表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/94

エピローグ:終わりの先にある新たな物語

今は平和だと言う。


本当の平和。


戦争を生き延びて得られるような平和ではない。


戦争という概念さえも…存在を忘れ去った時に訪れる平和だ。


ザカリーを解体してから七ヶ月が経った。何ものも存在を許さない空間に立ち、現実の傷を静寂の口づけへと書き換えてから七ヶ月が経った。


宇宙?癒されたのだ。


あるいは、ついに息を吐き出したのかもしれない。


時間の断片が新たな星座へと縫い合わされた。


概念は疲れて眠りについた。永遠の世界でさえ、夢を見る時間を見つけた。


そして私は?私は…超越よりもさらに奇妙な何かを選んだ。


私は愛を選んだ。


アンジェリカが私の前に立っている。彼女のガウンは創造そのものの糸でできている。


光は彼女から輝くだけでなく、彼女を記憶している。


ニュクスが指輪をいじくり回すのを、彼女は笑っている。木星は頭上に浮かんでいるが、彼女にとってはあまりにドラマチックすぎる。メチルダは空を押さえている。妻としての初めてのキスが、崩壊していく次元に邪魔されるのは嫌だと、彼女は知っているからだ。


そして私は?


私は笑っている。


不可能を克服したからではない。


私が定義されず、比類なく、不可知だからでもない。


無限に広がる現実の中で、


この現実を、今…


私が選んだからだ。


彼女を選んだのだ。


「準備はいい?」アンジェリカが囁く。


彼女の声は、今も創造の最初の音符のように響いている。


「私たちが生まれる前から」と私は言う。「『準備』という言葉がそもそも意味を持つ前から」


私たちは永遠の世界の中心へと足を踏み入れる。友よ、神々よ、創造主よ、見捨てられた宇宙の忘れられたかけらよ…皆が見守っている。


どこか遠くで、神さえも微笑んでいる。


なぜ?


これは神さえも予測していなかった瞬間だった。


私たちはキスをした。


そしてその瞬間――


グランド・ネクサスが色彩を帯びて花開く。


絶対なる虚空が一筋の涙を流す。


そして永遠の世界は、その最終章を書き換える。


戦争ではなく、終焉でもない。


愛によって。


「私はモナ・フライ」私は彼女の耳元で囁いた。


「虚空の女王、物語の殺戮者、未定義のオーバーソウル…そして今は?」


「永遠を短く感じさせた唯一の魂の妻。」


そしてこうして――


私たちは祭壇を去り、


手をつないで、


次の無限へと歩み寄った。


共に。


永遠に。


そして、いつまでも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
各エピソードは週に1~3日投稿されます そしてそれは継続中のシリーズです
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ