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姉恋人(仮)とはなしましょう

近衛騎士団の寮って広いんだよね。

食堂も広いし…でも、美味しいけど・・・ロリエーンさんの料理がなつかしいや…。


「おはよう、霧華。」

珍しくアルス近衛副隊長と一緒になった。


前は同じ寮暮らしだったし、良く一緒になったのに…。

部隊が違うと勤務時間が違うから一緒にならないらしい。


「おはようございます。」

私は少しうとうとしながら言った。

じつは、昨日は夜勤で今朝明けた所なんだ…。


夜勤明けって眠いのにナチュラルハイでなんか寝られないんだよね…。

アイゼルさんの上から見る昨夜の三日月は綺麗だったけどね。


「大丈夫か?」

アルス近衛副隊長が言った。


今日は取り巻きはいないらしい。


最近取り巻きがいるんで話づらいんです。


「ええ、忙しいのではないんですか?」

お皿の上のパンケーキをつつきながらきいた。


生クリームとパパイヤとかマンゴー、ココナッツミルクのムースがかかっていて山盛りパンケーキだ。

たのんだら、厨房の人に甘党なんですねって生温かい目でみられた。


女がたのんじゃいけないんかい!


「アルス近衛副隊長こそ、お忙しいのではありませんか?」

私は少し嫌味っぽく言ったらしい。


「お前、オレがお前を確保出来なかった事を根に持ってるな。」

アルス近衛副隊長が言った。


別に、いいんですよ、常にかっこいい武官たちにかこまれてようが。

男騎士にキャーキャーいわれようが。


「別に今の部隊はたのしいのでいいです。」

第二騎士団の方がよっぽど楽しかったけどね。


「すねるな、霧華。」

アルス近衛副隊長が言った。

「べつにすねてませんよ。」

私はバナナミルクを一気飲みした。

うん、おいしい。


「お前な…ケイン・オーデに勝てる奴なんぞそうそういないぞ、武術はともかく、口では完敗だ。」

アルス近衛副隊長がため息をついた。


「だから、いいと言ってるじゃないですか。」

アルス近衛副隊長なんか配置された、ウラティス中級武官と仲良くしてればいいんだ。


「…あまり話せなかったからな…これだから、近衛はいやなんだ。」

アルス近衛副隊長が言った。


そう言えばかつても近衛副隊長だったんだっけ?

どうして、第二騎士団隊長してたのかな?


「霧華、今度、お前の婚約者問題でカイエラさんとウセーファさんが家事対決するそうだな。」

アルス近衛副隊長が言った。


この事聞きたかったのかな?


「ええ、本当は、ラハヤさんの事は護りたいのに。」

うん、私のせいで大変な目にあわせたくない。


「…ウェルピーナ家はそうでもしないとあきらめないだろうからな。」

アルス近衛副隊長が言った。


うん、たぶんそうなんだけど私が代われるならかわりたい。


「ラハヤさんを護りたいんです。」

私は言った。


「ああ、分かっている…オレもその祭りには行くからな。」

アルス近衛副隊長が言った。

「来てくれるんですか?」

私は微笑んだ。


アルス近衛副隊長は忙しいから来られないんじゃないかと思ってた。


「ありがとうございます。」

私が言うとアルス近衛副隊長は微笑んですぐ席を立って行った。


たぶん、忙しいのに私と話す為にきてくれたんだ。


私はパパイヤをほおばりながら思った。


たとえ、仮でも姉恋人のアルス近衛副隊長が来てくれると心強いよ。

私、アルス近衛副隊長とあまりはなせなくて寂しかったのかな。


アルス近衛副隊長、ありがとうございます。

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