。

土で形成されたと思っていたのにまるで雑食性のゾンビだ。我ながら恐ろしい体。

吸収した壁の一部は人型みたいなくぼみが出来た。ちょっと気持ち悪い。

罠を受けながら階段を降りていると広間のような場所があった。

ここが終点と思って周りを見渡すとどうやら違うようだ。また下へと続く階段があり、侍みたいな奴が入り口を守っていた。


「ほう、あの罠を避けて来たか。なかなかやるようだな」

「いや避けてない、喰らってきた」

「はぁ!?嘘をつくな!あんなのを喰らって生きていられる奴がいるか!」


侍はふざけるなと言わんばかりに怒鳴り散らした。そんな怒鳴るなよ。

何を言っても信用してくれそうにない、俺は脳天に刺さった矢を指差した。


「矢が脳天に刺さってるだろ?」

「むう......確かに、だが人間ではなさそうだな」

「魔物ですから」


正確には、生き物でなければ吸収し再生する不死身の雑食性ゾンビです。しかし、このおっさん強そうだ。


「魔物か......なら殺すしかないな」

「マジで?殺してくれるのか!」


急に喜んだ俺に戸惑ったのか、侍は冷静さを完璧に失くしていた。


「喜んでる!?舐めてるのか?」

「いいから!早く殺してくれ!」

「へ、変な罪悪感があるが......後悔するなよ?


侍が刀に手を触れると少しだけ体が動くと、視界が勝手に動いた。

この一瞬で俺の首が体から斬り離される。

頭がなくなった体は血を噴水のように噴き出し、血だまりとなった足元にべちゃりと体が倒れ、意識が少しずつ遠くなっていく。

しかし、ここで死ねないのが不死身の辛いところだ。

床に倒れた体が起き上がり首から大量の血管が飛び出した。

血管は俺の頭を掴み最後のパーツをはめるかのように念入りにはめる。

頭の血管と体の血管が繋がる感覚と神経が電流のごとく流れ伝わる感覚を感じた。

その光景には、侍さんは驚きを隠せません。まあ、当然だよね。


「な、なぜだ!?頭を飛ばされて動けるはずがない!ゾンビなら即死だろう!」

「はぁぁ...一応言っとくぞ。俺をそこらのゾンビと一緒にすんな」

「じゃあ............貴様はなんなんだ!」


これだよ。この言葉ですよ。俺が待ってたの。

いやあ、やっぱり名乗る時が一番生き物は輝くんですよ。

名乗る名前すら忘れてるくせにとか言わない!傷つくでしょ?


「俺は死ぬことすらままならない不死の四天王......土の四天王だ」

「土の四天王だと?確か、魔王とほぼ同等かそれ以上の実力を持った魔物だったと言われているが...」


そんな風に噂されてるんだ。いや、記録が残っているのか?

それだったら恥ずかしいな。歴史にも出てるのかなぁ。あ、俺の名前載ってたりして?


「貴様本当に死なんのか?何回限定とかじゃなく」

「そうだ。決して死なないうんざりするほどにな」


現に二代目魔王の時から四天王やってますからね。

二代目魔王の時は、まだ記憶がはっきりしてたのになあ。

今じゃ、記憶がすっからかん。四つ前がギリギリだったりする。


「貴様らはまた世界征服を考えているのか?」

「当たり前だ。そうでもしないとてめえらくだらない戦争始めるだろ?」


おっと余計なことを言っちまった。できるだけ知られたくない事実だったが、仕方ない。


「まさか...貴様」

「先通らせてもらうよ」


俺は急いでるから、無視して行くぞ。質問責めはごめんだ。

急いで階段を降りて行った四天王に、侍はまだ方針状態になっていた。

四天王が言った言葉を復唱しているかのように......


「あいつ......わしら人間のために世界征服をしようというのか?」

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