THE・カオス
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降りてきた四人は明らかに別世界の輝きを放っていた。
そう、それはまるで異国のお姫様のよう。
そして、人が集まっていてざわざわと騒がしかったのが一瞬で静まった。
ただ一人黙って居ない奴がいた。
「おい、まさか…ありないんだが!!!!!」
そう、平島伸行はこの異国の姫たる4人の顔ぶれを知っている。
『のーぶーのーぶ!!』
4人のうちの一人、小さいお姫様はSPらしき人を下がらせて、伸行の胸に向かって飛びつく。
「駄々っ子・・・蓮か。ということは、四家だな!」
そして周りを見渡して他の3人を確かめてみる。状況は理解した様子。
「…由梨姉ちゃんに、葵、愛花そして、蓮。」
伸行は少し泣きそうになったが、目に力を入れてぐっと我慢している。
するとお姫様4人は打ち合わせて声を合わせて――・・・。
『『『『ただい…』』』』
伸はその先を言わさなかった。
「待った。そこは俺が先だろ?…お帰り4人とも。本当に会いたかったぞ。」
そして、満面の笑みを作る伸行。
すると、4人ともぐすぐすと泣き出した。
そして伸行が歩み寄り、ハグをして大円団―――というわには行かず。
『会いたかった?私に?勿論私だよね?ね?』
蓮と呼ばれる金髪のポニーテールの小さな子はギャーギャー叫びだす。
『違います。兄さんが会いたくてたまらなかったのは私に決まってます。』
間髪要れずに、茶色い髪の毛をサイドにくくっている、葵がキリッと否定する。
『馬鹿を言うな。一番大事なのは、お姉ちゃんに決まっているだろうが。』
ふんと、言わんばかりの勢いで黒髪のツインテールを揺らしながら、由梨は言葉を発す。
『私は別に会いたくは…。でもここは素直に…しかし…。』
愛花はサラサラな長い栗色の髪をぶんぶん振りながら、ぶつぶつ言っている。
「なんというか・・・混沌すぎる。」
しかし、伸行は頭を抱えながら笑っていた。
矛盾しているが、関係ない。
【しばらく】笑みを絶やす事は出来なかった。
スローペースで行きます。
スイマセン!