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8月

僕にとっての初めての夏祭り

彼女にとっては大切な夏祭り


僕は約束は守るタチだ。


つまるところ、花火大会とやらがある夏祭りには生真面目さゆえ向かった。


「あ、せんぱ~い」


待ち合わせより10分早く着いた彼女はかわいらしい浴衣姿で来た。


「待たせちゃいましたか?」


「いや、僕も今来たところだ」


実のところ待ち合わせには30分早く来ることがモットーなのだがそんなことは言わなかった。


「そうなんですね~」


とはいえ、ここは人が多い


「それじゃあ、行こうか」


「はい!」


ぼくたちは夏祭りへと向かうことにした。




「先輩、花火が良く見えるところ知ってるんで行きましょう~!」


ぼくは射的や輪投げと言ったものが得意ではないので惨敗していたころに彼女からそう提案があった。


「そうか、じゃあ、そこに向かうとしようか。」


「はい!」


心なしか彼女は嬉しそうにうなずいた。




彼女が案内してくれた場所は本当に穴場のようだった。


人混みが苦手な僕にはありがたく、人気の少なく、それでいて花火のよう見える場所だった。


「先輩」


「ん?」


花火が打ちあがり始めたころに彼女は話し始めてきた。


「先輩、私を先輩の彼女にしてくれませんか?」


「え?」


一瞬とまどった。


それは花火の最後に言うようなことではないかという思いもあったが、


何より、いままで後輩としか思っていなかった彼女からの言葉であったからだ。


「・・・君は、僕でいいのかい?」


頭が真っ白になりつつ、ひねり出した言葉だった。


「いいえ、先輩『が』いいんです。」


そう言った彼女はいつものような、なんでもなさげな言葉づかいで、


それでいて頬を染めながら言った。


「僕と君では学年が2年違っている。」


「そんなことッ・・・」


「それでもいいかい?」


「・・・ッ。」


赤面した彼女は沈黙の後、


「      」


花火の音にかき消されるような小さい声で返事を答えた。

久々の更新です。


なんとか4年生にあがれました。


就活してないけどどうしようか・・・


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