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EP.4 : 怪しいお肉は何の肉.4



 うぅ……何か寝苦しい……あれぇ、私いつ寝たっけなぁ。確かぁ……昨日レオンちゃんとご飯食べてぇ、そのままお話ししてぇ。

 んっ、さわさわしてる────誰が!? 

 一瞬で頭が覚醒して目を開けると──レオンちゃんが私に抱き付きながら、私のお尻を『さわさわ』してるんだよ!?

 セクシャルハラスメントだよ!!

 略してセクハラだよ!!


「起きてレオンちゃんっ! 私のお尻をさわさわしないでっ! なんで一緒に寝てるのさ!」


「ぷにぷにだなぁ……うへへっ……」


 レオンちゃんがおっさんになってる!?

 うぅ──っ、あまり力を入れ過ぎると、レオンちゃんが潰れちゃうしっ、どうしたら抜け出せるのか。


 いっその事レオンちゃんの御立派様に噛み付くとか──いや、私の顎の力も強くなってたら、スプラッターになっちゃうよぉ!


「んっ……おぉ、花乃歌……」


 ようやく起きた!


「レオンちゃん。お尻さわさわしないで、離してくれるとぉ……嬉しいなぁ」


 あぁ!? また寝ようとしないで離して──!! 違うっ、お顔近付けないでっ、何しようとしてるんだよ!?


「朝起きたら、先ずはお早うのキスだろ?」


 ぎゃぁあああ────っ!?

 レオンちゃん、それは乙女としてどうかと思うんだけど、私としては時間をかけてお互いを知ってからと言うか、別に女の子同士でも悪く無いんだけど、私にはさっちゃんと言うお友達が居るし、まだ出会って数日だから親睦を深めるにしても────『チュッ』とオデコにキッスされたぁあああ!?


「別にコレぐらいなら、良いだろ花乃歌。ご不満ならその小さな唇でもいいんだぜ」


「要らないよ!!」


 レオンちゃんが舌舐めずりをするけど、何か肉食獣みたいで恐ろしいよ……。

 私は美味しく無いからね。

 今何時だろ……まだ六時半だよぉ、取り敢えず朝ご飯作って準備しなきゃ。


 もそもそと毛布から出ようとしたら、レオンちゃんがどんな格好をしてるのかが、分かってしまったと言うか見てしまった。


「なんで裸なのさ……レオンちゃん」


 ジト目で見るけど、目を逸らされる。

 もしかして私を、湯たんぽ代わりにしてたのではなかろうか……。


「私は寝る時いつも着て無いからな、癖で脱いでしまっただけだぞ……」


 本当に居るんだそんな人……まぁ、良いかな。


「レオンちゃんも朝ご飯食べる?」


「勿論食うぜ! 宜しく花乃歌!」


 それから朝ご飯を食べて、ゆっくりと学校へ向かったんだけど……なぜか終始、レオンちゃんに腕を組まれてだんだよ。


 おかげで学校に着くや否や、またヒソヒソと話し声が聴こえてきて、『振られた子が』とか、『次は女子かよ』とか、別に私は男子とか女子とか気にしないし、レオンちゃんとはまだお友達にもなって無いのに……恥ずかしいよ!!


            ◇ ◇ ◇


「なぜ桐藤さんと野小沢さんが一緒に、それも腕を組んで登校なさっているのかしら?」


 登校して、教室に入ると、さっちゃんが笑顔で詰めてきたんだぁ……笑顔が怖いね。


「なんだよ華ノ恵お嬢様、やきもちか──」

「なんですって……」


 レオンちゃん煽らないで!?

 ぬぅううう何て説明したら良いのかなぁ、レオンちゃんがお家に泊まったから? 


「さっちゃん、レオンちゃんが昨日お家に来て、お泊まりしたから一緒に来たんだよ!」


「…………えっ?」


 あれっ……さっちゃんが、私の言葉を聞いたら固まっちゃったんだよ? 


「さっちゃ──ん……ぷにぷに、頬っぺたをぷにぷにしても固まったまま!?」


 レオンちゃん何ニヤニヤしてるの!

 さっちゃんが面白いお顔になってるんだよ!

 むぅ──このままじゃあ先生が来ちゃうし、こうなったら──「抱き付くんだよ!!」


 車椅子に乗ったさっちゃんの膝の上に座わって、さっちゃんを優しく包み込み────私の腕に若干力が入ってしまい、レオンちゃんが『ストップ花乃歌! 力抜けって!』と言うまで抱き付いたんだよ。


「げほっ、死ぬかと思いましたわ……」


「御免なさいさっちゃん。体大丈夫? 他に痛い所は無い?」


 良かったぁ……あやうく熊さんの抱き付きで、さっちゃんを絞めちゃうところだったよ。


「下手したら私が絞められてたか……危ねぇ」


 レオンちゃんが何か失礼な事を言ってるけど、私だって好きで締め付けてる訳じゃ無いし、不可抗力なんだよ。


「ふ──っ、少し楽になりましたわ。助かりました野小沢さん。それと桐藤さん、先程のお話をじっくりと……お聞きしたいですわ」


 さっちゃん……お顔が般若になってるんだけど……怖い!!


 昨日の帰りに、家の近くの食料品店でレオンちゃんに会って、私の家で晩御飯をご馳走して、知らない間にお泊まりになっていた。


「簡単に言うとこうなるよ!」

「桐藤さんの手料理をっ────あの泥棒猫っ、何とかして退学にしてやろうかしらっ」

「華ノ恵お嬢様聞こえてるぞ、女の嫉妬は怖いなぁ」


 仲良くしてよ────!!

 そうだ、さっちゃんに言っておかないと!


「さっちゃん、ちょっとお耳かして────」

「なんですの急にっ」


 レオンちゃんが食べた鶏肉さんの事をゴニョゴニョと──、ついでに小々波さんと言う人が、怪しいお肉を卸しているを説明したんだよぉ……さっちゃん良い匂いだぁ。


「嗅がないで下さいまし。なるほど──野小沢さんが何かに目覚めている可能性が有る、と言う事ですのね……」

「そうなの、だからさっちゃんにレオンちゃんを見て欲しくて……今日の帰りに三人で、遊びに行かないかなぁと思ったんだけど」


 さっちゃんが、難しい顔をして考えてるけど、私としてはレオンちゃんと仲良くして欲しいし、出来れば三人で遊びに行きたいの。


「因みに、どこで遊ぶ予定ですの?」


「カラオケなんだよ!」


 うわぁ……さっちゃんが物凄い嫌なお顔をしているのを初めて見たんだよ、そんなにカラオケ嫌なのかなぁ。


「私カラオケ行った事無くて、レオンちゃんと二人だけで行くのもアレだし、さっちゃんが一緒ならなぁ──って思ったんだけど……ダメかなぁ」


 ちょっとだけ楽しみだったけど、さっちゃんが嫌なら仕方無いよね。


「そんな顔をしないで下さいましっ、分かりましたわ一緒に行きますわよ!」


 本当に!? さっちゃんとレオンちゃんと三人で!? やった──!!


「お友達と初めて外で遊ぶんだぁ、うへへ」


      ────ガラッガラッ────


「ほいお待たせ、授業はじめ────なんや奇怪な生物がおるな……」


 先生が、何か失礼な事を言ってる様な気がするけど、私は今! 物凄く嬉しいから気にしない!



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