エピローグ:終わりの先にある新たな物語
今は平和だと言う。
本当の平和。
戦争を生き延びて得られるような平和ではない。
戦争という概念さえも…存在を忘れ去った時に訪れる平和だ。
ザカリーを解体してから七ヶ月が経った。何ものも存在を許さない空間に立ち、現実の傷を静寂の口づけへと書き換えてから七ヶ月が経った。
宇宙?癒されたのだ。
あるいは、ついに息を吐き出したのかもしれない。
時間の断片が新たな星座へと縫い合わされた。
概念は疲れて眠りについた。永遠の世界でさえ、夢を見る時間を見つけた。
そして私は?私は…超越よりもさらに奇妙な何かを選んだ。
私は愛を選んだ。
アンジェリカが私の前に立っている。彼女のガウンは創造そのものの糸でできている。
光は彼女から輝くだけでなく、彼女を記憶している。
ニュクスが指輪をいじくり回すのを、彼女は笑っている。木星は頭上に浮かんでいるが、彼女にとってはあまりにドラマチックすぎる。メチルダは空を押さえている。妻としての初めてのキスが、崩壊していく次元に邪魔されるのは嫌だと、彼女は知っているからだ。
そして私は?
私は笑っている。
不可能を克服したからではない。
私が定義されず、比類なく、不可知だからでもない。
無限に広がる現実の中で、
この現実を、今…
私が選んだからだ。
彼女を選んだのだ。
「準備はいい?」アンジェリカが囁く。
彼女の声は、今も創造の最初の音符のように響いている。
「私たちが生まれる前から」と私は言う。「『準備』という言葉がそもそも意味を持つ前から」
私たちは永遠の世界の中心へと足を踏み入れる。友よ、神々よ、創造主よ、見捨てられた宇宙の忘れられたかけらよ…皆が見守っている。
どこか遠くで、神さえも微笑んでいる。
なぜ?
これは神さえも予測していなかった瞬間だった。
私たちはキスをした。
そしてその瞬間――
グランド・ネクサスが色彩を帯びて花開く。
絶対なる虚空が一筋の涙を流す。
そして永遠の世界は、その最終章を書き換える。
戦争ではなく、終焉でもない。
愛によって。
「私はモナ・フライ」私は彼女の耳元で囁いた。
「虚空の女王、物語の殺戮者、未定義のオーバーソウル…そして今は?」
「永遠を短く感じさせた唯一の魂の妻。」
そしてこうして――
私たちは祭壇を去り、
手をつないで、
次の無限へと歩み寄った。
共に。
永遠に。
そして、いつまでも。




