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ごちそうの詩 Season2  作者: bashi
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薩摩揚げ

薩摩揚げを、どう料理しよう?おでんにずるか、炙り焼きにするか。


炙るのも良いが、やっぱり出汁で煮込んでおでんにしよう。


練り物ははんぺんだって竹輪だってあるが、断然薩摩揚げが美味しい。


お出汁でジュルジュルした薩摩揚げを一口食べたら、タラの濃厚な旨みが口の中に末広がりしてしまう。


おでんも良い。しかし、串に刺さった細長い薩摩揚げも捨てがたい。


げそが入った薩摩揚げ。ひじきが入った薩摩揚げ。ニンジンを練り込み、カレー味に仕立てた薩摩揚げ。


そう、カレー味の薩摩揚げ。これには感動した。インド人もびっくりである。


カレーが入ると、さっぱりした味が。濃厚になる。旨みが増す。また食べたくなる。


ああ、カレーは、気取らないカレー粉。黄色い物を使うのが良い。気取らない味となる。


うまく言えないが、ただただ旨い・・・










腹を切れ・・・。



即刻腹を切れ!!!


さ、西郷さん!?

おいどん、薩摩揚げを煮るとは、罪人の如く釜ゆでにするのに同じ。炙るとは、不名誉な処刑方でごわす。薩摩揚げを煮て炙ることは、薩摩を煮て炙るのも同じ。即刻腹を切れ!!!


ど、どうしよう・・・。一巻の終わりだ・・・。


おっと、薩摩の大元帥がそんなことを言うとはずいぶん器が小さいじゃないか。


あなたは、岩松俊光さん!


おまん、誰じゃき!


まあ、上州新田は岩松ありと覚えてくれればそれで良い。西郷さん。こんな小者の戯れ言に目くじらを立てては天下の大事は治められないということだ。もうお帰りになるのがいい。


ふんっ。


西郷さんは帰っていった。


僕は、事なきを得た。


ありがとうございます。おかげで助かりました。


気にするな。俺のきまぐれが、そうさせただけだ。


僕はこの言葉を聞いて、晴れ晴れする気持ちになった。

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