ロンドンに来てくれ
下の広間に行くとなんと…伸行のお祖父さんが居た。
「じい…ちゃん?」
何年ぶりだろう…。
『久しぶりじゃな。』
昔、お祖父さんと親父が喧嘩をしたとき以来の再開だ。
健くんと由梨と由梨の親父さんは黙っている。
『元気じゃったか?』
突然すぎる再開に伸行は頷く事しか出来ない。
『で?わしらに報告することがあるじゃろ?』
祖父さんは笑って伸行に尋ねる。
伸行は何もいえない、なのでその先は由梨が引き継ぐ事になった。
『健、お祖父様、私と愛花、葵と蓮は伸行と婚約の関係を結びました。』
緑茶を飲んでいた健くんは吹き出した。
『ぶふーーーっ。4重婚?!!!』
それが常人の反応です。
『日本では無理だから海外にいくかもしれんな。』
わははと、笑う親父さん。
『まぁ、伸行だったらやるだろうな。』
健くんは笑う、…少し失礼な気もした。
そこからは、しばらく心地よい談笑をした。
特に祖父さんが何故居るのか分からなかった。
「なんでじいちゃんが居たの?」
不意に気になったので聞いてみた。
すると…祖父さんは、こんな口を開いた。
『伸行よ。近いうちに…ロンドンに来んか?』
伸行は言ってることを理解するのに少し時間がかかった。
他の3人も唐突過ぎて理解できていなかった。