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EP.6 : 地下迷宮調査隊?.2



 エレベーターに乗り込む事十分間。

 レオンちゃんのお顔に血管が浮き出て来て、いつ切れちゃうのか心配なんだけど……一向にエレベーターは止まる気配が無い。


「さっちゃん……あとどれくらいで目的の場所に到着するの、レオンちゃんがそろそろ限界なんだよ」


 さっちゃんにそれとなく聞いてみたけども、『後少しですわ』の一言だけで済まされて、レオンちゃんがムキィッッってなってるよぅ。


「おい華ノ恵お嬢様さんよぉ……後少しって何分だ何時間だいつ着くんだ教えてくんないかなと言うか教えろおぉぉぉっ」


 レオンちゃんが静かに怒だ。

 レオンちゃん、冷静に冷静に、怒っちゃ駄目だよぉ。


「落ち着いてねレオンちゃんっ。さっちゃんも、悪気が有って言っている訳じゃないからねっ」


 きっともう直ぐだよね?

 このまま何十分も乗らないよね?

 そう思ってたらさっちゃんが急に──乗っている車椅子の横に付いている荷物入れに手を入れて、おもむろに何かを出し、私に渡して来た。

 これって……籠手?

 

「思ったよりも長く降りていますので、先にそれを渡しておきますわ。あの盾から作った籠手で、桐藤さんのスキルとの相性を考えて、籠手にしましたの。着いた瞬間から戦いになるかも知れませんので、二人共気を付けて下さい」


 白銀に輝く籠手だぁ何かカッコいい!


「私には無いのか華ノ恵?」


 確かに──レオンちゃんは『狂気の叫び』って言うスキルらしいから、物理でふんふんは出来ないし危ないんだよ。


「分かっておりますわ。野小沢さんにはこの布を──これは、衝撃をある程度まで軽減する効果が付与されておりますの。桐藤さんが前衛、私が中衛、野小沢さんは後衛でいきますので、気を引き締めて下さいな」


 さっちゃんがまだ到着してないのに、車椅子から立ち上がって戦闘モードになってるの……なんで?


「さっちゃん、まだ到着して無いんだよ? それに焦ってるように見えるし……どうしたの?」


「エレベーターが中々止まらないので、このままですと──到着して直ぐに戦闘の可能性がありますの」


「……戦闘……いきなり!?」


 さっちゃんの話によると、通常エレベーターは、一分程で地下の拠点に止まるとの事。だけど時折り、まるでエレベーターが拡張されたかの様に止まらず、そう言った場合は大半が、到着して直ぐに魔物と戦闘になって、職員の人達に被害が出てしまう。


 だからこの、直通エレベーターは、ここ数年使っていなかったんだって。

 なんで使うのさ……物騒なんですけど。


        ────チンッ────


 到着しちゃった……扉の向こうに何も居ませんようにっ!!


 私の願い届かずでした。

 音を立てて開く扉の向こうには、まるで『いらっしゃいませ』と言わんばかりに──二足歩行をした緑色の大群が待ち伏せていた。


            ◇ ◇ ◇


 ゴブリン────

 百六十センチ程の身長に、手にはボロの剣や斧、弓を持ち、雑食で食欲旺盛。

 体の色は緑色で、口から鋭い牙を覗かせて、瞳孔は縦長の──全裸の化物さん。


「なんで全裸なのさぁあああああ────!!」


 しかも私達を見た瞬間に──っ、汚いモノを立てないでぇええええ『ゴギャッ!?』こっちこないでよ──『プギュッ』涎が汚いぃいいいい『ゴゲェエッ!?』ベトベトだよぉ!!


「なぁ……華ノ恵お嬢様」

「何かしら野小沢さん」


 また来たぁあああ──痛っ、剣で叩いたら危ないじゃないの! 怪我したらどうするのさ!


「花乃歌一人で……殲滅しそうだよな」

「まだ入口ですので、気を緩めずにですわ」

「二人共手伝ってよぉ!」


 もう来ないでっ『ゴヒュッ』欲しいんだよ!

 緑の化物さんがぶら下げているモノを狙って──抉り込む様に殴る殴る殴る殴る殴る殴る「あっ、女の子だ」殴る殴る殴る殴る殴る殴るっ!

 女の子以外は全て潰したんだよ!!


「花乃歌って結構エグいよな……怖えぇ」


 レオンちゃんがドン引きしてるぅ!?

 私だってこんな事したく無いけど、凶器持って襲ってくるし、何より汚いモノを向けてくるんだから、殴って潰すしかないの!


「……雌が居るのは珍しいですわね。生捕りにして実け……検査致しましょう」


 今さっちゃん、実験って言おうとしたよ。

 何をどう実験するのさ。


「それじゃあ、私のスキルを試してみるか?」


 レオンちゃんのスキルでどうするんだろう。

 確か『狂気の叫び』は──、狂わせるスキルだってさっちゃん言ってたよね。


「花乃歌、しっかり押さえててくれよ」

「分かったんだよぉ」


 逃げられ無い様にしっかり掴むのさ。

 さっきから私を見て『ギィイイッ』って泣きながら逃げようと必死なんだけど、ごめんなんだよ。

 レオンちゃんは緑の化物さんの耳元に顔を近づけて、ボソボソと小声で『笑え』と言うと、さっき迄逃げようとしていた緑の化物さん達が白目をむいて、『ゲヒャッヒャッヒャッ』と笑い始め、それ以外の行動をしなくなった。


「レオンちゃんも大概だよ……」

「良いじゃねえか。これなら逃げないし、ここに放置しても大丈夫なんだろ華ノ恵お嬢様?」

「回収班に連絡しておきますわ。それじゃあ、潰したゴブリンから『魔石』を抜き取って、先に進みましょうか」


 さっちゃんが何か不穏な事を言ったんだよ。

 魔石を抜き取る? 何処から……この股間押さえてお亡くなりなられている緑色の化物さんから!?


「断固拒否するんだよさっちゃん!?」

「流石に気持ち悪いぞ華ノ恵お嬢様!」


 流石にこの大量の化物さんから、あの石を取るのは気持ち悪くて出来ないの!!


「あらそうですの? ゴブリンの魔石でも、『一個千円』で引き取りますわよ」

「良しレオンちゃん! お仕事頑張るんだよ!」

「取った者勝ちだからな花乃歌!」


 お札様を貰えるなら全力で抜き取るんだよ!


「ゴブリンの魔石は、大体心臓の横に有りますわ。頑張って下さいまし」


 それから三十分間……私とレオンちゃんは、ひたすら石を取る作業に没頭したんだぁ。

 緑色の化物の石──三十五個ゲットしたの!

 籠手は綺麗だけど……学生服はびちゃびちゃだし、帰ったら直ぐお洗濯しよう。


「なんか地味に疲れるな……花乃歌は何でそんなに元気なんだ?」


 レオンちゃんのお顔が青くなってる。

 そう言えば……私全然疲れて無いなぁ。


「確かに、あんなに動いたのに全く疲れてないの……何でかなぁ」


「桐藤さんが闘牛だからですわ。持っているスキルが特殊なのでしょうし、このゴブリンが何万体居た所で傷一つ負う事も無いでしょう」


 さっちゃんそれ闘牛関係ないよね!

 無視しないでこっちを見てよぉ!


「さぁ二人共、次へ行きますわ」

「待ってさっちゃん私闘牛じゃ無いんだよ!」

「おいおい、置いてくなよ!」




 一部修正加筆しました。

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