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55話 郊外にて決行

3日後 朝


「それでなんで僕の所にお鉢が回ってくるんでしょうか」

 Nは馬車の中で周りの面々に言った。

 周りの面々、というのは西の組織に直接雇用されている兵隊の面々。

 鎧に兜とライフルと言った感じで完全武装している。馬車の後ろにはなにかでかい荷物。

 それに対してNはいつもの通り新人すらあまりつけない鎧と、それを隠すためのピカピカのマント。武器はなし。

 マントはダンジョン潜りでお金をためたのでつい先日街角で購入した。ダンジョン内で泊る際に敷いたり、帰りにちょっと寄り道をして買い物をするときに武具を隠したりと何かと活用できるが、まぁどうみても新人と言った具合。


「兵隊がいるんだよ。一人急病でぶっ倒れやがった」

 キャッスルは代表して一言で呼ばれた理由を解説。

「別にほかの組織に協力を依頼するなりでいいじゃないですか」

 朝、いつも通りギルドに行きダンジョンへの許可証を発行してもらおうとおもったら、その場にいた強面の人間にギルドからの依頼だと無理やりつれて来られた。

「事情を知っていてそれなりに腕がたつ人間はほかに居ねぇんだ。運が悪かったと思え」

「命賭けろというのにそれはないでしょう」

「ダンジョン行くほうが命がけだろうが。感覚が狂ってるぞおめぇさん」

 ぐちぐちいうNに対して、ほかのメンバーの一人がそう揶揄した。

 それもそうか、とNが納得したのをみてほかの面々は

「それでいいのかよ」

と笑ってしまう。


「にいちゃん。前の討伐の時見たが、ありゃすごいな。後ろに目でもついてるんじゃないかって感じですっとよけて一撃叩き込むんだもの。どこでならったんだ」

「どこのファミリーに入ってるんだ?はいってないのか?もったいないなぁ」

 完全武装した男たちがそんな雑談をしながら馬車は街の外れに向かっていく。


ヘルファイヤー 街はずれ。


 ダンジョンの城下町として生まれたのがヘルファイヤーという街だ。

 なので普通の、そもそもダンジョンがある町はそこまでないが、町とは違い中央にあるダンジョンに近いほど商業地であり一等地になる。

 ダンジョンに潜る冒険者やファミリーの拠点、ギルド、そういった人間に対して物を売る商業施設があつまるわけだ。

 そこから離れれれば離れるほど重要度は下がる。一般市民や中央に住む必要がない人々の住宅街、武具、鉄製品などの製造所や問屋。

 そこからもっと離れると街を走らせる馬車を運営する業者の拠点や畜産、野菜などの農業拠点が出てくる。

 土地の広さが大事。建物より動物の方が多くなっていく。ここまで行くと行政区画としてヘルファイヤーに含んでいいのかわからいことも多い。


 今回のギルドの拠点が設置されていたのは郊外と街の間くらいにあった。

 周辺には住居や、住民向けの雑貨店などがならぶ。そこにある庭付きの二階建ての大きな屋敷。


 その拠点の近くで冒険者たちがあつまる。

 拠点からは見えない位置。隠れている。


「作戦は?」

「まずは周辺地域の封鎖。これについては街の自治会と守衛がすでに動いています」


 それっぽいことを言ってるが要は自治会が一軒ずつノックして

「これから取り締まりが行われますから家からでないでください。もし必要なら我々と共に避難を」

と伝えたり、道を守衛たちが柵や人、馬車などを使って封鎖しているだけだ。要は物量作戦での封鎖。



「封鎖完了と同時に監査に入ります。ペドロ、アナスタシアファミリー両名の皆さんにはその際に協力していただきたい。いいですか」

「了解」

「西の方々はまず待機。そしてことが起きてしまった場合に火力をもって即時対応を願いたいと思います」

「了解」

「それでは行動開始まで待機をお願いします」


「それで私はどこに?」

「お前は前線働きだ」

「ペドロファミリーとはちょっと因縁があるってご存じでしょう」

「兵隊商売はつらいもんだ。嫌ならボスになることだな」

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