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時の勇者  作者: ラノ
第一章 王国崩壊
4/5

4話裏切り

三連休は出かけていて投稿できませんでした。もし読んで下っている方がいたらすみませんでした。次回は三月三日の投稿予定です。

木漏れ日の森を後にした私たちは王都に急いで戻っていた。

「町を経由してからでは遅いだろう。一直線で行くぞ」

ディーラはそう言い街道から外れ黒く染まった森、暗黒の森へと入っていった。

「魔物が多いからにおそくなるんじゃ?」

「私の配下の聖獣を出すから安心しろ」

ディーラの聖獣は小さい人型の精霊である「ウィル・オ・ウィスプ」のファトゥスだ。

「魔物どもはこいつがいれば近寄ってこない」

そう言いながらファトゥスを召喚して肩に乗せた。

「ディーラいつの間に相棒決めたんだ」

「この前の討伐戦でな」

そう話しながら走っていると急にディーラが立ち止まった。

「立ち止まってどうしたの?早くいかないと」

「目的地に着いたんだよ」

ディーラ意味のわからないことを言い手を叩いた。

「!」

とたんに魔物が私たちの周りに集まってきた。

「驚いただろ。こいつら全部俺の配下なんだぜ」

ディーラはそう言いながら魔物を撫でていた。

「木漏れ日の森にいた魔物たちもあなたが?」

「あいつらは俺が魔法で操った死体だよ」

「なぜそんなことを?」

「一番広範囲攻撃の得意なお前を王都から連れ出すためだよ」

「なんのために?」

「王都を魔物どもに襲わせるためだ」

ディーラは笑みを浮かべながらそう言った。

「王都には他の六人の勇者がいるから無駄だよ」

「ドラゴンや巨人、それ以上の魔物がうじゃうじゃといるんだ。いくら勇者が強くとも勝てないさ」

私はその言葉に絶望した。

「どうしてそんなことを?」

「俺はスラムに生まれ、強くなって勇者になった。この国を守りスラムのような場所をなくそうとした。けれど国民の奴らはそんな俺を軽蔑し、スラムに火を放ちそれで俺の親友は死んだ。そんな心の腐った人間がいる国なんて亡べばいいと思ってな」

そこで私は初めて彼の過去を知った。

「レイおまえだって長年迫害されてきた種族じゃないか。ならこの気持ちがわからないか?」

「あるわけがないだろ!」

私はうそをついた。

「そうか残念だな。ならここで死んでもらおう」

そう言うとディーラは魔物をけしかけてきた。

『セット』

『コキュートス』

私が呪文を唱えた途端周りの桃のが一気に凍り付いた。私の使った広範囲拘束魔法「コキュートス」だ。この魔法は術者の半径五十メートルの敵味方ともに凍らせて動けなくする魔法だが、私は改良の末に敵意を持つものだけを凍らせることができる。ディーラはしっかりと逃げたようだ。

「やはりお前は此処で倒さんとやっかいなことになりそうだな」

こうして私とディーラの戦いが始まった。

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