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第三話 朝チュン

鳥が鳴く声がする。


 むく、っと起き上がる青年。

 大きなベット。白いシーツ。

 そして

「いたい」

 頭痛。しこたま飲んだ記憶がある。

 しかしあの男からもらった一杯が決めてだった。


「起きたか?」

 部屋の外から顔を出したオーナーがそう問いかける。

「どこですかここ」

「俺の家のゲストルーム。LAXEの二階。お前さん、昨日取っ組み合いして押し倒してそのまま床で寝ちまったからここで寝かせたんだ」

 そういってベットサイドのテーブルにコーヒーを置く。

「飲め。酔っぱらいにゃ慣れてる。商売だし助けてもらったからな」

「すいません」

 そのサイドテーブルの下に女物の下着が転がってることは、まぁ気にしないでおく。

 よぱらって迷惑をかけたし、昨日のあの扱いを見る限り好きな女をつれこみ放題という想像は難しくない

「すいません。会計してないですけど」

「いいよ。奢ってやる」

 部屋に置いてあるおしゃれな椅子に座ってオーナーはそう答えた。

「すいません。すぐ出てきますんで」

「いいじゃないか。すこし君の話を聞かせなよ。どうせダンジョンに潜って命かけるだけだろう」

「はぁ」

「なにか悩みがあるからやけ酒をしたんだろうが、やけ酒を飲んでも大半の悩みは解決しない。そんなもんだ」

 まったくその通り。

 話す義理もないし、そこまで知らない相手だが、何か話してもいい気分にさせる。

「はぁ。いいですか。占い師かセラピストにでも聞かすべきなんでしょうが」

「君は面白そうな男だからな。恩を売ったほうが良さそうだから特別だ」

 そういって手を差し出し握手を求める。

「メッサーだ。オーナーと呼ばれるほうが好きだがね」

「僕の名前は、名前は、Nです。苗字もミドルネームもありません」

 握手。

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